中編
中編は前回の作業に続き,神経細胞のモデルのサイズ設定をします.
1.CellBuild->Geometryを選択します.
Geometryは各セクションの実際の大きさや詳細さの尺度を設定する場所です.設定の前に「Specify Strategy」の横のBoxにチェックを入れておきます.
2.「all」を選択し,「Spatial Grid」のリストにある「d_lambda」にチェックを入れます.
3.「soma」と「apical」,「basilar」,「axon」を選択し,「Constant value over subset」のリストにある「L」(コンパートメントの長さ),「diam」(コンパートメントの直径)にチェックを入れます.
4.各項目を選択し終わったら,「Specify Strategy」のチェックを外して変数の値を設定する画面にします.それぞれに設定されている値は,各変数の持つ値でありユーザーが変更できるようになっています.
5.「soma」は「L」=「30」(μm),「diam」=「30」(μm)に設定しなおします.somaは球形に近いと考えることができるためです.
6.「apical」は「L」=「600」,「diam」=「1」,「basilar」は「L」=「200」,「diam」=「2」,「axon」は「L」=「1000」,「diam」=「1」にそれぞれ設定します.
※上の代入値は下記のサイトを参考にしました.
http://www.nips.ac.jp/huinfo/documents/python/python03.html
7.次に,CellBuild->Biophysicsを選択します.
Biophysicsは生物物理的な細胞膜と細胞質の性質をサブセットや個々のコンパートメントに対して設定する場所です.設定の前にGeometry同様に「Specify Strategy」にチェックを入れておきます.
8.「all」のリストのうちの「Ra」と「cm」のボックス,「has_HH」のリストのうちの「hh」のボックス,「no_HH」のリストのうちの「pas」のボックスにそれぞれチェックを入れます.
9.各項目を選択し終わったら,Specify Strategy」のチェックを外して変数の値を設定する画面にします.Geometry同様に,それぞれに設定されている値は,各変数の持つ値でありユーザーが変更できるようになっています.
10.「all」の「Ra」を「100」(Ωcm),「no_HH」の「g_pas」を「0.0002」(mho/cm2),「e_pas」を「-65」(mV)に設定する.
以上でモデルのサイズ設定が完了します.
前回と今回で作成したモデルや今後行う作業内容は,session fileとして保存することができます.
NEURON Main Menu->File->save sessionを選択し,「(ファイル名).ses」の記述でsaveをクリックすると任意のフォルダに保存されます.
今回はここまでです.