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[Watson] Visual Recognition Tool を利用して画像解析を試す

Last updated at Posted at 2017-04-22

はじめに

私が気づかないうちに、Visual Recognition Toolが公開されていました。(2017年4月現在はBeta版となっています)

試してみたところ、なかなか使い勝手の良いToolでしたので情報共有します。

Visual Recognition(以下VR)とは

VR APIは大きく分けて4つ。

  1. Classify an image …イメージ分類
  2. Detect faces …顔検出および性別・年齢の推定
  3. Custom classifiers …カスタム・イメージ分類
  4. Collections …類似画像抽出(2017年3月現在、ベータ版)

上記1、2はトレーニング済みで提供されており、事前学習の必要はありません。
一方3、4はユーザーがトレーニング画像を準備してWatsonに学習させ、独自の分類を行わせることができます。

VRについてのさらに詳しい情報は、IBM Watson Developer Cloud、あるいは、こちらの記事を参照してください。

[Swift] [iOS] Watson Visual Recognitionを使って顔解析アプリを作ってみた

[Watson] [Node-RED] 日本語に対応したVisual RecognitionのClassify an image(イメージ分類)を試してみた

VR Toolの起動

IBM Bluemixダッシュボードの「すべてのサービス」にて、VRの行をクリックします。
スクリーンショット 2017-04-22 15.52.46.png

Visual Recognition Tool (Beta) をクリックします。
スクリーンショット 2017-04-22 15.53.56.png

以下がVR Toolの初期画面です。
スクリーンショット 2017-04-20 19.10.11.png

Detect faces(顔解析)を試す

「Faces」の点線内に画像ファイルをドラッグ&ドロップするか、または「choose your files」にてPC内の画像ファイルを選択すると、顔解析を行うことができます。
スクリーンショット 2017-04-22 16.02.51.png
※画像はパブリック・ドメイン

Classify an image(イメージ分類)を試す

「Default」では、デフォルト分類器によるイメージ分類(タグ付け)を行うことができます。
スクリーンショット 2017-04-22 16.27.20.png
※画像はWikipediaより

Classify an imageは日本語対応していますが、VR Toolでは英語のみのようですね。

Custom classifiersを試す

Custom classifier(カスタム分類器)の作成

VR Tool初期画面で「Create classifier」をクリックすると、以下のような画面になります。
スクリーンショット 2017-04-20 19.10.27.png

この画面でCustom classifierを作成することができます。

今回は事例として「普通乗用車」「バス」「トラック」を分類する車の分類器を作成してみました。

スクリーンショット 2017-04-22 15.35.15.png

<Custom classifier作成時の入力項目>

  • Classifier name:分類器のタイトルを指定。上図では「car」
  • Classes:分類名とトレーニング画像のzipを指定。上図では「standard, bus, truck」

「Negative」にはどのclassにも属さない画像を指定します。(オプション)

<トレーニング画像について>

  • classごとの画像は最低50枚は必要とされており、そのzipファイルをアップロードします。
  • 画像の解像度は低くても構いません。
  • zipファイルの最大サイズは100MBです。
  • classごとに150〜200枚のトレーニング画像を用意すると精度がベストになるようです。

その他、良いトレーニングのための公式ガイドはこちら。
Guidelines for good training

「Create」ボタンをクリックすると初期画面に戻り、作成したClassifierが「training」状態になります。
スクリーンショット 2017-04-22 15.35.58.png

完了すると以下のように「ready」状態になり、カスタム分類器を試すことができます。
スクリーンショット 2017-04-22 15.39.56.png

今回の実験結果

普通車の結果。まずまずです。
スクリーンショット 2017-04-22 21.53.05.png

バスの結果。
スクリーンショット 2017-04-22 21.51.19.png
トラックのスコア(確信度)と近いのは、多分、トラックclassのトレーニングデータにこんなタイプのトラックが含まれていたせいでしょう。
Dog_as_truck_driver.jpg

トラック。上々かと。
スクリーンショット 2017-04-22 21.50.54.png
※各画像はWikipediaより

今回は各classに50枚程度のトレーニング画像しか用意できなかったので、もう少し数を揃えればスコアが向上すると思われます。

まとめ

従来は、VRを試すためにはcurlコマンドや自作アプリが必要でしたが、公式ツールで簡単に試すことができるようになりました。

他のWatson APIについても、ツールの充実に期待したいと思います。

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