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🔰【2024年最新版】Python🐍PyTorch初心者ガイド

Last updated at Posted at 2024-08-19

はじめに

人工知能(AI)や機械学習の研究が進む中、ディープラーニングはその中核技術として広く利用されています。ディープラーニングは、テキスト生成や顔認識、音声合成など、多くの応用分野で革新をもたらしています。こうした技術を実現するために、Pythonエンジニアが活用する主要なライブラリの一つがPyTorchです。

PyTorchは、2016年にMeta AI(旧Facebook AI Research)によって開発されたオープンソースのディープラーニングライブラリです。その柔軟性とPythonベースの使いやすさから、多くのエンジニアや研究者に支持されています。本記事では、PyTorchの基本を学び、Pythonエンジニアがどのようにしてディープラーニングに取り組むかを解説します。

PyTorchの準備

まずは、PyTorchをインストールしましょう。PyTorchの公式サイトから、自身の環境に合ったインストール方法を選択することができます。

以下は、一般的なインストールコマンドの例です。

pip install torch torchvision torchaudio

これでPyTorchの環境が整いました。次に、PyTorchの基本概念であるTensor(テンソル)について学びましょう。

PyTorch Tensorとは?

Tensorは、PyTorchにおける基本的なデータ構造です。これはNumPy配列に似ていますが、GPUを利用できる点で異なります。

以下のコードで、簡単なTensorを作成してみましょう。

import torch

a = torch.tensor([2, 4, 6])
print(a)

出力結果

tensor([2, 4, 6])

NumPy配列と同様に、Tensorを用いて行列演算を行うこともできます。

以下は、その例です。

e = torch.tensor([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])
f = torch.tensor([7, 8, 9])

print(e * f)

出力結果

tensor([[ 7, 16, 27],
        [28, 40, 54]])

また、Tensorの情報を確認するためのメソッドも提供されています。

x = torch.rand(3, 4)

print("Shape:", x.shape)
print("Data type:", x.dtype)
print("Device:", x.device)

出力結果

Shape: torch.Size([3, 4])
Data type: torch.float32
Device: cpu

これらの基本操作を理解することで、PyTorchを使用したディープラーニングモデルの構築がよりスムーズになります。

PyTorchでニューラルネットワークを構築

次に、PyTorchを使ってシンプルなニューラルネットワーク(NN)を構築してみましょう。PyTorchでは、nn.Moduleクラスを継承してニューラルネットワークを定義します。

以下に、シンプルなネットワークを定義するコードを示します。

import torch
import torch.nn as nn

class SimpleNet(nn.Module):
    def __init__(self, input_size, hidden_size, output_size):
        super(SimpleNet, self).__init__()
        self.fc1 = nn.Linear(input_size, hidden_size)
        self.fc2 = nn.Linear(hidden_size, output_size)
    
    def forward(self, x):
        x = torch.relu(self.fc1(x))
        x = self.fc2(x)
        return x

このコードでは、SimpleNetというクラスがnn.Moduleから継承され、2つの全結合層(fc1とfc2)が定義されています。これにより、入力データを処理して出力を生成するニューラルネットワークが完成します。

次に、このネットワークをトレーニングするためのコードを見ていきましょう。ここでは、ランダムに生成したデータを使用してトレーニングを行います。

inp = torch.randn(100, 10) 
tar = torch.randint(0, 2, (100,)) 
criterion = torch.nn.CrossEntropyLoss()
optimizer = torch.optim.SGD(model.parameters(), lr=0.01)

epochs = 100
batch_size = 10

for epoch in range(epochs):
    model.train()
    
    for i in range(0, inp.size(0), batch_size):
        batch_inp = inp[i:i+batch_size]
        batch_tar = tar[i:i+batch_size]
        
        optimizer.zero_grad()
        out = model(batch_inp)
        loss = criterion(out, batch_tar)
        loss.backward()
        optimizer.step()
    
    if (epoch + 1) % 10 == 0:
        print(f'Epoch [{epoch+1}/{epochs}], Loss: {loss.item():.4f}')

このコードは、ランダムに生成されたデータを用いて、シンプルなネットワークをトレーニングします。CrossEntropyLossを損失関数として使用し、SGD(確率的勾配降下法)を用いて最適化を行います。各エポックごとに損失が計算され、モデルが更新されます。

モデルの評価

トレーニングが完了したら、モデルを評価する必要があります。評価の際には、未見のデータを使用してモデルの性能を確認します。

以下のコードは、Scikit-learnを使ってモデルを評価する方法を示しています。

from sklearn.metrics import classification_report

model.eval()
test_inputs = torch.randn(20, 10)
test_targets = torch.randint(0, 2, (20,))

with torch.no_grad():
    test_outputs = model(test_inputs)
    _, predicted = torch.max(test_outputs, 1)

print(classification_report(test_targets, predicted))

ここでは、eval()メソッドを使用してモデルを評価モードに切り替え、ドロップアウトやバッチノーマライゼーションが更新されないようにします。また、torch.no_grad()を使用して勾配計算を無効化し、処理を高速化します。

まとめ

本記事では、PyTorchの基本的な使い方について解説しました。Tensorの操作からニューラルネットワークの構築、トレーニング、評価までの流れを理解することで、Pythonエンジニアはディープラーニングの世界に一歩踏み出すことができます。PyTorchは柔軟で強力なツールであり、その活用方法を学ぶことで、AIや機械学習のプロジェクトをより効率的に進めることができるでしょう。

さらに詳細を学びたい方は、PyTorchの公式ドキュメントを参照し、より高度なトピックにも挑戦してみてください!

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