はじめに
現在、フォーム機能の実装方法について技術選択を検討中なのですが、別部署の非技術者との相談がうまくいかず悩んでいます。
「フレームワークの成熟度が...」「SEO対応の複雑さが...」と説明すると、相手が困った顔になってしまうことが多く、結局「エンジニアにお任せします」と言われて終わってしまうパターンが続いています。
でも本当は、非技術者の方の意見や優先順位を聞いて、一緒により良い判断をしたいんですよね。
そこで今回、同じ悩みを持つエンジニアの方と一緒に、非技術者にも伝わる技術比較資料の作り方を整理してみました。実際に使えるテンプレートも含めて、明日から実践できる内容をお届けします。
この記事でわかること・できること
- ✅ 非技術者に伝わる比較表の作り方
- ✅ 専門用語を使わない説明のコツ
- ✅ すぐに使える表形式のテンプレート
- ✅ 相手の反応を見ながら進める会話術
この記事の対象者
- 技術選択の提案で悩んでいるエンジニア
- 非技術者(上司・PO・クライアント)と技術的な相談をする機会がある方
- 技術比較を分かりやすく伝えたい方
【実践編】3ステップで作る技術比較資料
Step1: 相手目線で比較項目を設定する
まず、技術用語を相手の関心事に翻訳することから始めます。
❌ ダメな例(技術者目線)
- 実装の複雑さ
- フレームワークの成熟度
- コミュニティサポート
- パフォーマンス特性
- SEO対応
✅ 良い例(相手目線)
- 開発期間への影響
- 将来の機能追加のしやすさ
- 問題が起きた時のサポート体制
- ユーザー体験への影響
- Google検索での見つかりやすさ
具体的な翻訳手順
- 相手が普段気にしていることを3つリストアップ
- 技術用語を「〜への影響」「〜のしやすさ」「〜の可能性」で表現
- 「もしこれが問題になったら...」という観点で項目を考える
Step2: 評価を視覚化する
数値や記号を使って、一目で分かる比較表を作成します。
推奨構成
比較項目 | 案A(ページ分割) | 案B(SPA方式) | 重要度 | 備考 |
---|---|---|---|---|
開発期間への影響 | ◎(短期間で完成) | △(学習コストあり) | 高 | 来月リリース予定 |
将来の機能追加 | ○(段階的に対応可) | ◎(柔軟に対応可) | 中 | 来年の拡張計画あり |
Google検索対応 | ◎(標準で対応) | △(追加対応が必要) | 高 | 集客への影響大 |
ユーザー体験 | ○(一般的) | ◎(モダンで快適) | 中 | ユーザー満足度重視 |
評価記号の統一ルール
- ◎: 非常に良い
- ○: 良い
- △: 普通/一部課題あり
- ×: 課題が多い
重要度の設定
- 高: プロジェクトの成功に直結
- 中: できれば考慮したい
- 低: 優先度は下がる
色分けのコツ
- 各案が優位な項目: 薄い青
- 課題のある項目: 薄い赤
- 同程度の項目: 白
Step3: 会話しながら進める
資料を作ったら、一方的に説明するのではなく、対話形式で進めましょう。
事前準備の声かけ
- 「今日は○○の開発方法について相談があります」
- 「3つの観点で比較資料を作ってみました」
- 「まず、重要度の認識を確認させてください」
進行のコツ
- 重要度の確認から始める:「この中で一番気になる項目はどれですか?」
- 重要な項目から説明:相手の関心に合わせて順番を調整
- 都度確認を入れる:「この点はいかがでしょうか?」「他に気になることは?」
- 反応を見て深掘り調整:興味を示した部分は詳しく、そうでない部分は簡潔に
【テンプレート】今すぐ使える比較表
実際に使える比較表のテンプレートを用意しました。
比較項目 | 案A | 案B | 重要度 | 備考 |
---|---|---|---|---|
開発期間への影響 | (例:◎短期間) | (例:△時間必要) | 高/中/低 | リリース時期など |
将来の変更のしやすさ | 拡張予定など | |||
ユーザー体験への影響 | 使いやすさの観点 | |||
保守・運用の負担 | チームのスキル考慮 | |||
コスト面での影響 | 予算制約など | |||
リスクの大きさ | 失敗時の影響 |
使い方
- 項目を相手の関心に合わせてカスタマイズ
- 各案の評価を◎○△×で記入
- 重要度を相手と相談して設定
- 備考欄に具体的な影響を記載
項目カスタマイズ例
- スケジュール重視の場合:「開発期間」「リリース時期への影響」「段階的リリースの可否」
- ユーザー重視の場合:「操作のしやすさ」「レスポンス速度」「アクセシビリティ」
- コスト重視の場合:「開発コスト」「運用コスト」「将来的な追加コスト」
このテンプレートをベースに、プロジェクトの特性に合わせて項目を調整してください。
【失敗談から学ぶ】やってはいけない3つのこと
実際の経験から学んだ、やってはいけないことをお伝えします。
1. 専門用語連発
❌ 失敗例: 「アーキテクチャの観点から、SPAのフレームワーク選定について...」
✅ 改善例: 「システムの構造から考えると、画面の作り方について...」
2. 一方的な説明
相手の反応を見ずに最後まで説明してしまい、途中で置いてけぼりにしてしまうパターン。
「ここまでで質問はありますか?」を定期的に挟むことが大切です。
3. 完璧主義
すべての技術的詳細を説明しようとして、要点がぼやけてしまう失敗。
相手が知りたいのは「で、結局どちらが良いの?」という結論です。
相手が知りたいポイントに絞って深く説明する方が効果的です。
まとめ
非技術者に技術的な提案を伝えるコツは以下の3点です:
- 相手目線で項目設定:技術用語を日常用語に翻訳
- 視覚的に分かりやすく:図表で一覧比較
- 会話しながら進める:一方通行ではなく対話形式で
私自身もまだ試行錯誤中ですが、この方法を使ってから技術相談がスムーズに進むようになりました。
同じ悩みを持つエンジニアの方と、より良いコミュニケーション方法を一緒に見つけていけたらと思います。