はじめに
CP4DaaS が提供する watsonx.ai Studio*(旧名称 Watson Studio) および watsonx.ai Runtime*(旧名称 Watson Machine Learning) において、複数のデータソースを利用する、SPSS Modeler Flow (以下、Modeler Flow)を Model としてデプロイメントしてオンライン実行することが可能になりました。
ここでは、Modeler Flow からモデルを作成し、デプロイして実行するまでの手順を紹介します。
手順の概要は以下のとおりです。
- モデルの保存
- 作成したモデルをデプロイメント・スペースへプロモート
- デプロイメント・スペースに移動し、当該モデルのデプロイを実施
- デプロイしたモデルにデータをインプットしてテストを実行
*watsonx.ai Studio および watsonx.ai Runtime は CP4DaaSまたはwatsonxの各UIから利用可能です。詳細は下記製品資料をご参照ください。
製品資料:IBM watsonx as a Service と Cloud Pak for Data as a Service の比較
モデルの保存
モデルの保存は、以下の手順を行います(任意のフローをお使いください。この例では2つのデータソースを結合し、結果をテーブルに出力する簡単なストリームを使用しています)。
-
- 「ブランチ・ターミナル・ノード(必須)」を確認し、先ほど 2. で選択したノードであることを確認する。
- 「モデル名(必須)」に名前を入力する(この例では、「MultiSourceModelTest」と入力)。
- 右下にある「保存」ボタンをクリックする。
- モデルが保存できたことを示す画面が表示されるので、「閉じる」ボタンをクリックする。
-
MultiSourceModelTest が作成されていることが確認できる
作成したモデルをデプロイメント・スペースへのプロモート
先ほど作成した、モデルをデプロイメント・スペースにプロモートします。
-
「スペースへのプロモート」 画面が表示されます
デプロイメント・スペースに移動し、当該モデルのデプロイを実施
次にプロモートしたモデルをデプロイします。
-
デプロイメント・スペースの一覧から、プロモートに使用した「SPSS検証」をクリックします
-
右端の「︙」をクリックし、メニューを表示する
-
「デプロイメントの作成」画面が表示される
-
「状況」列が、「初期化中」から「デプロイ済み」に変わることで、デプロイは完了したことがわかる
デプロイしたモデルにデータをインプットしてテストを実行
デプロイしたモデルのテストで、マルチソースのモデルの実行が可能であることを確認する。
-
2つのデータソースに対する入力をJSON形式で行う(データソースの数だけ、input_data[]の配列に { fields[], values[] } のペアを入力)
参考までに、入力時に使用したデータのテーブルイメージは以下の通りです。
input : WebLog2021mac.csv
顧客番号 | DATE | Page | 大分類 | 滞在秒数 |
---|---|---|---|---|
103653 | 2021-02-26 | /sv/help/en-us/surfhlp/surftoc.htm? | カテゴリC | 25 |
input : CP4DaaS 検証:/XYY71441/ATTITUDE
顧客番号 | SEIBETU | AGE | KUBUN | SHOYUSHA | MAKER | SHITADORI | MOKUTEKI | KENTOU | CAREER |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
103653 | 男性 | 24 | 自営業 | 他社 | 外国車 | ない | タイプA | 7 | 1 |
サンプル入力
{
"input_data": [
{
"fields": [
"顧客番号",
"DATE",
"Page",
"大分類",
"滞在秒数"
],
"values": [[103653,"2021-02-26","/sv/help/en-us/surfhlp/surftoc.htm","カテゴリC",25]],
"id": "WebLog2021mac.csv"
},
{
"fields": [
"KOKYAKU",
"SEIBETU",
"AGE",
"KUBUN",
"SHOYUSHA",
"MAKER",
"SHITADORI",
"MOKUTEKI",
"KENTOU",
"CAREER"
],
"values": [["103653","男性",24,"自営業","他社","外国車","ない","タイプA",7,1]],
"id": "CP4DaaS 検証:/XYY71441/ATTITUDE"
}
]
}
6. 「予測結果」画面が表示され、JSONビューで実行結果が表示される
以下に、サンプルの出力を添付します。
サンプル出力
[
{
"fields": [
"KOKYAKU",
"SEIBETU",
"AGE",
"KUBUN",
"SHOYUSHA",
"MAKER",
"SHITADORI",
"MOKUTEKI",
"KENTOU",
"CAREER",
"DATE",
"Page",
"大分類",
"滞在秒数"
],
"values": [
[
103653,
"男性",
24,
"自営業",
"他社",
"外国車",
"ない",
"タイプA",
7,
1,
"2021-02-26 00:00 AM GMT",
"/sv/help/en-us/surfhlp/surftoc.htm",
"カテゴリC",
25
]
]
}
]
参考資料:
-
製品資料: IBM マニュアル: マルチソース SPSS Modeler フローの展開
- 本記事でご紹介した手順。オンライン・デプロイメントとして展開。
-
製品資料: 複数のデータ・ソースを使用した SPSS Modeler バッチ・ジョブの作成
- 本記事での取扱なし。バッチ・デプロイメントとして展開する場合はこちらの手順を参照。