概要
PFU社を代表するスキャナのシリーズにScanSnapが有ります。非破壊で書籍がスキャン可能なSV600はその特徴的な見た目も相まってシリーズの中でも異色です。本記事ではSV600と市販のフットスイッチを組み合わせて非破壊書籍スキャンニングシステムを構築する方法を紹介したいと思います。
事の起こり
筆者はPFUが販売しているScanSnap SV600を愛用しています。他のScanSnapシリーズのスキャナとは異なり、非破壊で書籍をスキャンできることが魅力的です。また通常のフラッドヘッドスキャナではスキャンすることが出来ない分厚い書籍も非破壊でスキャン可能です。しかし、これまで解決していない問題が有りました。分厚い書籍をスキャンする時は、下図の専用ブックプレッサー(BP600)を利用して書籍を押さえることで綺麗にスキャンできます。しかし、これで書籍を押さえると両手が塞がり、PCを操作してのスキャン開始やSV600本体のスキャン開始ボタンが押せません。。。折角の秘密兵器が活用出来ないのでは宝の持ち腐れ。。。
足でスキャン開始ボタンが押すことが出来たら。。。
しかし、需要有る所に供給有りです。以下の様な足で押せるスキャン開始ボタン(フットスイッチ)がPFU公式製品として販売されています。
しかし、これらのフットスイッチは公式サイト価格¥16,500.!?です。
ただただスキャン開始をするだけの足踏みボタンにこれはちょっと価格が高額過ぎます。それにこのボタン足で踏んでいるうちにポキッと折れてしまいそうな雰囲気です。。。
しかし、以下の情報を偶然発見しました。
これはつまり、フットスイッチは単に特定のショートカットキーの役割を果たしているだけに過ぎないことを意味しています。よってわざわざ純正の高額なフットスイッチは不要と言うことで、探していたところ、エジクン技研社製のフットスイッチで良い製品を見つけました。FS2P1という製品です。
これは設定アプリをPCにインストールして任意のショートカットキーを設定することが出来る優れもので、価格は¥5,800.です。何と純正スイッチの半額以下!?の価格です。このフットスイッチを非破壊書籍スキャンニングシステム構築に用いることにしました。
構築するシステム
以下に今回構築する非破壊書籍スキャンニングシステムのイメージ図を示します。(PCはMac/Win問わず可能)
フットスイッチのセットアップ
以下のエジクン技研フットスイッチサポートページからお使いのOS用の設定ソフトウェアをダウンロード、インストールします。セットアップ方法なども同ページに掲載されています。(筆者の環境はMacであるため、以降Macでの設定例を掲載しますが、Windowsでも同様です。)
設定ソフトウェアをインストール後、起動します。中央ペダルで認識されました。
[中央ペダルの設定 (標準)]をクリックし、起動します。今回は[shift] + [control] + [option] + [F1]を割り付けるので、プルダウンメニューからF1
を選択し、ラジオボタンからcontrol,shift,option,command あり
を選択します。選択出来たら、「フットスイッチに書き込む」をクリックして保存します。
フットスイッチに書き込みが完了すると以下のメッセージが表示されます。「OK」をクリックします。
割り当てたキーが表示されています。所望のショートカットキーが割り当てられました。
試運転
完成した非破壊書籍スキャンニングシステムの試運転を行いました。SV600をPCに接続し、電源をONにします。PCで認識されたら、フットスイッチを踏んでスキャンを実行します。
スキャンが開始され、結果がPCに取り込まれます。
無事スキャンが出来ました!今回は試運転なのでブックプレッサーが不要な書類のスキャンでしたが、今後書籍のスキャンでも使っていこうと思います。
まとめ
SV600で書籍のスキャンを実行時にブックプレッサーで両手が塞がれて困っていた問題が市販のフットスイッチと組み合わせることで、無事解決しました。エジクン技研社製フットスイッチは質感も押し心地も大変良好です。今後資料の電子化に積極的に活用しようと思います。
Reference