バ美肉とは、主に
###「バーチャル美少女受肉」あるいは「バーチャル美少女セルフ受肉」の略
バーチャル美少女として受肉することを指す。
(ニコニコ大百科より引用)
#目次
1. はじめに
2. 使ったもの
3. 人体錬成をする
4. イラストが動くようにする
5. 出力をする
6. おわりに
#1. はじめに
こんにちは、突然ですがあなたは**「バ美肉面白そう」「でも難しそうだしなぁ」と思ったことはありますか?
この記事では、そういった方の一助となるよう自分がバ美肉するまでの過程をざっくりと体験記として共有していきます。
(過程をざっくりと書くだけなので細かな手順などを省略**してあります)
(Live2DとFaceRigを使ってイラストを動かす方式を採用しています。)
バ美肉あまり興味がない方でも暇つぶし程度になれば幸いです。
#2. 使ったもの
###【使用したソフト】
・CLIP STUDIO PAINT PRO(クリスタ)
お絵かきソフト。依頼して絵を描いてもらう方など自分でイラストを描かない人は必要ないです。
僕は一括5,000円のDL版を買いました。.psdファイルとして出力できるソフトならクリスタじゃなくても大丈夫です。
・Live2D Cubism
イラストを動かすためのソフト(ざっくり)。PRO版をトライアルで42日間無料で使えます(強い)。
・FaceRig(+Live2D Module)
ウェブカメラを使って顔をトラッキングするためのソフト。こちらLive2Dのアバターを使うにはDLCの購入が必要となります。ただSteamではよくセールをしているので結構安く買えます。注意!
###【使用した製品】
#3. 人体錬成をする
人体錬成ができるひとはまずここから始まります。Live2Dでは1つのレイヤーを1パーツとして動かしていきます。
なので目だけでも自分は8つのレイヤーに分けています。
そして描いていく上で大切になってくることは普段は描かなくていい部分も書く必要があるということです。Live2Dではパーツが動くので普段は髪の毛や服の袖で隠れている部分も見えてしまいます。
自分はLive2Dを触っている段階で何回もボロが出てしまい加筆をしました。(n敗)
#4. イラストが動くようにする
自分の肉体を手に入れたら次は肉体を動かせれるようにするためにLice2Dをさわっていきます。
まずLive2Dでpsdファイルを開くと以下のような画面になります。
###【アートメッシュの割り当て】
では次にアートメッシュの割り当てをします。この頂点と線で構成されたものがアートメッシュです。
この頂点を動かすことで画像を変形し表情などを作っていきます。(見た目が怖い...)
これはメッシュの自動生成をすることで簡単に割り当てができます。
###【まばたきを作る】
では早速まばたきを作っていきます。まず必要になってくるのが**「パラメータ」タブです。
なんとLive2Dではパラメータの始点(中間点)終点でパーツの位置を動かすだけでなんかいい感じに動きをつけてくれます。
「まばたき」では「眼 開閉」パラメータに眼のパーツを割り当てまばたきをさせていきます。
この作業をほとんどのパーツで行います。
パラメータの設定をしたらアートメッシュを動かしていくわけですが、アートメッシュの頂点を1つづつ動かしていてはキリがありません。
そこで使うのが変形パスツール**です。変形パスをパーツに組み込むことでスムーズにパーツを動かせます。
(上の緑色の頂点と青色の線)
**「パラメータに割り当てる」「パーツを動かす」**基本的にこの2つを繰り返して作業をしていきます。
###【口の動きを作る】
次は口の動きを作っていきます。口は開ける閉じる以外にもいろんな複雑な動きをします。
なので「口 開閉」「口 変形」2つのパラメータにパーツを割り当てます。
下のように口は2つのパラメータを結合しています。
このパラメータの各点に「あ・い・う・え・お」などの口に形を作ります。
###【瞳を動かす】
