N/S 高等学校でプログラミング講師をしている Kuwabara です。
本記事は、N高グループ・N中等部 Advent Calendar 2024 の4日目の記事です。
この記事では、輪読会について紹介します。私はAIに関する輪読会を主催しています。輪読会はとても楽しい学びの場です。それがどういったものかを、この記事で皆さんにお伝えできればと思います。
輪読会ってなに?
輪読会とは、参加者が共通の本を順番に読み進め、内容について議論しながら学び合う勉強会のことです。輪読会には次のようなメリットがあります。
1. 深い理解が促進される
自分一人では理解が難しい箇所も、みんなで議論すれば理解できるでしょう。
2. 学習のモチベーションを維持できる
定期的に集まり、仲間と一緒に学び合うことで、個人で学んでいるときに比べてモチベーションを維持しやすく、挫折しづらいです。輪読会が学習のペースメーカーになります。
3. 発表や議論の練習になる
輪読会の場で発表したり議論することは、他の人に分かりやすく物事を伝えるとても良い経験となります。
4. 純粋に面白い
さまざまなバックグラウンドをもった人と議論を交わしながら、知識・理解を深めていくことは、純粋にとても面白いことだと私は思います。
私のはなし
私が輪読会の主催を始めたのは約2年前です。きっかけは単純で、AIについて誰かとともに学んでみたいと考えたからです。
その時の私はAIについてほとんど何も知らず、でも何となく学びたい意欲がありました。学ぶなら、一人で学ぶのはなく、一緒に学ぶ仲間が欲しいと考えます。そこで、地元でAIの輪読会を探しましたが、見つかりませんでした。それならば自分で作ってしまおうと、友人に声をかけ、2人で輪読会をスタートします。
はじめに2人で話し合って決めたことは、参加者全員で発表者を持ち回ること(聞き専は認めないこと) です。どんなレベルや形式の発表でもよいので、みんなで頑張って発表者を回していくことや、それに安心して挑戦できる雰囲気作りを何より大切にしました。
2人だけから始まった輪読会ですが、現在では参加者が8人に増え、活気ある学びの場へと成長しました。本当にありがたい限りです。
輪読会でこれまでに読んできた本の紹介
私が主催している輪読会は月に2回のペースで実施しています。一冊読み終えるのに、大体3〜5ヶ月くらいかかります。
これまでにどんな本を読んできたか紹介します。
AIエンジニアを目指す人のための機械学習入門
2022.09〜2022.12
線形回帰、ロジスティック回帰、SVC、決定木、ランダムフォレスト、k-means、主成分分析などの機械学習の代表的な手法を、理論と実践、両方の観点で学びました。
ゼロから作るDeep Learning
2023.01〜2023.03
外部のライブラリに頼らず、ゼロからディープラーニングを作ることで、ディープラーニングの基本的なアイデアを学びました。とても分かりやすく面白い本です。
ゼロから作るDeep Learning ❷ ―自然言語処理編
2023.05〜2023.09
『ゼロから作るDeep Learning』シリーズの2冊目です。自然言語処理について、word2vecやRNN、LSTMなどを学びました。
BERTによる自然言語処理入門
2023.10〜2024.02
自然言語処理をさらに学ぶため、BERTの入門書に取り組みました。BERTで実際にさまざまなタスクを解いていく実践寄りの本です。
ゼロから作るDeep Learning ❹ ―強化学習編
2024.03〜2024.08
『ゼロから作るDeep Learning』シリーズの4冊目です。初めての強化学習。1冊目や2冊目より難易度が高いですが、相変わらず面白い本でした。
深層学習による画像認識の基礎
2024.09〜
CNNやVision Transformer などの画像認識の技術を学ぶために現在読み進めています。
おわりに
輪読会は、参加者同士が互いに学び合い、理解を深めるための非常に効果的な方法です。一人では読み切るのが難しい本も、みんなでなら最後まで読み進めることができるでしょう。
ぜひ、皆さんも輪読会に参加してみませんか?