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MicroAd (マイクロアド)Advent Calendar 2019

Day 1

【Kotlin】Collectionの要素を安全に取り出す

Last updated at Posted at 2019-11-30

この記事はMicroAd Advent Calendar 2019の1日目の記事です。

状況

ListSetと言ったCollectionから要素を1つ取り出す」場合、getメソッドやfirst関数を使いたくなります。

val list: List<String> = listOf("a", "b", "c")

val first: String? = list.first { it == "d" }
val secondElement: String? = list.get(1) // 実際は[]を用いることができるが、説明のためgetを用いる

しかし、これらの処理は、該当する要素が見つからなかった(e.g. emptyだった、検索条件に引っかからなかった、要素以上のインデックスだった、等)場合、それぞれNoSuchElementExceptionIndexOutOfBoundsExceptionを投げます。
つまり、「見つからなかったらnullにする(or した上でnullだった時の処理を入れる)」的な処理に使うことはできません。

サンプルコードの通り、これらの取得結果をnullable型に代入しても警告やエラーにならないため、深いバグになりやすい点でも注意が必要です。

対処

(条件分岐や例外処理をしない形での)Collectionの要素を安全な取り出しは、nullやデフォルト値を返す関数を用いることで実現できます。
ここでは具体的に以下の3種類を紹介します。

  • ~OrElse
  • ~OrNull
  • find

~系」としてまとめていますが、これらは関数によって有ったりなかったりします。
その具体的な有無に関してはソースコードをご覧下さい。

~OrElse系関数を用いる

見つからなければデフォルト値を返すのが~OrElse系関数です。
getOrElseelementAtOrElse系が有ります。

この~OrNull系関数は、以下のように、デフォルトの値生成にInt -> デフォルト値のラムダを取ります。

val index // 取得対象インデックス想定

list.getOrElse(index) { i -> // iにはindexが入ってくる
    // デフォルト値の生成処理
}

~OrNull系関数を用いる

見つからなければnullを返すのが~OrNull系関数です。
firstOrNullgetOrNullなどが有ります。

find系関数を用いる

~OrNull系関数と同じく、見つからなければnullを返すのがfind系関数です。
findfindLast関数が有ります。

内容的にはそれぞれfirstOrNulllastOrNullを呼び出しています。

終わりに

この記事では条件分岐や例外処理をしない形でCollectionの要素を安全に取り出す方法についてまとめました。

この記事を書いたきっかけは、チームの人間が何人も「JavaStream APIfindFirstメソッドとfirst関数の挙動が違う」という罠を踏んだことです。
しかも前述の通りnullable型に代入しても警告やエラーにならないため、ヒヤッとする所に取り残してしまうことも有りました。

get系はともかく、何か検索して取ってくるような処理では「見つからなければnullまたはデフォルト値」を返すだけでいい気がするんですが、何でそうなっていないんでしょうか……。

ともあれ、この記事がCollectionの要素を安全に取り出すことに役立てば幸いです。

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