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AWS初学者がAWS SAA-C03認定試験を受けてみた

Last updated at Posted at 2023-08-07

今回、会社からAWS認定試験を受けるように言われたため、AWS Certified Solutions Architect – Associate 認定を受けてみました。僕はAWSについての知識が皆無だったため、AWSのサービスについてもAWS試験についても0からのスタートでした。
そこでどのように勉強を進め、試験を受けたのか書いていこうと思います。

そもそもAWSとは

公式サイトにはこのように書かれています。

Amazon Web Services (AWS) とは、世界で最も包括的で、幅広く採用されているクラウドコンピューティングサービスです。AWS のクラウドサービスを利用すると、インターネット経由でコンピューティング、データベース、ストレージ、アプリケーションをはじめとした、さまざまな IT リソースをオンデマンドで利用することができ、世界中のデータセンターから提供される フル機能のサービスは 200 を超えます。

ざっくり説明すると、データベースやサーバーなどバックエンドのシステムをクラウド上で構築できるサービスとのこと。
サーバーというとデータセンターと呼ばれる大きな部屋にサーバー等の各種機器を設置したり空調管理をしたり配線とかも考慮する必要があるイメージ。それをクラウド上で管理できるなら非常に便利ですね。弊社でもそういったメリットから、抱えている様々な案件でAWSを導入しています。

AWS試験に向けて

今回受けた試験

AWS Certified Solutions Architect – Associate 認定

AWS認定試験は全部で12種類で難易度順にSpecialty、Professional、Associate、Foundationalの4つに分けられています。
内訳は以下の表の通りです。

区分け 難易度 資格
Foundational Cloud Practitioner
Associate Solutions Architect(Associate)、SysOps Administrator、Developer
Professional Solutions Architect(Professional)、DevOps Engineer
Specialty 最高 Security、Database、Machine Learning、Advanced Networking、Data Analytics

僕のような知識0の方は、まずFoundationalであるCloud Practitionerの試験を受講することを様々なサイトでオススメされていました。が、今回はAWSを利用したアプリケーションの開発、デプロイ、デバッグやAWSの基本的な使用方法などの知識を学習していくSolutions Architect – Associateを選択しました。

難易度としてはこちらを見ると

AWSのサービスを使用した、セキュリティ、パフォーマンス、コスト効率、可用性に優れたスケーラブルなシステムの設計に関する 1 年以上の実務経験が必要です

とあり、実際に勉強した感想としてもそれぐらいの難易度に感じました。
未経験者は結構しっかり勉強しないと合格できないと思います。
僕は今回、4月頭から7月末までのおよそ4ヶ月ほど勉強しました。

勉強に利用したサイトや問題集

ここからは僕が勉強した際に利用したサイトや問題集などを感想を交えて紹介していきます。

【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座

AWSアカウントの作成やEC2を使ったサーバの構築、S3バケット作成、静的WEBサイトの作成、IAMの操作の仕方などの基本的なサービスを座学とハンズオンとを繰り返し実際に触れていくUdemyの講座。

以下のサービスについて学習できる(大体列挙したが、実際に何が学べるかはコースを確認してください)
AWSアカウント
EC2
IAM
EBS
S3
VPC
Route53
DynamoDB
Aurora
Redshift
ElastiCache
EFS
AWS Backup
Kinesis
AWS Active Directory
Amazon FSx
SQS
SNS
Lambda
API Gateway
CloudFormation
AWS KMS
CloudFront
ACM
AWS Network Firewall
AWS WAF
AWS Shield
AWS Firewall Manager
Amazon GuardDuty
Amazon Inspector
Amazon EventBridge
AWS Snowファミリー
これにWell-Architected Frameworkの内容を加えたもの

良かった点・悪かった点
良かった点

ハンズオン形式で学べるので、実際のAWSの運用の仕方や、設定内容などが記憶に残りやすい。

悪かった点
  1. 基礎的なことは学べるが、全然と言っていいほど実際の試験レベルの難易度とは程遠いためこれだけ勉強してもあまり意味がない。
  2. 動画形式・ハンズオン形式なので学習に時間がかかる。
感想

AWSの試験勉強をするにあたって最初に利用した教材。学習期間はおよそ1ヶ月半ほど。
ハンズオン形式で学べるので実際のAWSの運用の仕方や、設定内容などサービスの構築のイメージが少しついた。
レビューに前述したデメリットの1の内容がちらほら書かれていたため、僕は基本パートであるS3までを勉強し次に紹介するPing-tに学習の場を移した。
実際に試験を受けてみて思ったのがこちらでは本当に基礎的な部分しか学習できておらず、試験を受けるならこの内容だと全然足りないと思った。