瞳を動かすには「目玉 X」「目玉 Y」のパラメータを使います。
2つのパラメータを結合しそれっぽく眼が動くようにしてやります。ここは結構簡単です。(あまり書くことがない)
###【顔の傾きを作る】
次は顔を傾けれるようにしていきます。ここで新しく登場するのが**「デフォーマ」です。
デフォーマをパーツにつかうことで頂点をまとめて編集できパーツを全体的に移動変形することができます。
デフォーマにはパーツを変形できる「ワープデフォーマ」とパーツを回転できる「回転デフォーマ」**があります。
首の傾きには回転デフォーマ、傾きによって動く髪の毛にはワープデフォーマを使います。
それぞれのパーツにデフォーマをつけたらそのデフォーマを「角度 Z」のパラメータに割り当て、デフォーマを編集します。
###【呼吸モーションを作る】
呼吸モーションも結構簡単に作れます。
呼吸パラメータに全パーツの親となるワープデフォーマを割り当て伸び縮みさせるだけでできちゃいます。
###【顔を上下左右動くようにする】
さて、次は顔が上下左右に動くようにしていきます。ここが個人的に山場でした。
使うパラメータは「角度X」「角度Y」で、輪郭や眼、口、眉、髪の毛の各パーツなどにワープデフォーマを使ってパラメータに割り当てます。
そしてパラメータの上下左右の各点それぞれのワープデフォーマを編集し4方向の顔をつくっていきます。
他の工程とくらべ編集しなければならないワープデフォーマが多いのでやっていることは変わりませんが結構大変です。
今までならここでパラメータの結合をすれば右上や左下などは勝手に設定されていたのですが、ところがどっこいそうはいきません。
実際にやってみるとパーツの位置が少しズレており無視のできない違和感が生じてしまいます。なのでここからはこの違和感が消えるようパーツを移動していきます。大変なのがこれを感覚で修正しないといけないことです。自分の感覚を信じましょう。
(この後に顔の傾きにあわせて体が軽く傾くように設定するのですが割愛、書くのが面d簡単なので)
###【物理演算を加える】
次はパーツが傾いたときにより自然に見せるために物理演算の設定をしていきます。
なんか難しそう(小並感)な単語がでてきましたがこれは結構簡単な作業です。
しかも目に見えて完成度が上がるのでおぉ…ってなりました。
まずは「髪揺れ 前」に新しく前髪のワープデフォーマを、「髪揺れ 後ろ」には後ろ髪、「髪揺れ 横」にはそれ以外の髪のワープデフォーマを割り当て【顔の傾きを作る】でやったときのように髪のワープデフォーマを編集します。
次に必要になるのが下のウィンドウです。この振り子が物理演算されたときのイメージになります。
ざっくり説明すると、この振り子を「髪揺れ 前・横・後ろ」に出力して物理演算を加えます。
振り子の長さを変えたり3重振り子にすることでよりリアルに揺れるようにしていきます。
#5. 出力をする
次はLive2dで作ったモデルをFaceRigに反映していきます。
モデルを.moc3ファイルで書き出していきます。書き出しが終わるとフォルダの中にいろんなファイルが並んでいますその中から
1.フォルダ
- .json全て
- .moc3
を新しく作ったフォルダに入れ、SteamのローカルフォルダにあるMod/VP/PC_Commmon/Objectsに入れます。
それだけでFaceRigへの反映は終わりです。
#6. おわりに
この記事を開いてくださりありがとうございます。自分自身こういった記事を書くのが初めてであり、読みやすい記事とは言えなかったかもしれませんがこの記事が少しでもあなたの暇つぶしになれたのなら幸いです。
随所に手抜き感があるだなんてそんなまさか
そして、この記事をきっかけに更にバ美肉に興味を持ってくれたなら筆者冥利に尽きます。
それではさようならノシ
#注意
FaceRigですが2021年12月31日にサポートが終了し「Animaze by FaceRig」というサービスが開始するらしいです。僕はまだAnimazeへの移行をしていないので今回は紹介しません。