Microsoft Azure未経験からAZ-900の学習をしています。
AZ-900の試験範囲で登場する用語の中には似たようなものもあり、自分で模擬試験を解いていてもよく間違えてしまうので、「似ている用語集」としてそれぞれの用語の意味や特徴を整理してみました。
専門的な説明というよりは試験対策を目的とした内容になっています。
自分と同じように、未経験からAZ-900を学習されている方の参考になれば幸いです。
目次
1.「拡張性」と「弾力性」
2.「Azure PowerShell」と「Azure CloudShell」
3.「Microsoft Defender for Identity」と「Microsoft Defender for Cloud」
4.「Trust Center」と「Service Trust Portal」
5.「ブロックBLOB」と「追加BLOB」と「ページBLOB」
6.「仮想ネットワークピアリング」と「グローバル仮想ネットワークピアリング」
7.「Azure SQL Database」と「Azure SQL Managed Instance」
8.「Azure TCO計算ツール」と「Azure 料金計算ツール」
9. おわりに
1.「拡張性」と「弾力性」
- 弾力性
- 負荷に応じて自動的に調整する機能。
- 自動的というワードがポイントです。
- 拡張性
- 必要に応じて性能を上げることができる機能。
- スケーラビリティも同じ意味です。
- 弾力性に対して拡張性は手動で行うことを示します。
結果的には同じ技術を使うことが多いですが、目的が違うので異なる言葉が割り当てられています。
2.「Azure PowerShell」と「Azure CloudShell」
- Azure PowerShell
- コマンドラインツール。Azureリソースを作成および管理できるようにします。
- (その他コマンドラインツール:Azure CLI)
- Azure PowerShell、Azure CLIのどちらもWindows,Linux,macOSで利用できます。
・コマンドラインツールとは|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典
※Azure PowerShellとAzure CLIの違いについては以下のサイトが参考になります。
- Azure CloudShell
- コマンドラインインターフェース(CLI)。WebブラウザベースでAzureポータルから開始できます。
・コマンドラインインターフェースとは|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典
- Azure CloudShellを起動して、Azure PowerShellやAzure CLIを利用することができます。
3.「Microsoft Defender for Identity」と「Microsoft Defender for Cloud」
- Microsoft Defender for Identity
- ユーザのIDを保護するためのクラウドベースのセキュリティソリューション。
- 組織を対象とするセキュリティ脅威やID侵害を監視及び分析します。
- Microsoft Defender for Cloud
- データセンターのセキュリティ体制を強化する統合インフラストラクチャ・セキュリティ管理システム。
- Azureクラウドとオンプレミスを保護する脅威防止機能を持ちます。
いずれも保護を目的とした機能ですが、保護する対象が異なります。
Microsoft Defender for Cloudは"for Cloud"とありますが、Azureクラウドのみならず、オンプレミスも保護の対象であることがポイントです。
4.「Trust Center」と「Service Trust Portal」
- Trust Center
- 一般利用者向け。Microsoftのセキュリティ、プライバシー、コンプライアンスに関する総合情報サイトです。
- Trust Centerからは、セキュリティに関する情報を掲載した公式ブログにアクセスしたり、コンプライアンス認証の準拠状況を表示したりできます。
- Service Trust Portal
- 組織のコンプライアンス責任者向け。監査レポートやコンプライアンス関連情報など、より詳細で専門的な情報を入手できるサイトです。
- Service Trust Portalからは、コンプライアンスマネージャーやトラストドキュメントなどのサイトへのリンクが提供されます。
5.「ブロックBLOB」と「追加BLOB」と「ページBLOB」
BLOB(Binary Large OBject)
データベースのフィールド定義などで用いられるデータ型の一つで、テキスト(文字列)や整数のように既存のデータ型としては用意されていない任意のバイナリデータを格納するためのもの。
- ブロックBLOB
- ブロックで構成され巨大なデータを効率的にアップロードできるよう最適化されています。
- 追加BLOB
- ブロック構成ですが、追加操作用に最適化されています。
- ページBLOB
- Azure仮想マシン用のディスクとして機能します。
6.「仮想ネットワークピアリング」と「グローバル仮想ネットワークピアリング」
- 仮想ネットワークピアリング
- 同じAzureリージョン内で仮想ネットワークを接続します。
- グローバル仮想ネットワークピアリング
- 異なるAzureリージョン間で仮想ネットワークを接続します。
7.「Azure SQL Database」と「Azure SQL Managed Instance」
どちらもフルマネージドサービスとしてのプラットフォーム(PaaS)データベースエンジンで、標準の SQL 言語、クエリ処理、データベース管理機能のほとんどは同一です。
異なる点は、サポートされている機能です。
一例として、共通言語ランタイム(CLR)はAzure SQL Databaseでは利用できませんが、Azure SQL Managed Instanceでは利用することができます。
その他の詳しい機能の違いについては、以下のサイトが参考になります。
8.「Azure TCO計算ツール」と「Azure 料金計算ツール」
- Azure TCO計算ツール
- Azureを利用した総コストを見積るツール Azureを利用したコストとオンプレミス環境とのコスト比較ができます。
- Azure 料金計算ツール
- Azureリソースのコストを見積る 個別のサービスを利用した際の詳細な見積りに利用します。
どちらもコストを見積るツールではありますが、明確に目的が分かれています。
おわりに
AZ-900の試験範囲から似ている用語をピックアップして紹介しましたが、意味や目的を整理してみると、用語を判別できる特徴があると分かります。用語と特徴を結び付けて覚えておくことで試験対策に繋がると思います。
参考文献
・横山哲也, 伊藤将人, 今村靖広. 徹底攻略 Microsoft Azure Fundamentals教科書 [AZ-900] 対応. 株式会社インプレス. 2021年.
Udemy問題集
・【6万人が受講】AZ-900 Microsoft Azure Fundamentals模擬試験問題集(7回分490問)(参照 2024-05-24)
・最短で合格!Azure Fundamentals AZ-900 試験対策問題集(参照 2024-05-24)