2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

どの農作物がどの都道府県で生産量が多いか

Posted at

はじめに

Qiitaはプログラムのコードを中心にIT関連を記事にすることが多いですが、小休憩がてら農林水産省が作成している資料から野菜や果物などの生産量を各都道府県ごとに見てみました。おそらくイメージとかけ離れているものもあるかもしれません。
農学部、経済学部出身のエンジニアの方にぜひ見ていただきたいです。

対象のサイト

農林水産省のHPにある「統計情報」のカテゴリから「こどものための統計データ集」というページ
screencapture-maff-go-jp-j-tokei-kodomo-index-html-2023-10-02-16_29_14.png
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kodomo/index.html

これの「お役立ちデータ集」という項目でダウンロードできるExcelを見てみました

実際に資料を見てみた

先ほどのサイトからダウンロードしたファイルを開いてみました
スクリーンショット 2023-10-02 16.30.48.png

上記の目次シートや各カテゴリごとにシートが別れているファイルです

まずは「こめ」のデータを見てみる

順位 都道府県 作付面積(ha) 収穫量(t)
1 新潟 116000 631000
2 北海道 93600 553200
3 秋田 82400 456500
4 山形 61500 365300
5 宮城 60800 326500
6 茨城 60000 319200
7 福島 57800 317300
8 栃木 50800 270300
9 千葉 47700 259500
10 岩手 46100 365300

(令和4年産)

米どころで有名な新潟県が第一位の生産量を誇っています。
等級Aランクの魚沼のコシヒカリのイメージです。
意外にも北海道が2位にランクインしており、
東北勢が奮闘しています(青森県は11位です)
北関東の茨城、栃木県が健闘しており、10位以内に首都圏の内3県がランクインしています。

ここで、作付面積(ha)と収穫量(t)のデータがあるので、1ha単位面積当たりの収穫量を計算してみました
(小数点第2位を四捨五入)

順位 都道府県 作付面積(ha) 収穫量(t) 1ha当たりの収穫量(t/ha)
1 新潟 116000 631000 5.4
2 北海道 93600 553200 5.9
3 秋田 82400 456500 5.5
4 山形 61500 365300 5.9
5 宮城 60800 326500 5.4
6 茨城 60000 319200 5.3
7 福島 57800 317300 5.5
8 栃木 50800 270300 5.3
9 千葉 47700 259500 5.4
10 岩手 46100 247600 5.4

単位面積あたりの収穫量で見ると、北海道と山形県で高く、
ランクインしていませんが、長野県がトップで6.1t/haでした
効率の低い都道府県を見ると、東京と沖縄県が4t/ha、3t/haで低かったです
他の都道府県は5t/haです

収穫量は作付面積に比例していることが見て取れます。
北海道と山形県では効率の良い米生産をしているので土壌がより肥沃なのか、品種に由来するものなのか、気象条件が適しているのか、など考えられます。

この表に人口のデータを加えて、カロリーベースの食料自給率を算出したり
品種の割合、気象データ、農業従事者数名なども付与して分析してみたいなと思いました。

続いて果物のデータを見てみます

果物を代表して「いちご」のランキングを見ていきましょう
「こめ」と同じように単位面積当たりの収穫量を計算しました

順位 都道府県 作付面積(ha) 収穫量(t) 1ha当たりの収穫量(t/ha)
1 栃木 509 24400 47.9
2 福岡 428 16600 38.8
3 熊本 298 12100 40.6
4 静岡 292 10500 36.0
5 長崎 266 10700 40.2
6 愛知 254 11000 43.3
7 茨城 240 9220 38.4
8 佐賀 160 7380 46.1
9 千葉 218 6630 30.4
10 宮城 136 5000 36.8

とちおとめで有名な栃木県が第1位の収穫量です
作付面積が大きいのもありますが、単位面積当たりの収穫量がダントツです!
他県のいちご農家さん、自治体、JAは栃木に視察しに行った方が良いレベル
あまおうで有名な福岡県、紅ほっぺで有名な静岡県が上位にランクインしています

意外にも熊本県が奮闘しています
後半に熊本県いちごのふるさと納税のページのリンクを貼っておきます

他に意外だったのが、長崎、愛知、茨城、千葉、宮城県です
長崎が5位なのは驚きです。佐世保の通販会社ジャ⚪︎ネットで販売されているのでしょうか?

「こめ」とはガラッと変わって単位面積当たりの収穫量に差が大きいように見えます
全国平均は33.4t/haです

👇いちごを購入して熊本県を応援しましょう
https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E3%81%B5%E3%82%8B%E3%81%95%E3%81%A8%E7%B4%8D%E7%A8%8E+%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%94+%E7%86%8A%E6%9C%AC/

ラストは「肉用牛」です

一般的に乳牛(乳用牛)はホルスタインで、
肉牛(肉用牛)は黒毛和種、褐毛和種など有角の牛が主に飼われています

順位 都道府県 飼養戸数(戸) c(頭) 1戸当たりの飼養頭数(頭/戸)
1 北海道 2240 553300 247
2 鹿児島 6690 337800 50
3 宮崎 4940 254500 52
4 熊本 2170 133600 62
5 岩手 3650 89200 24
6 長崎 2180 88100 40
7 栃木 799 84400 106
8 宮城 2690 80000 30
9 沖縄 2170 78000 42
10 群馬 502 57300 114

飼養頭数(育てている肉用牛の数)で見ると北海道がダントツです
やはり九州で頭数が多く、鹿児島、宮崎、熊本、長崎県がランクインしています
JAのやっている和牛の品評会で数年連続で宮崎県が優勝しています。ぜひ宮崎牛を食べにいきましょう

沖縄県はアグー豚で豚のイメージでしたが、石垣牛のブランド牛を飼育しているようです。

東北の岩手、宮城県がランクインしており、岩手の和牛は品評会で9年連続1位となっており、牛の生産に向いてそうな環境です
小岩井乳業があるので岩手は牛乳のイメージでしたので驚きです

また、飼養頭数を飼養戸数で割った値を計算しましたがばらつきが大きいです
全国平均は65頭/戸です
値は小数点第一位で四捨五入しています

北海道がいかに大規模経営をしているか分かります
栃木、沖縄県も比較的高く、集約的な畜産をされているのでしょうか

ランクインしている県が、比較的日本の端の方に位置しているので流通が気になります

おわりに

各種の農作物のデータを見てみましたが、意外にも多かったり、ランクインしていなかったり、個人的に驚くようなことが多く、イメージと現実の乖離を感じました
また、各データを見ていきつつ、他のデータを関連づけてみるとどうなるのか気になったので相関関係を見てみたいです

2
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?