11/29(現地時間)にre:Invent2018では4回目となるキーノートイベント「Keynote,Dr. Werner Vogels」(Amazon.comのCTOによる基調講演)に参加してきましたので、その場で発表された新情報をざっくりお伝えいたします。
2時間のKeynoteの前半は新発表がほとんどなかったのですが、終盤は怒涛の新サービスラッシュでした!
特にLambda関連の新サービスはすごいです。
Lambda最強説。
サーバレスアーキテクチャへの流れがより一層強まるはずです!
開演は8:00でしたが、6:00ちょっと前に並びだしました。前に数人。(日本人が9割w)
列が整理された結果、前から2列目になりました。
(カメラを向けたらポーズをとってくれたAWS Cloud Ninja)
待機列の先頭集団だったのに、先頭集団はセンターから一つ奥(左)のブロックに通されてしまいました。(画像右側の柱の裏がセンター)
しかもこのブロックの前方は広大なプレス席が広がっています。
昨日の席のほうが良かった……orz
「早く並びすぎてもベストポジションにはならない」という教訓を得ました……(T_T)
(このため、本日のスライド写真はブレや粗さが目立ちますがご容赦ください。)
発表された新サービス
今日も新サービスラッシュです!(11サービス!!)
特にサーバレス(Lambda)サービスへの力の入れ方がすごかったです。
新サービスの話以外では次のような話がありました。
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過去のAmazon.comのサービスダウンの経験(Oracleの障害)からAuroraを作ったこと、Auroraの仕組み(性能、耐障害性の高さなど)
→AWSでは、2018年11月1日にOracleの使用をやめ、すべてRedshift等への移行を完了したそうです。 -
目的ベースでDBサービスを提供している(RDB、KVS、In-Memory、Graph、Time-Serier、Ledgerなど)
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RedShiftは利用状況をもとに改善を続けていて、この6ヶ月間で3.5倍も性能向上した。
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S3はとにかく耐久性に注力している
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Lambdaのスケールの仕組み
Amazon Redshift concurrency scaling
Redshitに並列処理リソースを追加して、処理を高速化します。
24時間ごとに1時間の無料枠が提供されるので、99%の顧客はほとんどの場合追加課金無しで利用可能とのこと。
AWS Toolkits for popluar IDEs
これまではEclipseとVisual Studioのみにしか提供されていなかったAWS Toolkitのサポート環境が広がりました。
PyCharm、IntelliJ、VS Codeも対象となります。
Ruby support for Lambda
Lambdaで稼働させるプログラムの言語としてRubyがサポートされました!
Custom Runtimes
Rubyだけでなく、Linux互換の任意のランタイム環境がLambdaでサポートされました!
すでにAWSによって、OSSとしてC++とRがサポートされました!
また、パートナーによって、PHPやCOBOLもサポートされています!
Lambda Layers
複数のLambda関数でライブラリを共有できるようになりました!
従来は複数のLambda関数でライブラリの共有が行えず、Lambda関数ごとにライブラリを設定しなければいけませんでした。
これにより発生していたライブラリのバージョン管理や、自作コードの共有問題を解消できます。
共通レイヤー部分へアクセスする権限も管理できるとのこと。
Nested Applications using Serverless Application Repository
自身が作成するサーバレスアプリケーションから呼び出し可能なサーバレスアプリケーションリポジトリです。
Step Function service integrations
Step Functionsサポートするコンポーネントが拡大されました!
(ジョブフローのようなイメージで、AWS上の処理をフロー制御できるサービスです)
WebSocket support for API Gateway
WebAPIの提供サービスAPI GatewayでWebSocketがサポートされるようになりました!
リアルタイム性のある双方向アプリケーションの作成が捗ります!
ALB Support for Lambda
アプリケーションロードバランサ(ELBの進化版)で、Lambdaがサポートされました!
既存のWebアーキテクチャに対してLambdaを統合利用できるようになります。
LB背後のコンポーネントをEC2・LambdaなどにALBの設定変更だけで簡単に切り替えられます。(フロントのソースコード変更が不要!)
Amazon Managed Streaming for Kafka
Apache Kafka(分散ストリーミングサービス)のフルマネージドサービスです。
既存AWSサービスではKinesis Streamsに近い感じです。
(KinesisのようなAWS独自サービスではなくKafkaをマネージドで使えることに意義があるサービス?)
AWS Well-Architected Tool
これまではWell-Architected(AWS提供のシステム設計指針)に則った構成となっているかどうかはAWSのソリューションアーキテクトへ確認していましたが、このツールを使うことでセルフチェックできるようになります。