はじめに
Workatoでは、レシピが実行されるとJobという形でログが残ります。
レシピの「Jobs」タブにアクセスすると、JOBの一覧を確認できます。
この一覧はJOBテーブルといいます。
デフォルトでは、実行時刻、トリガーの情報が表示されますが、
任意のカラムを追加してカスタマイズすることができます。
(最大10カラムまで)
通常、各JOBで処理した細かい内容を知りたい時は、JOBテーブルから該当の1つをクリックして、アクションのINPUTやOUTPUTを見ていきます。
でも、忙しい時はこの数クリックが煩わしかったりします。
JOBテーブルで特定の項目の値が表示される設定にしておけば、個別のJOBを開かなくても知りたい情報が一覧できて便利です。
この記事では、カスタマイズ手順と活用例3つを紹介します。
カスタマイズ手順
1)まずは、レシピを停止してください。(画面右上の「Stop recipe」ボタン)
2)JOBテーブル右上の三点リーダーをクリックして、「Customise job table」をクリック
4)カラムの追加と内容の設定
Column nameには、列名
Column valueには、表示したい内容
を設定していきます。
右側の「Recipe data」領域には、そのレシピのトリガーやアクションのデータピルが表示されており、Column valueに使用できます。
また、Column valueをFormulaモードに切り替えると、Workatoの組み込み関数を使えます。
今回の例は、SmartDBで文書が新規登録されたら動くレシピです。
文書を登録した課の名称だけを表示させたいな、という場合を想定します。
SmartDB上、部と課が連結された名称「xxxソリューション事業部_1課」が設定されているので(そういう想定です)、Formulaモードにして課だけを抜き出すような加工をします。
これでカスタマイズ終了です。
この後に発生したJOBがどうなるか見てみます。
処理を分岐している場合などで、実行されなかったアクションのデータピルをColumn valueに使用していた場合は、ブランクで表示されます。
実行結果
各カラムに、期待した値が表示されています。
活用例
① 大量データの処理結果件数の把握
夜間スケジュールでデータを一括アップサートするような処理では、対象件数などを表示すると便利です。
(例:Aシステム→Bシステムへマスタ連携するレシピ)
「昨日は何件処理された?」「いつも大体何件くらいが処理されるのだろう?」
このような数値は、費用対効果の計算などに活用できるかもしれません。
② JOBが多くて埋もれてしまう対策
アプリケーション側で送信されるイベントが多い(業務的に捕捉するイベントが多い)場合は、その分JOBも多く発生します。
そうしたレシピでは、エラートレースの際に目的のデータを特定しようとしても埋もれてしまい、探すのに苦労します。
(例:JiraのIssue作成をトリガーに動くレシピ)
プロジェクトIDや課題キーなどを表示していれば効率的に探せますし、特定の項目をモニタリングしておけば。より調査が捗ります。
③ 使用頻度の高い操作やヘビーユーザーの把握
全社向けにリリースしたアプリでは、機能(ボタン)名や実行ユーザーIDを表示すると役立つことがあります。
(例:SlackのAppHomeでアプリを展開し、押されたボタンに応じてフォームで情報の入力/選択を行い申請できるレシピ)
「どの部署で使われているんだろう?」「どの機能が使われているんだろう?」それらが簡易に把握できます。
使用頻度の高い部署や関係者が分かれば、質の高い意見が収集でき、アプリの改善に役立てられます。