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MacでもBlenderでGPUレンダリングができるようになっていたので比べてみた

Last updated at Posted at 2022-03-20

この記事の概要

ここ最近のBlender1は、MacではGPUレンダリングができませんでした。2

しかし、2022年3月9日にリリースされたバージョン3.1ではGPUレンダリングが可能になったようです。
ということでUIやレンダリング時間を比較してみた記事です。

注意

今回の内容は

  • macOS 12.2以上のM1 Mac
  • macOS 12.3以上でAMDのグラフィックカードを積んでいるMac

のどちらかの条件を満たさないといけません。

詳しくは公式のリリースノートをご覧ください。
https://wiki.blender.org/wiki/Reference/Release_Notes/3.1/Cycles

環境

カテゴリー 内容
マシン MacBook Pro (16-inch, 2019)
OS macOS Monterey (12.3)
プロセッサ 2.4 GHz 8-Core Intel Core i7
メモリ 64 GB 2667 MHz DDR4
グラフィックス AMD Radeon Pro 5500M 8 GB

MacBook Pro単騎で3DCGに挑むなんて……という声が聞こえてきますが、これでやっています。

設定画面

多くの人が使っているであろう2.93(LTS)と比較してみます。

2.93 3.1

Preferences > SystemCycles Render Devicesという項目が追加されています。

ここでMetalのタブを選び、使用したいGPUを選べばOKです。
逆に言えば、ここでチェックを入れていないとGPUレンダリングはできません。

Scene設定

PreferenceでオンにするだけでもまだGPUレンダリングは実施されません
Scene > DeviceよりGPU Computeを選んで、ようやくレンダリング時にGPUが使われます。

2.93 3.1

3.1まではGPU Computeを選んでもグレーアウトしてしまい、意味はありませんでした。

なお3.1でOpen Shading Languageのチェックが消えているのは、この項目がCPUレンダリング時限定のオプションだからです。
詳しくはこちらのマニュアルをご覧ください。

レンダリング時間

Blenderではスプラッシュスクリーンのファイルがなどがオープンに共有されているため、3.1のものを使って時間の比較をしてみました。
結果、CPUレンダリングだと約9分、GPUレンダリングだと約5分。
(当然と言えば当然ながら)レンダリング時間が短くなっています。

レンダリング設定は以下です。

項目
Noise Threshold 0.04
Max Sanples 1024
Min Samples 16
Time Limit 0 sec

一応、証拠がてらレンダリング時のスクリーンショットを載せておきます。

CPU GPU

CC-BY-SA | Lorenzo Aiello - orencloud

余談

2021年10月14日、Blender Development FundにAppleが参加しました。
金銭的な支援だけでなくエンジニアリングのサポートにも入るとのことだったので、BlenderもMetalを活用できるようになったと思われます。

まとめ

  • 以下のどちらかを満たせば、MacでもBlenderでGPUレンダリングができる
    • macOS 12.2以上のM1 Mac
    • macOS 12.3以上でAMDのグラフィックカードを積んでいるMac
  • 自動で使える訳ではなく、設定を有効にしないといけない
  • (当然と言えば当然ながら)レンダリング時間が短くなる

最後まで読んでくださってありがとうございます!
Twitterでも情報を発信しているので、良かったらフォローお願いします!

  1. 公式マニュアルを辿ってみたところ、2.90からはGPU rendering is only supported on Windows and Linux; macOS is currently not supported.と記載されていました。

  2. NVIDIAのeGPUを使用すればできたらしいですが、私は試したことがありません。

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