Ping-t

無料でAWSに関する教材が公開されている。内容としては実際の試験と同じ4択、複数回答などの一問一答形式の問題集と解説集。問題や、サービスについての詳しい解説がついているためそれらを見ながら学習を進めることができる。

こちらも学べるサービスについては1で列挙したものとほぼ同じ(実際に何が学べるかはサイトで確認してみてください)

良かった点・悪かった点
良かった点
  1. 実際の試験と同じ選択式の問題集なので試験のイメージがつきやすい
  2. 1つ目に紹介した教材で基礎を固めた上でこちらの教材を利用したことでより深い知識を身につけることができ、実際の試験でも通ずる部分があった
  3. AWSの複数のサービスを利用したシステムの環境構築などのケースが問題として出されるため、サービス間の連携方法、関連性などを学ぶことができる
  4. 無料
  5. 模擬試験がついているため、実際の試験を想定した練習が可能
悪かった点
  1. 1つ目の教材に比べると難易度は格段に高かったがそれでも実際の試験の難易度に比べるとまだまだ足りない。
  2. 実際の試験で出てこないような内容も含まれており、AWSの勉強としては良いが試験向けではないような部分もあった。
感想

AWSの試験勉強に利用した2つ目の教材。学習期間はおよそ2ヶ月ほど。
1つ目に紹介した『【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座』に比べると難易度が格段に高い。
1つ目の教材に1ヶ月半ほどじっくり時間をかけて勉強していたつもりだったので、最初全然問題が解けなくてすごく焦ったが、結果としてより深く学習することができた。
実際の試験と同じ選択式の問題集でサイト内で模擬試験を受けることもできたり、タイマー機能があったりと試験のイメージもつきやすく、これだけ充実した内容でありながら無料という点も個人的にはかなり良かった。

【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)

SAA-C03版に適用した試験レベルの難易度の問題集。解説もついておりそちらを見ながら学習を進めることができる。
全部で6つのコースがあり模擬試験形式でそれぞれのコースで130分の時間が与えられておりその中で問題を解き進めていく。スコアに反映されるのはその130分の間に解いたものだけだがそれを過ぎても問題を解くことはできる。

良かった点・悪かった点
良かった点
  1. これまでに紹介した教材の中で一番難易度が高く、また本番の試験の問題の類似問題がたくさん収録されている
  2. 「後で見直すボタン」があり、正解不正解に関わらず不安に感じた問題を簡単に確認することができるため復習しやすかった。
  3. 模擬試験後にスコアがグラフで表示されるため、どこが自分にとっての弱点なのかを把握しやすかった。
  4. ①〜④で各65問ずつと非常に多く、頻繁に出題される基本問題も多様な問題も網羅されている。
悪かった点
  1. 強いていうなら、こちらの教材のレビューで本番の試験の合格が多数報告されており僕もこちらの教材の問題はほぼ100%に近い正答率を出せるようになったが実際の試験を受けてみた感想としてはこれだけだと後一歩及ばないように感じた。
感想

AWSの試験勉強に利用した3つ目の教材。こちらが僕が最後にAWSの学習に使用した教材であり今まで紹介した中で一番難易度が高かったもの。こちらも2つ目に紹介したPing-tと同じで問題集だがPing-tよりも遥かに難易度が高く、Ping-tの内容を2ヶ月勉強した後でこちらの模擬試験を受けたところ全く解けず、絶望しました。
タイマー機能や採点機能などが備わっており実戦的だったのと模擬試験終了後にスコアが反映され、どの分野が苦手なのかなども把握できたり、実際の試験同様見直すマークをつけることができるので後で振り返り学習することができたのが非常に良かった。ちなみに全部で6つのコースがありそのうち4つはSAA-C03版、残りの2つはSAA-C02版(古いやつ)の高難易度問題集だったのでSAA-C03版の4つだけ繰り返し解いた。

以下はこちらの教材での僕の模擬試験のスコア

コース 1回目 2回目 3回目
SAA-C03版模擬試験① 38%(不合格) 86%(合格) 92%(合格)
SAA-C03版模擬試験② 56%(不合格) 100%(合格) 100%(合格)
SAA-C03版模擬試験③ 47%(不合格) 92%(合格) 100%(合格)
SAA-C03版模擬試験④ 64%(不合格) 95%(合格) 100%(合格)

