この記事はうるるAdvent Calendar2024の記事です。
はじめに
こんにちは、うるるのえんフォト事業部のEMをやっている莊です!
2023/4月からEMになって、いつの間にか、1年8ヶ月経ちました。今は管理職2年生でございます。
1年目にEMのポジションを受けた際、ちょうど弊社の5カ年の中期経営計画(以下、中計)の最終年でした。
中計を達成するために、どの事業部でも高い緊張感が伝わってくる中、我々開発組織が担当するミッションを絶対にやり切りたいという強い気持ちで1年目を過ごしました。
結果として中計を達成し、本当に頑張りが報われたと感じられ、ホッとしました!
ふ〜、よかった、よかった。
しかし!本記事はその1年間の振り返り。。。ではありません!!
実はEM2年目になった今、組織の成長の壁に絶賛ぶつかっております!!
今日はむしろ、この話をしたいと思います。
After中計のうるるが目指す次なる組織「ULURU Sustainable Growth for Talent」(人材開発を科学し、人材成長定着企業へと進化を遂げていく)だとの方針を発表しております。
一言で言うと、「持続的な人材成長を実現する組織の構築」 というテーマですが、実際にその実現に取り組む中で、非常にワクワクすると同時に、難しさも感じています。
本記事では、「持続的な人材成長を実現する組織」とは何かを私なりに解釈し、さらに目指したい姿を言語化してみたいという思いを語っています。
私は持続的な人材成長を実現する組織への解釈
私が考える「持続的な人材成長」とは、 「継続的な成長実感を感じられる状態」 を指します。
そして、メンバーがこの成長実感を得られるためには、以下を提供できる組織の実現が必要だと考えています。
- チャレンジ機会を提供できること
- 難易度が難しすぎず、簡単すぎず、その人にとって成長実感を得やすい「ちょうどいいテーマ」を提供できること
- チャレンジの内容がその人のミッションと結びついており、さらに十分なチャレンジの時間が与えられること
- 組織において必ず振り返りとフィードバックの両方を言語化し、アウトプットする習慣があること
上記の条件がなぜ必要なのかについて、私なりの考え方をお話ししたいと思います。
チャレンジ機会を提供できる
成長実感を得るためには、まず自分にとって成長につながる機会が必要です。
しかし、組織の状況によっては、その機会を提供すること自体が一定の難易度を伴うと考えます。
組織は、極めて当たり前のことですが、事業を成長させるために存在します。
そのため、どの事業組織にも目標やミッションがあり、これを達成するためにリソースを投入します。
ただし、与えられるミッションが毎回成長実感を伴うとは限りません。
また、組織が目標達成を目指す中で、適材適所の考え方が自然と出てきます。
例えば、Aくんが〇〇に詳しいという理由で、そのPJに最適な人材としてアサインするのは、ミッション達成という観点からすると非常に合理的で、極めて当たり前の考え方に見えます。
しかし、この考え方には落とし穴があります。
その理由は以下の通りです。
- 詳しい人にとっては、コンフォートゾーン内の仕事をしているため、成長実感を感じにくい。
- 詳しくない人が経験を得る機会を失ってしまう。
さらに、同じ人に仕事を任せ続けると、知らないうちに属人化が進行し、最終的には問題が深刻化してしまう可能性があります。
一見すると「適材適所」は良さそうに見えますが、そればかりに依存してしまうと、チャレンジ環境を適切に提供できていない状況が生まれると言えます。
しかし、目標を達成しなければならないという現実もあるため、このバランスを取ることは非常に悩ましい課題ですね。。。
難易度が難し過ぎず、簡単過ぎず、その人にとって成長実感を得られやすいちょうどいいテーマを提供できる
チャレンジという言葉自体が、とてもハードなイメージを持つため、「とても難しいことをやらないとチャレンジにならない!」 と思われがちです。
しかし、実際にはチャレンジの難易度が高すぎる場合、あまり意味がないと考えています。
