最近急に自宅の回線でyoutube視聴中にラグが発生するようになったので、
調査と解消の過程も含めて、残してみようと思います。
結論だけくれ!って人は「まとめ」だけ見ていただければと思います。
似たような問題が起こっている方の一助になればと幸いです。
①PC環境確認
本題とはあまり関係ないが、回線がラグいと感じるPCのスペックをメモ。
プロセッサとグラボがちょっと古いけど、youtube視聴くらいなら問題ないはず。
【回線】@nifty auひかり マンションV16
※LANケーブルはCAT7
PCスペック
Controller Map
標準 SATA AHCI コントローラー [ATA]
Microsoft 記憶域コントローラー [SCSI]
Intel(R) C600 series chipset SATA AHCI Controller [SCSI]
Disk List
(1) TS512GSSD370S : 512.1 GB [0/1/0, pd1] - m2
(2) WDC WD20EARX-00PASB0 : 2000.3 GB [1/1/0, pd1] - wd
(3) SSI H/W RAID5 : 4000.6 GB [2/0/0, jm1]
(4) WDC WD40EZRX-22SPEB0 : 4000.7 GB [3/0/0, sa1] - wd
Model : TS512GSSD370S
Firmware : N1114H
Disk Size : 512.1 GB (8.4/137.4/512.1/512.1)
Queue Depth : 32
Rotation Rate : ---- (SSD)
Interface : Serial ATA
Drive Letter : C:
Model : WDC WD20EARX-00PASB0
Firmware : 51.0AB51
Disk Size : 2000.3 GB (8.4/137.4/2000.3/2000.3)
Queue Depth : 32
Rotation Rate : 不明
Interface : Serial ATA
Drive Letter : D:
②調査1
まずは回線速度から調査。
コマンドプロンプトを開いて「ipconfig」を打って、IPv4 と IPv6 のアドレスをメモ。
「ping」コマンドでネットワークの速度を確認。
ipconfig
ping -4 ~
ping -6 ~
IPv4が何回やっても0msで計測できてるのか不安になる。
しかも、たまにIPv6で最大だけが20msになるときがある・・・
「設定」>「ネットワークとインターネット」からイーサネットのプロパティを確認。
1 | 2 |
---|---|
3 | 4 |
下記にチェックが入っているので、設定がおかしいわけではなさそう。
「IPv6アドレスを自動的に取得する」
「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」
「自動構成のみ」
「プライマリおよび接続専用のDNSサフィックスを追加する」
「プライマリDNSサフィックスの親サフィックスを追加する」
③調査2
さっきの方法だと調査結果がよくわからなかったので、
「google.com」「example.com」「Google Public DNS」でpingテスト。
↓Google Public DNS については下記参照↓
https://developers.google.com/speed/public-dns
https://developers.google.com/speed/public-dns/docs/dns64
ping -4 google.com
ping -6 google.com
ping -4 example.com
ping -6 example.com
ping -4 8.8.8.8
ping -4 8.8.4.4
ping -6 2001:4860:4860:0:0:0:0:6464
ping -6 2001:4860:4860:0:0:0:0:64
ping IPv4テスト結果
ping IPv4テスト結果 | 最小ms | 最大ms | 平均ms |
---|---|---|---|
google.com | 10 | 20 | 15 |
example.com | 112 | 129 | 116 |
8.8.8.8 | 9 | 22 | 12 |
8.8.4.4 | 10 | 41 | 17 |
ping IPv6テスト結果
ping IPv6テスト結果 | 最小ms | 最大ms | 平均ms |
---|---|---|---|
google.com | 9 | 10 | 9 |
example.com | 29 | 185 | 145 |
2001:4860:4860:0:0:0:0:6464 | 11 | 18 | 14 |
2001:4860:4860:0:0:0:0:64 | 10 | 15 | 12 |
今度はちゃんと結果が出た・・・
「ipconfig」で出る、IPv4 と IPv6 のアドレスが何なのかそういえばよく分かってなかったので、「tracert」で調べてみる。
(宛先までに辿る IP ネットワーク経路の IP アドレスを調査するツール)
tracert 8.8.8.8
tracert ~
なるほど!
ipconfigで出るのはそういえば自宅のアドレスなんだから、そりゃ0msですよね・・・
気を取り直して、色んな無料の速度テストサイトで計測してみる。
PING値の目安としては下記のような感じ。
PING値 | 目安 |
---|---|
10ms未満 | はやい |
10ms以上 | そこそこ |
30ms以上 | 弱めのラグ |
50ms以上 | ラグ |
100ms以上 | 強いラグ |
▼計測に使用したサイト
https://fast.com/ja/#
https://speedtest.gate02.ne.jp/
https://www.speedtest.net/ja
https://www.nperf.com/ja/
https://www.bandwidthplace.com/
https://www.bspeedtest.jp/
fast | USEN | ブロードバンド | speedtest | インターネットスピードテスト | bandwidthplace |
---|---|---|---|---|---|
サイトによって多少ばらつきはあるが、大体下記のような結果。
download: 69Mbps
upload: 70Mbps
ping: 10ms
jitter: 5.65ms
ラグいと思ったんだけど、この結果だけ見たらもしかして問題ない?
