これはMIERUNE AdventCalendar 2023 15日目の記事です! 昨日は
@ciscorn さんによる日本の地域メッシュを作るQGISプラグインを作りました(おまけで国勢調査のデータも読めます)でした。
デフォルメマップとは?
・・・デフォルメ地図とは,実空間に含まれる地理オブジェクトに対して変形・強調・削除などのデフォルメを加えて射影した地図である。
必要な情報を強調するために変形させた地図をデフォルメマップと言います。天気予報や鉄道の路線図など、日常的な色んな場面でよく使われています。
この記事ではオープンデータとオープンソースソフトウェアQGISを利用した、デフォルメマップ作り方を紹介したいと思います。
QGISを使って23区のデフォルメマップを作ってみる!
元データをダウンロードする
国土数値情報ダウンロードサイトの行政区域データから東京都のデータをダウロードします。
ジオメトリを整える
基本な考え方としては、平面上の均一な格子(Grid)を利用し、不規則なジオメトリの形を格子に寄せる(Snap)ことによって、ジオメトリの形を簡易化します。
まず、行政区域データ(東京都)から23区だけ抽出し、座標変換をします。Gridの作成などの処理では、距離単位で行うので、レイヤ投影座標系に変換する必要があります。東京都の場合は、JGD2011 / Japan Plane Rectangular CS IX(EPSG:6677)に変換します。座標系変換するにはQGISのプロセッシングツール「Reprojet Layer」を利用します。
「Create Grid」ツールを利用し、サイズが適切な格子レイヤを作成します。今回の対象エリアには2000mにしています。
次、作成した格子に行政区域のジオメトリを寄せます。こちらでは「Snap」という処理を行います。地物を他の地物に寄せるための許容値はパラメータのToleranceに入力します。全ての端点を格子に対応できるため、許容値を格子のサイズと同じ値(2000m)にしています。
Snapした後のポリゴンレイヤと属性テーブルを確認してみます。
ほどんとのポリゴンが格子の形にフィットできていますが、不必要なラインが残っていたりします。
一つの区(例えば、港区)が複数ポリゴンになっている場合もあります。
ここでは「Disslove」という処理を行うことで、特定の属性を基準でポリゴンを併合させます。
Dissloveした後のポリゴンレイヤは、それぞれの区が1つのポリゴンになっていることが確認できます。
シンボロジを調整し、付加情報を乗せる
最後、好みの色でシンボロジを設定し、伝えたい情報をラベルとして載せたら、デフォルメマップが完成です!
参考リンク
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図形のデフォルメ技術
https://www.giho.mitsubishielectric.co.jp/giho/pdf/2011/1111112.pdf -
WeatherEye
http://www.weather-eye.com/ -
東京メトロ 路線・駅の情報
https://www.tokyometro.jp/station/index.html
明日のMIERUNE AdventCalendar 2023 は @kntoshiya さんによる記事です! お楽しみに!