例えば、Level1の状態でいきなりボスを倒すチャレンジをしたとしても、高確率で挫折しか得られません。
そのような状況では、チャレンジする人も 「今の自分にとって失敗は当然だろう…」 といったマインドを持ちやすくなり、本気で取り組むことが難しくなります。
結果として、成功率が低いチャレンジは「良いチャレンジ」とは言えないのではないでしょうか。
私にとって、チャレンジの本質的な意味は 「成長実感を得るための行動」 だと考えています。
少し頑張れば成功の可能性が高い難易度のチャレンジは、現在のその人の能力をほんの少し伸ばすだけで手が届く範囲にあります。
「もう少し頑張ればできそうだ!」 という感覚が生まれることで、やりがいを感じ、真剣に取り組むモチベーションが湧き上がります。
そして、実際に達成できた場合、過去の自分よりも成長しているという実感を得られるため、強い成長実感を感じられるのです。
持続的な成長実感を作るためには、「今の自分にとって少し難易度が高いけれど、頑張れば手が届きそうなチャレンジ」を繰り返し提供すること がとても重要だと思います。
チャレンジの内容はその人のミッションと結びつけられる、そして十分なチャレンジの時間を与えられる
これについては、私自身が非常に痛感した経験があります。
私たちの開発組織では、今年、週に4〜5時間のチャレンジ工数を設け、その時間を使って何かチャレンジをするという取り組みを試みました。
しかし、この方法はあまり良い結果を生まなかったと感じています。
具体的には、以下のようなデメリットがありました:
- ミッションではないため、優先度が低くなり、後回しにされやすい。
- 組織で予期せぬ事態が発生すると、チャレンジの時間が削られやすい。
- チャレンジに使える時間が少なく、取り組む量と質が制限されるため、成長を実感しにくい。
人間は並行作業に弱い傾向があります。そのため、チャレンジをミッションと結びつけ、十分な時間を確保して集中して取り組める環境を作ることが理想的だと考えました。
チャレンジがミッションと直接関連する場合、組織としても優先度を高く設定しやすく、結果的にチャレンジに取り組む時間と質が担保されます。
こうした環境の中でこそ、真剣に取り組むモチベーションが生まれ、成長実感を得られやすくなると感じています。
組織に必ず振り返りとフィードバックが言語化され、アウトプットする習慣がある
チャレンジをした後、その結果を振り返り、「何が良かったのか?何が悪かったのか?」 をしっかりと言語化することは非常に重要だと考えます。
人間は、頭の中で考えていることを言語化しない限り、それをロジカルに整理するのが難しい傾向があります。
言語化する過程で強制的に論理的な思考が求められるため、振り返りとフィードバックの質が飛躍的に向上すると感じています。
実際、頭の中で漠然と考えていたことを文章としてアウトプットしてみたら、意外と整理できたという経験を持つ方も多いのではないでしょうか?
そうした経験からも、言語化する習慣を組織全体に取り入れることは、個人だけでなくチームや組織全体の学習効果を高めるために非常に有効だと感じます。
また、言語化されたアウトプットは、個人だけでなく組織全体で共有することが可能になります。これにより、他者の学びを組織全体の知見として蓄積し、さらなる成長の機会につなげられるのです。
最後に
以上が私が考える「持続的な人材成長を実現する組織」になるために、組織として提供すべき環境について言語化したものです。
組織作りには正解がなく、これが絶対に正しいというものは存在しません。
「どうしたらいいのか?」 という問いに対して、現時点でははっきりとした具体策が練られていませんが、様々な状況や変化に応じて都度思考し、それを言語化することで、少しずつ解が見えてくるのではないかと考え、本記事を書かせていただきました。
実は、この時点で少し見えてきた気がしています。
これからより具体的な案を練り、「持続的な人材成長を実現する組織」の構築に取り組んでいきたいと思います。
1年後くらいにまたアウトプットします!
引き続きよろしくお願いします。
次はt_komiyaさんの記事です。
ぜひご覧ください!