機能要件とは?
機能要件は、開発するシステムやアプリケーションが提供する具体的な機能を定義するものです。
例:
ユーザーがログインできること
商品の検索機能があること
開発チームへの指示書として機能を具体化する
クライアントや関係者と認識のすり合わせを行う
開発の進捗
始めに個人開発のときに作ったアプリの機能要件の画像をだします。
機能要件.png
ゴールは何か?
例:ECサイトであれば「ユーザーが商品を購入できること」
対象ユーザーは誰か?
例:一般ユーザー、管理者、運営スタッフなど
目的と対象ユーザーを明確にすることで、どのような機能が必要かが見えてきます。
2. 全体の機能を洗い出す
まずは、考えうるすべての機能をリストアップしましょう。漏れがないように広く洗い出します。
ECサイトの例:
ユーザー登録・ログイン機能
商品検索・フィルター機能
カート機能
注文履歴の表示
管理者の在庫管理機能
この段階では、細かい仕様は考えず、大まかな機能単位でリストアップします。
3. 機能の詳細を具体化する
洗い出した機能を、より具体的な要件に分解します。
例:ユーザー登録機能
ユーザーはメールアドレスとパスワードで登録できる。
登録後、確認メールが自動送信される。
パスワードは8文字以上で、大文字と数字を含む。
このように、入力項目や処理の条件を具体的に記述します。
4. ユーザーストーリーを作成する
ユーザーストーリーとは、ユーザー視点での機能の使い方を記述したものです。開発者が、どのように機能が利用されるかを理解しやすくなります。
ユーザーストーリー例:
「ユーザーとして、商品をカートに追加し、支払いを完了したい。そうすることで、必要な商品を自宅に届けてもらえる。」
これにより、具体的な機能設計がしやすくなります。
5. 機能の優先度を決める
すべての機能が重要とは限りません。**MVP(Minimum Viable Product)**として、最低限必要な機能と将来的な機能を分けましょう。
優先度の例:
高:ログイン機能、商品検索機能、カート機能
中:レビュー投稿機能、割引クーポン機能
低:レコメンド機能、ソーシャル連携ログイン
優先度を明確にすることで、開発の進捗管理がスムーズになります。
6. 画面や操作フローの設計
機能要件に沿って、画面ごとの機能や操作フローも設計します。
ログイン画面:IDとパスワード入力欄、ログインボタン、パスワード再設定リンク
商品詳細画面:商品画像、価格、カートに追加ボタン、レビュー表示
FigmaやLucidchartなどの設計ツールを使い、画面のレイアウトやユーザーフローを可視化すると、さらに効果的です。
7. 技術的な制約を記載する
機能を実装する際に、考慮すべき技術的な制約も含めておくと良いです。
技術的制約の例:
パスワードの暗号化にはbcryptを使用する。
データベースはMySQLを採用する。
ユーザー登録後のメール送信にはAWS SESを利用。
これにより、開発チーム内での認識違いを防ぐことができます。
8. 機能要件書のテンプレート例
機能名 ユーザー登録
概要 ユーザーがシステムに登録できる機能
入力項目 メールアドレス、パスワード
**処理フロー **1. メールアドレスとパスワードを入力 → 2. 確認メールを送信
技術的制約 bcryptでパスワードを暗号化
優先度 高
9. クライアントや関係者と確認を取る
機能要件を一通り作成したら、クライアントや関係者と要件の確認を行います。認識違いがある場合は、この段階で修正することが重要です。
10. レビュー・改善を繰り返す
要件が一度で完璧に決まることは少ないため、開発中に新たな要件が出てくる場合もあります。変更があったときは、機能要件を随時更新していきましょう。
まとめ
機能要件の作成は、システム開発を成功させるための重要なプロセスです。次のポイントを押さえておくと、効果的に進められます。
目的とユーザーを明確にする
機能を洗い出し、優先度を決定する
具体的な仕様を記述する
関係者との確認を行い、認識をすり合わせる
適切な機能要件を作成することで、開発プロジェクトがスムーズに進み、完成後の品質も向上します。これを繰り返し実践し、より良い要件定義を目指しましょう!
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