はじめに
回路設計職として働きだした方向けに私が今まで読んでみて好印象だった書籍をまとめます。
独断と偏見しかありませんので参考程度に。
全般
基礎の基礎から解説してくれています。
この本に記載されている内容はスラスラ分かるまで反復してください。
基礎がしっかりしてれば応用も簡単に感じます。
https://shop.cqpub.co.jp/hanbai/books/46/46931.html
以下は「アナログ回路シミュレーション検定」という資格の出題範囲となっている問題集です。
問題解説とLTSPICEのサンプルまで付属してくれているという無料なのに素晴らしい内容です。
https://cc.cqpub.co.jp/system/contents/1630/
「アナログ回路シミュレーション検定」は何となく面白そうなのでそのうち受験してみようと思います。
追記21/6/13
受験してきました。合格しましたが初歩的な試験で80点って..基本的には上記の問題集から出題されます。
80点の私では偉そうな事は言えないですが、決して難しい試験ではないので興味のある方は受験してみて下さい。
追記22/6/1
「EMC設計技術者資格」という資格があります。以下の練習問題を見ていただくと分かるとおり、
EMCに特化したわけでもなく電子回路全般の試験です。実務寄りの内容ですので練習問題を解いてみることは新人さんにおすすめです。
この資格を取得後実務経験を積むことにより上位資格のEMC設計技術者(シニア)資格が受験可能になります。
https://www.kec.jp/wp/img/committee/2022/emcde22_005.pdf
追記23/2/23
受験しました。結果通知はメールで届きます(謎の0.5点..)
書籍の持ち込みは可能ですが私が持ち込んだのは書籍一冊と電気無線高周波関連の公式を纏めたプリントのみです。(高得点でもない私が言うのもどうかと思いますが)実務でやってる概算計算や設計ルールで素直に解ける問題も多く、難易度は高くないです。上記の練習問題の理解度チェックに如何でしょうか?
電源回路
電源回路はつぶしがきく(ほぼ全ての電子機器が搭載されているから)ので
興味がない方も是非覚えてください。
計測関連
各種計測器の等価回路や計測時のテクニック、プローブの選択方法などなど
回路設計者必須の知識が書かれています。
書籍内に登場する計測基板はパネルdeボードで製作できます。
EMC
EMI・EMC対策は開発の初期段階から手をうっておかないとどうしようもなくなります。
これはThe定番の書籍。知りたいことは大体載っています。
以下の書籍は理論のみならず実践に近い内容で興味深かったです。
追記22/6/1
CISPR規格
https://www.tele.soumu.go.jp/j/adm/inter/cispr/cisprkikaku.htm
CPU
今の電子機器は殆どの場合CPUが搭載されています。
ファームウェア設計者に仕様を提示したり実機評価時にデバックコマンドからCPUを制御する機会があります。そういった業務を円滑にこなすためにはCPUの基本的な構造、プログラミング方法を知っておかなければなりません。
以下の書籍はとても簡潔シンプルに要点がまとめられており入門者におすすめだと感じました。
組込みエンジニアの教科書
組込み開発のための実践的プログラミング
FPGA/CPLD
FPGA/CPLDは一昔前に比べると需要がなくなってしまいました。
私はFPGA開発も過去に行っており個人的に大好きなので掲載します。
以下の書籍の中でもRTL設計スタイルガイドはSpyGlassのルールにも組み込まれている業界標準、一般常識です。
恐らくRTLレビューで誰もが指摘してくる内容なので内容理解は必須です。
[LSI設計の基本 RTL設計スタイルガイド Verilog HDL編]
(https://bookway.jp/modules/zox/index.php?main_page=product_info&products_id=809&cPath=)
その他
アナログ・デバイセズ社様にてオペアンプ関連の書籍のPDFを無償でダウンロードできます。
内容は若干難しいと感じるかもしれませんが興味があればぜひ読んでみて下さい。
以下は書籍ではありませんが私が個人的に尊敬している石井聡さんが執筆されている技術ノート集です。
理論から実機での振る舞いまでとてもためになる内容ですので是非読んでみて下さい。