はじめに
2025年1月にリリースされたGoogle Sheetsの新機能「Gemini」について、具体的な活用例を交えて解説します。売上データのサンプルを例に、どのようなインサイトが得られるのか、実際に試してみましょう。
サンプルデータ
以下のサンプルデータをGoogle Sheetsに貼り付けてください。
顧客企業名,業界,地域,セグメント,月間収益,最終購入日,製品カテゴリ,顧客満足度
朝日メディカルセンター,ヘルスケア,関東,中小企業,1700000,2024-01-15,医療機器,4.8
光星産業,ヘルスケア,近畿,中小企業,50000,2024-01-20,消耗品,4.2
千代田ヘルスケア,ヘルスケア,関東,中小企業,230000,2024-01-18,ソフトウェア,4.5
大和メディカル,ヘルスケア,中部,大企業,1850000,2024-01-10,医療機器,4.9
栄和産業,ヘルスケア,九州,中堅企業,150000,2024-01-22,ソフトウェア,4.3
藤医療,ヘルスケア,四国,中小企業,40000,2024-01-25,消耗品,3.9
銀河ソリューションズ,ヘルスケア,中部,中小企業,1500000,2024-01-12,医療機器,4.7
飯田メディカル,ヘルスケア,北海道,中小企業,65000,2024-01-28,消耗品,4.1
勝田グループ,ヘルスケア,関東,中堅企業,270000,2024-01-05,ソフトウェア,4.4
望月メディカル,ヘルスケア,近畿,大企業,1950000,2024-01-08,医療機器,4.8
武蔵野グループ,ヘルスケア,中部,大企業,1400000,2024-01-17,医療機器,4.6
新井医療,ヘルスケア,九州,中小企業,38000,2024-01-30,消耗品,3.8
奥村病院,ヘルスケア,四国,大企業,1650000,2024-01-03,医療機器,4.7
平和ヘルスケア,ヘルスケア,関東,中堅企業,380000,2024-01-14,ソフトウェア,4.5
富士見ウェルネス,ヘルスケア,北海道,中小企業,43000,2024-01-27,消耗品,4.0
涼風クリニック,ヘルスケア,近畿,中小企業,280000,2024-01-19,ソフトウェア,4.3
清水診断システム,ヘルスケア,九州,中堅企業,360000,2024-01-07,ソフトウェア,4.6
月島メディカル,ヘルスケア,中部,大企業,1780000,2024-01-11,医療機器,4.8
東海ソリューションズ,ヘルスケア,関東,中堅企業,320000,2024-01-21,ソフトウェア,4.4
宇治川研究所,ヘルスケア,近畿,中小企業,210000,2024-01-16,ソフトウェア,4.2
瑞穂ヘルスケア,ヘルスケア,中部,中堅企業,410000,2024-01-09,ソフトウェア,4.5
使用方法:
Geminiの新機能
- Pythonコードの自動生成による高度な分析
例えば、「地域別の売上分布を分析して」と指示するだけで、以下のようなPythonコードが自動生成され、実行されます。
import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt
def analyze_regional_sales(data):
regional_sales = data.groupby('地域')['月間収益'].sum()
return regional_sales.sort_values(ascending=False)
- インタラクティブな分析機能
例えば以下のような分析が自然言語で可能です。
- 「関東地域の医療機器カテゴリの平均売上を教えて」
- 「顧客満足度が4.5以上の企業の特徴を分析して」
- 「製品カテゴリごとの売上推移をグラフ化して」
活用のポイント
a. データの前処理
- ヘッダーの統一
- 数値データの正規化
- 欠損値の適切な処理
b. 効果的な指示の出し方
- 具体的な分析目的を明確に
- 必要な集計単位を指定
- 可視化の形式を指定
c. 結果の検証
- 自動生成されたコードの確認
- 異常値のチェック
- クロスバリデーション
まとめ
Geminiの導入により、以下のような効果が期待できます。
- データ分析の民主化
- 分析作業の効率化
- インサイト発見の迅速化
特に、Pythonコードの自動生成機能は、データサイエンティストではない実務担当者でも、高度な分析が可能になる点で画期的です。
参考文献