はじめに
みなさんこんにちは!
SOMPOホールディングスでチーフエンジニアをしているy-sugichanです。
今回、AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル試験に合格したので、勉強法などを残しておきたいと思います。
みなさまのご参考になれば幸いです。
まずは結果から
スコア:819(750で合格)
試験結果詳細:全セクション「十分な知識を有する」
→苦手な分野がなくて良かったです…
私について
- エンジニア歴13年
- 主にWEBアプリ開発を経験
- AWSの実務は3年以上5年未満くらい
- サーバーレスやElasticBeanstalksなどでの開発メイン。GlueやAthenaとかも使ってました。
- CloudFormationのテンプレートも書いてたり(今は中々機会が・・・
- 家ではAlexaスキルを作って遊んだりもしてました(Lambda+DynamoDB)
- AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト取得済み
- インフラエンジニアとしてキャリアを積んだわけではないのでそこらへんは未熟
取ろうと思った動機
正直、アソシエイトで体系的な学習はしたので「あとは実務でいいかな~」と思っていたのですが
- チーム内でAWSを主に担当しているのにアソシエイトだけでいいのか自問自答
- 先日、AWS Dev Dayに登壇したものの、周りの人がすごい人ばかり
- プロフェッショナルってついてた方がかっこいい(?)
- おうち時間も増えてきたので自己研鑽に良い機会
などなどがあります。特に二つ目は大きな動機かもしれません。
取得してみて
自分の知識の浅さといいますか、すぐググって解決してた実務を見直すきっかけになりました。
「こんなに細かいところ(バケットポリシーはこっちの書き方は無効なので不正解です等)まで覚えて正解しないといけないのか…」と、勉強初期は絶望していた記憶があります。
また、試験内容のセクションも明確になっており、ユースケースに則った問題が多いので
- これはコスト削減を聞かれているのか→どういう施策があるか
- これは可用性について聞かれているのか→どういうアーキテクチャにするか
- これは移行について聞かれているのか→どういうソリューション・サービスが使えるか
といったあたりをしっかり考えて答えられるようになるのもメリットでしょうか。
実務でも直面しそうなケースを、ベストプラクティスに従って解答できる力を求められていると思います。
勉強期間と教材
勉強期間
12月頭に本格開始して、1月9日に受験しました。1ヶ月少々です。
その前は、実務でわからないところをBlack Beltやドキュメントで確認したり。
ただ、年末年始に11連休があり、勉強時間の確保ができたため、合計時間は150時間くらいだと思います(体感
土日は3~4時間やれたものの、平日は業務があって中々厳しかったです…
が、後述するBlack BeltのYou Tubeを垂れ流すだけでもいい勉強になったと思っています!
教材
【書籍】
正直、日本語の教材が出たのも受験しようと思ったキッカケです(小声
セクションごとのサンプル問題と解説が非常に充実しており、「え、こんな長文で出るの(愕然)」というヤバさも実感できます。
【公式】
- Black Belt
- AWS サービス別資料のYou Tubeリンクが非常に便利です!知識があいまいなサービスは必ず見た方が良いです。
- AWS Well-Architected
- まだ読まれていない方はAWS Well-Architectedの5つの柱を一読しましょう。問題で何を聞かれているのか?を理解できるため、遠回りなようで捗ります。
- 各サービス公式ドキュメント
- 実務でもお世話になる公式ドキュメントに必ず答えがあります。ですが全部読むのは絶望しかないので、Black Beltなどを見ていて「これなんだろう」と深堀りしたいときだけで十分だと思います。
他にも色々あると思いますが、色々手を出すより書籍とBlack Beltの中身を完璧にする方が良いと個人的に思います。
ただ問題文が長文なので、慣れるためにUdemyの問題集なども良いかもしれません
(買ったけどやってないです…
また、公式模擬試験について、私は受ける時間がありませんでしたが、最初に苦手分野を知るために受けるのはありだと思います。
勉強方法
ここからは具体的に試験までの流れに沿って勉強方法を記載してみます。
試験内容の把握
まずは試験内容です。これは公式の試験ガイドで明確に示されています。
試験時間:180分(3時間)
問題数:75問
分野 | 試験における比重 |
---|---|
分野 1: 組織の複雑さに対応する設計 | 12.5% |
分野 2: 新しいソリューションの設計 | 31% |
分野 3: 移行の計画 | 15% |
分野 4: コスト管理 | 12.5% |
分野 5: 既存のソリューションの継続的な改善 | 29% |
合計 | 100% |
長文問題を一問2分~3分以内で解かないといけないため、気合が必要です(白目
個人的に移行だけでも15%あるというのが、実務では中々触れない部分なので厳しかったです。
逆に自分の苦手分野は重点的に勉強しようとなるので、ここは最初に必ず見たほうがいいと思います。
(私は組織の複雑さ~と移行について自信なしでした)
合格体験記の調査
これは色々なところにありますがQiitaに書いてある皆さんの記事を信じましょう。
私は信じて合格しました。
書籍での勉強開始
書籍については、まず模擬試験までの各章を一通りこなしました。
そして、**問題文の長さと全然解けない自分に絶望しつつも、**負けずに地道に繰り返しました。
※ちなみに試験前日に確認したときも普通に間違えました(てへっ
土日は基本的にこれ→ドキュメントを読むの繰り返しです。
並行してBlack Beltをひたすら見る
平日は仕事で疲れていることも多いと思うので、お風呂上がりやご飯を食べながら、まったりYou TubeでBlack Beltを見るというのがイチオシです!