・・・まあ、ここまでやったのでラグ解消までやってみよう!(笑)
④ラグ解消の方法
まずラグの主な原因は下記なのは重々承知。
でもこの中のいくつかは、簡単に変えられるものでもない。(特に地域とか)
- 回線、プロバイダが原因
- 無線接続が原因
- サーバーが原因
- 機器が原因(端末多すぎ含む)
- ケーブルが原因
- 地域が原因
なので、手軽に試せる「DNS設定変更」をやってみます。
候補は二つ。
■Cloudflare
https://1.1.1.1/ja-JP/dns/
・IPv4の場合:
1.1.1.1
1.0.0.1
・IPv6の場合:
2606:4700:4700::1111
2606:4700:4700::1001
■google
https://developers.google.com/speed/public-dns
https://developers.google.com/speed/public-dns/docs/dns64
・IPv4の場合:
8.8.8.8
8.8.4.4
・IPv6の場合:
2001:4860:4860:0:0:0:0:6464
2001:4860:4860:0:0:0:0:64
DNSの変更方法は、下記の手順です。
- 「設定」>「ネットワークとインターネット」からイーサネットのプロパティを出して、「IPv4」「IPv6」のプロパティを表示させます。
- 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」にチェックを入れて、「優先DNSサーバー」「代替DNSサーバー」に上記アドレスを入力します。
1 | 2 |
---|---|
速度のテスト方法は、
上でやったコマンドプロンプトでpingをする物と、
USENさんの速度計測サイトの2種類でやります。
(どちらの計測も何回かやって、真ん中くらいの物を掲載します)
ipconfig
tracert 8.8.8.8
ping -4 google.com
ping -6 google.com
ping -4 example.com
ping -6 example.com
■Cloudflare
ping -4 1.1.1.1
ping -4 1.0.0.1
ping -6 2606:4700:4700::1111
ping -6 2606:4700:4700::1001
■google
ping -4 8.8.8.8
ping -4 8.8.4.4
ping -6 2001:4860:4860:0:0:0:0:6464
ping -6 2001:4860:4860:0:0:0:0:64
⑤Cloudflareの速度テスト
IPv4だけ変更した場合のテスト結果
download: 78Mbps
upload: 73Mbps
ping: 10.88ms
jitter: 2.57ms
おや?
pingコマンドだと誤差かなという感じでしたが、
USENさんの速度計測サイトの結果だと、下り、ジッタ、がかなり変わった。
計測環境を変えていないのにジッタが下がったってことは、
pingのブレ幅が抑えられたってことなのでかなり効果があるのかも?
IPv6も変更した場合のテスト結果
download: 78Mbps
upload: 78Mbps
ping: 10.45ms
jitter: 0.45ms
さっきよりもジッタがさらに下がったので、
DNSの設定を変えるならIPv4とIPv6の両方ともを変えるのがよさそう。
⑥googleの速度テスト
IPv4だけ変更した場合のテスト結果
download: 79Mbps
upload: 76Mbps
ping: 10.68ms
jitter: 1.35ms
Cloudflareよりも、ジッタ、がかなり下がってるので、
こちらの方がよさそう。
IPv6も変更した場合のテスト結果
download: 77Mbps
upload: 69Mbps
ping: 10.71ms
jitter: 0.69ms
IPv6も変えたらジッタがさらに下がったが、Cloudflareよりはちょっと高い結果となった。
ただ、差が0.2なのでほぼ誤差と言ってよいと思いますので、
信頼度でgoogleの方が個人的にはいいかなと思います。
IPv4とIPv6の両方とも変更した際のIPv4テスト結果をグラフ化してみました。(あまり意味はないですが)
まとめ
ラグ解消の方法として「DNS設定変更」を「Cloudflare」「google」の2社で比較しました。
両方とも自動設定に比べてjitterが1/5以下になりましたが、ping自体は変化は誤差の範囲でした。
なので、結論としては「DNS設定変更」で回線のラグく感じること自体は解消しません。
ただし、jitterというざっくり言うと「pingのブレ幅」を指す値が目に見えて改善されますので、
通信が不安定になりにくくなって相対的に「急にラグくなる」という現象はなくなると思われます。
「Cloudflare」「google」のどちらがいいかは、ご自身の環境と好みによりそうです。
※あくまでド素人が手探りで色々比較してみた結果の感想です。
たぶん、専門職の方から山ほど指摘が来ると思うので参考程度にしてください。
DNSの変更方法とgoogleのDNSは、下記の通りです。(win10のみ)
- 「設定」>「ネットワークとインターネット」からイーサネットのプロパティを出して、「IPv4」「IPv6」のプロパティを表示させます。
- 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」にチェックを入れて、「優先DNSサーバー」「代替DNSサーバー」に上記アドレスを入力します。
1 | 2 |
---|---|
3 | 4 |
■google
https://developers.google.com/speed/public-dns
https://developers.google.com/speed/public-dns/docs/dns64
・IPv4の場合:
8.8.8.8
8.8.4.4
・IPv6の場合:
2001:4860:4860:0:0:0:0:6464
2001:4860:4860:0:0:0:0:64