ひ、、、酷い(笑)
Ping-tもかなり頑張って勉強していたのでSAA-C03版模擬試験①の1回目を受けた直後は本当に絶望しましたね(笑)
模擬試験だというのに変な汗が止まらなかったのを覚えています(笑)
こちらは①、②、③、④でそれぞれカバーしている範囲が結構違うのでこの問題見たことない!ということがコース毎に起きていて非常に勉強になりました。レビューを見た感じもこれを受けて本番の認定試験に合格している人がちらほら出ている感じだったのでここまでは勉強必須だなと思いました。
試験までの残りの1週間ほどで『【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)』のSAA-C03版模擬試験の①〜④を3周ずつ解いて、どれもほぼ100%に近い正答率を出せるようになったので不安はあったが大丈夫だろうと思い試験に臨みました。

いざ受験

試験日は当初は6月15日に設定していたがPing-tの学習が終わらずに延期して7月15日に設定しました。
が、仕事が立て込んでしまった&『【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)』のSAA-C03版模擬試験①の1回目を受けた直後で絶望していたためさらに延期して7月26日に受験しました。
当日にバタバタしたくなかったので、受験前日にはこちらのサイトで試験に必要な事項の確認を行い当日は時間に余裕を持って15分前に会場に入りました。

実際の試験の問題は想像していたよりも難易度が高く、前半は解いたことがある問題がそれなりにあったのですが中盤後半にかけてはあまり手応えがありませんでした。
ここまで勉強したから、いけるだろうと思っていた分ショックが大きかったです。
そして何より時間が足りない!模擬試験では30分近く余裕があったのに実際の試験では残り5分となってしまい「後で見直すボタン」を押していた問題をじっくり振り返ることができませんでした。全体的に試験で出た問題としてはELBやRDSなどデータベースや負荷分散周り、SQSやSNS関連、lambdaなどのコンピューティングサービス、CloudFront周りに関するものが多かったように感じました。

終わりに

最後に試験勉強開始〜AWS Certified Solutions Architect – Associate受験までを通した感想を書いて終わりにしたいと思います。
この4ヶ月間で今まで全く触れてこなかったバックエンドシステムやAWSサービスについてたくさんのことを学びました。基本的なバックエンドのシステムや通信周り、用語などから、AWSで用意されているストレージやデータベースのサービス、コンテナやlambdaなど様々なコンピューティングサービス、環境構築に役立つサービスなどの豊富さ、また状況に応じたそれらサービスの選択などAWSの活用方法について知れて本当に良かったです。

反省としては最初に勉強する範囲を確認しておくべきだったなと思いました。
はじめの1ヶ月程度はなんとなく時間のある時に勉強を進めるといった感じで、試験範囲もあやふやな状態でダラダラと勉強してしまい学習を進めれば進めるほどに、学ばなくてはならないサービスの多さに驚き焦りました。次から次へと覚えることが出てきて途中で心が折れそうになったあたりでようやく範囲を確認したところ、実はまだ半分も覚えられていなかった。などといったことが起きたりと終始焦りながら勉強していたのでもっと心にゆとりを持って勉強したかったなと感じます。最初の1ヶ月は平日の時間のある時に気が向いたら、2ヶ月目は平日になるべく時間をとって勉強し、3ヶ月目ぐらい〜試験前日までは平日は1日平均3,4時間ほど、土日は朝7時から夜11時ぐらいまで勉強といった感じでした。
そして今回、僕が勉強した3つの教材を紹介しましたが実際の試験ではあまり手応えがありませんでした。もちろん試験に通ずる部分もたくさんあったので全然無駄ではないとは思っていますが、3つ紹介した教材は必須でさらに+αが必要なのだなということがわかりました。個人的には実際に業務などでAWSサービスを利用したシステムを本格的に構築したりともっとリアルな利用シーンに触れて理解を深めたいなと思いました。
受験した手応え的に結果はきっと悲惨なものになる予感がしています(笑)
が、もし今回の試験の結果がダメだったとしてもまたいつか挑戦したいです。
これで本当に最後になりますが、これからAWS SAA-C03認定試験を受ける方が僕のこの記事を見て少しでも参考になれば良いなと思います。
最後まで見ていただきありがとうございました。

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