余裕があれば深堀りする、疲れてるならとりあえずインプットだけしておく、これだけで何だか頑張った気持ちになれます(大事
でも本当に疲れてたら寝ましょう。私は何度かBlack Beltを見ながら寝落ちしてました…
ドキュメントを読む
ドキュメントを単体で読むことはなく、書籍やBlack Beltでの勉強に補足する感じです。
AWS Well-Architectedを読んでいない場合は、書籍での勉強開始前に読んでおいたほうが良いと思います。
書籍の模擬試験実施
書籍についている模擬試験を3時間きっちり、時間を測って(水なども飲まず)実施しました。
試験の10日前に実施しましたが、6割しか解けませんでした…
ここで年末年始休暇だったので挽回できたのですが、本来はもっと早めに模擬試験をやっておいた方がいいと思います。
そうしないと、このあとの「間違えたところを再学習」で時間が足りなくなると思われます…
間違えたところを再学習
間違いが多すぎたので非常に時間がかかりました。
前述したとおり、もう少し早めに実施した方がいいです。
特に模擬試験で「え、何このサービス・・・知らん・・・」というのも出てくるので、そういった意味でも早めが良いかと。
ここでは、書籍と公式のドキュメントをフル活用しました。
再度、書籍の模擬試験を実施する
模擬試験の一週間後(きっと忘れてるだろう頃)に、もう一度模擬試験を実施しました。
やっぱり忘れてましたが、なんとか5問の間違いで済みました。
この内容を100%理解していれば、おそらく当日も合格できると思います。
当日について
以下、もう一度受けるなら・・・というふりかえりです。
- 180分も集中力は続かない
- 時間を犠牲にしても、少し休んだ方が良いかもしれません。ずっと長文を読んでいると脳が疲弊します。
- 数問、まったくわからない問題が出るため、見切りを早くした方が良い
- 文章が長いだけで解くのは簡単な問題もあるため、「長いから」というだけで見切るのは危険です。知らない単語が出たりしたら、時間を使うよりフラグを立てて次の問題に行ったほうがいいです。
- 時間は30分程度しか余らないため、見直しフラグは立てすぎない
- 戻ってきて「見直しばかりじゃん!」となります。なりました。
- 難易度は書籍と同等なので自分を信じる
- 日本語訳が適当すぎるので英語が不出来な私ですら英語に切り替えた
- 日頃から英語ドキュメントに慣れておきましょう…
信じるといいながら、終わったあとのアンケート回答中は「微妙だなー」という手応えでした。
スコアがそれをよく表していると思います(泣)
最後に
色々なところで「AWS認定でトップクラスに難しい」「長文がつらい」と言われているとおりでした。
個人的にはOrganizationなど、もっと手を動かしておけばよかったかなと思います。
あと、せめて2ヶ月はじっくりやるべきでした・・・
非常に多くのことを学ぶことができたので、資格名のとおり「プロフェッショナル」を目指す方なら取得を目指すのが良いと思います!
昨今、中々外に出ることもできず、周りを見るとIT業界は恵まれていると感じることも多いです。
こういった機会に、自分の知識を棚卸ししつつ、資格取得を目指すのも良いなと感じた次第です。
以上、お読みいただきありがとうございました!