はじめに
Windowsのファイルマネージャといえば「Windows Explorer」ですが,その前身となる「Windows File Manager」がオープンソース化しました.MicrosoftのGitHubにリポジトリとして公開されているので,ビルドして動かしてみました.
https://github.com/Microsoft/winfile

Windows File Manager (WinFile)
残念ながら自分は世代的にも使ったことがないのですが,1990年の「Windows 3.0」と共にリリースされたGUIのファイル管理アプリです.CUIからの切り替わりの役割を担ったアプリですね.そんなコードが今のWindows 10でも動かせるようにOSSで公開されているとなるとロマンを感じます
今公開されているリポジトリにはoriginal_plus
とv10.0
というタグが付けられています.
original_plusのほうは「Windows NT 4.0」のものから持ってきており,今のWindowsで動かすための最低限の変更が入っています.
v10.0はそこからさらにいくつかの改善が入ってリリースされています.
また,現時点でそこからさらにいくつものコミットがmasterに追加されています.IssuesやPull Requestsもたくさん上がっています!すごいっ!!
ビルドして動かす
コードのビルドはVisual Studioを使って簡単に行えます.今回試した環境はこちら.
- Windows 10 Pro
- Visual Studio Community 2017 15.6.6
Visual StudioはInstallerのワークロードで「C++によるデスクトップ開発」を追加で入れておく必要があるかもしれません.(自分ははじめから入れてあったのでちょっとあいまいです.ビルドできなければこちらを確認してみてください.)

まずはリポジトリからGit Cloneしてきます.
> git clone https://github.com/Microsoft/winfile.git
Cloneしたあとwinfile\src\Winfile.sln
をVisual Studioで開きます.ソリューションエクスプローラからトップのソリューションを右クリックして,「ソリューションの再ターゲット」を選択,実行します.

あとは普通にCtrl+Shift+B
等でビルドすればOKです.上記で説明した2つのタグの他に現状のmaster193ba0c500
でビルドして実行することができました.
おわりに
Microsoftの歴史的なアプリにこのように触れることができて素晴らしい