今回はAWSの個人開発での利用について記事にしたいと思います。
1. AWSアカウントを作成する
最初に、AWSを利用するにはアカウントが必要です。公式サイト(AWS)でアカウントを作成してください。AWSは初回12ヶ月間の無料利用枠(Free Tier)を提供しており、個人開発ではこの無料枠内でサービスを利用することができます。
2. EC2(Elastic Compute Cloud)で仮想サーバーを利用する
AWS EC2は仮想サーバーを提供するサービスで、個人プロジェクトでウェブアプリケーションをホスティングしたり、バックエンドAPIを動かすのに役立ちます。
利用手順:
インスタンスの作成: AWSマネジメントコンソールでEC2インスタンスを起動します。無料枠内では t2.micro インスタンスが利用可能です。
OSの選択: UbuntuやAmazon Linuxなどのオペレーティングシステムを選択します。Ubuntuは人気のある選択肢です。
セキュリティグループの設定: サーバーにアクセスできるポート(例:SSHの22番ポートやHTTPの80番ポート)を設定します。
SSH接続: インスタンスが起動したら、SSHでリモート接続してサーバーを管理します。
ssh -i "your-key.pem" ubuntu@ec2-xx-xx-xx-xx.compute-1.amazonaws.com
アプリケーションのデプロイ: サーバー上にアプリケーションをセットアップします。Node.js、Django、Ruby on Railsなど、好きな環境を構築してアプリをデプロイしましょう。
3. S3(Simple Storage Service)でファイルの保存
S3は、オブジェクトストレージサービスで、大量のファイルやデータを保存するのに適しています。個人プロジェクトでは、画像やファイルのアップロード、バックアップの保存に利用できます。
利用手順:
バケットの作成: S3バケットを作成し、そこにファイルを保存します。
バケットポリシーの設定: パブリックアクセスや権限を管理し、ファイルの公開範囲を設定します。
ファイルのアップロード: マネジメントコンソールまたはAWS CLIを使ってファイルをアップロードします。
aws s3 cp your-file.txt s3://your-bucket-name/
静的ウェブサイトのホスティング: S3を利用して静的なウェブサイトをホスティングすることも可能です。HTML、CSS、JavaScriptで作成されたサイトを簡単に公開できます。
4. RDS(Relational Database Service)でデータベースの管理
AWS RDSを利用すると、リレーショナルデータベース(MySQL、PostgreSQL、MariaDBなど)を簡単に管理できます。EC2インスタンスで直接データベースをセットアップする代わりに、RDSを使うことでスケーラブルで信頼性の高いデータベース環境を提供できます。
利用手順:
RDSインスタンスの作成: RDSで新しいデータベースインスタンスを作成します。無料枠内では、小規模なMySQLやPostgreSQLが利用可能です。
接続情報の取得: データベースに接続するためのエンドポイント情報を取得します。
データベースクライアントを使った接続: MySQL Workbenchやpsqlコマンドを使って接続し、データベースの管理を行います。
psql -h your-rds-endpoint -U your-username -d your-database
5. Lambdaを使ったサーバーレス開発
サーバーの管理が不要なサーバーレスアーキテクチャを利用する場合、AWS Lambdaが便利です。Lambdaはコードを実行するための関数を提供し、トリガーに応じて自動的に実行されます。例えば、画像のアップロード時に自動で画像処理を行う場合などに利用できます。
利用手順:
Lambda関数の作成: Lambda関数を作成し、Node.js、Python、Javaなどでコードを記述します。
トリガーの設定: API GatewayやS3イベントなど、Lambda関数を起動するトリガーを設定します。
テスト実行: Lambda関数をテストし、デプロイ後に自動的に実行されるように設定します。
6. API GatewayとLambdaの統合
API Gatewayは、REST APIを作成し、AWS Lambdaと統合することでサーバーレスなバックエンドAPIを構築できます。API Gatewayを使うと、エンドポイントを簡単に作成でき、フロントエンドからのリクエストを受け取ってLambda関数を実行できます。
利用手順:
API Gatewayの作成: 新しいREST APIを作成し、エンドポイントを定義します。
Lambdaとの統合: APIリクエストをLambda関数に渡すように設定します。
APIのデプロイ: APIをデプロイし、フロントエンドや他のサービスからリクエストを受け付けます。
- CloudFrontを使ったコンテンツ配信
AWS CloudFrontは、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)で、静的コンテンツ(画像、HTML、CSS、JavaScriptなど)を高速で配信するのに役立ちます。S3バケットやEC2インスタンスと連携させることが多いです。
利用手順:
ディストリビューションの作成: CloudFrontディストリビューションを作成し、S3バケットやEC2インスタンスをオリジンとして設定します。
キャッシュ設定: コンテンツのキャッシュ設定を行い、特定のコンテンツがどれくらいの期間キャッシュされるかを指定します。
エンドポイントの利用: CloudFrontのURLを利用して、世界中のユーザーに高速でコンテンツを提供します。
まとめ
個人開発でAWSを活用するには、以下のサービスが有用です:
EC2: 仮想サーバーを使ったアプリケーションホスティング
S3: ファイルや静的コンテンツの保存、ウェブサイトホスティング
RDS: 信頼性の高いリレーショナルデータベース
Lambda: サーバーレスアーキテクチャによる関数実行
API Gateway: REST APIの構築
CloudFront: コンテンツ配信ネットワーク
今回はAWSの個人開発での利用について記事にしました。
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