まとめ
グループ化したスタートアップのリスク/デメリット
- SOの価値が下がることがある/もしくはそもそも魅力的なSOが無い
- エンジニアは評価制度が統一されておらず、フラストレーションが溜まるばかり
- カンパニーCTOなどの肩書きはあるが、実質「店長」のような扱いを理解して
- 大企業のような評価制度の恩恵(難易度の高い挑戦が評価される)がなく、利益額だけで評価されがち
最近、スタートアップ界隈でよく聞く「グループ化(カンパニー制)」に関して、気になる話があったので共有したいと思います。特にエンジニアとして転職を考えている方は要注意です。
同僚の事例:SO(ストックオプション)の価値が下がった
1. 同僚が上場企業(前職)でストックオプションを貰っていた
上場前からSOを持っていたため、当然ながら上場後はその価値が大きく上がることが期待されていました。
2. グループ化した際にSOの価値が下がることを知らされていなかった
あるタイミングで会社が「グループ化」し、既存のSOが思ったよりも価値を持たなくなる(あるいは条件が変わる)事態が発生。期待していたリターンが大きく損なわれる結果となりました。
(普通に詐欺っぽいけど...上場前だしSOは関係無いのかな?)
「カンパニー企業」は上場できない(しない)企業が取る手法?
グループという体制だと、ある事業部を切り離して売却する際などにスムーズなことが多いです。実質的には「いつでも売却しやすいパッケージ」を作っているに近いと言えます。
カンパニーCTOは「店長のような役職」
カッコよさだけのCTO?
恥ずかしいと思って下さい。
転職時に意味がない肩書き
新しい職場に移る際に、採用担当が見るのは「何をやってきたのか」「どんな成果を残したのか」。肩書きはそれほど重要ではありません。華やかな肩書きだけを与えられても、実のところ転職市場ではあまり有利にならないのです。
エンジニアの悲惨な現状
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評価制度が統一されていない
グループ化した企業はそれぞれのカンパニー(事業部)で評価基準がバラバラだったり、全社的な評価指標があいまいなことが多いです。結果として、「頑張っているのに報われない」エンジニアが増えます。 -
SO(ストックオプション)が無い/価値が乏しい
先述の通り、上場目指して一発逆転を狙うようなスタートアップ企業でなければ、エンジニアが大量のSOを与えられるということも少なくなります。上場を目指していない、あるいは買収される前提の場合、SOの魅力は大幅に下がります。 -
フラストレーションばかりが溜まる
グループ化した企業では、エンジニアが頑張っても大きなリターン(キャリアアップや報酬アップなど)が見込めにくいのが現実。挑戦のしがいもなく、技術力よりも「どれだけコストを下げられるか」「どれだけ安定稼働させられるか」しか注目されない場合もあります。
ビジネス職は嬉しいかもしれない
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大企業の場合の評価
- 「今期30億利益達成できる可能性が10%の高難度のチャレンジ」
- 「今期100億利益達成できる可能性が90%の低難度のチャレンジ」
大企業では、「難易度の高いチャレンジに取り組んだ人」や「リスクは高いが大きな可能性に賭けた人」が評価される傾向があります。失敗したとしても、挑戦そのものが認められることがある。
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カンパニーCEOは簡単なことでも評価される
カンパニー制では、「今期の利益額」に対してシンプルに評価されがち。- 難易度が高くて利益が少ない仕事よりも、難易度が低くても利益が大きい仕事を達成した方が評価されやすい。
そのためビジネス職の人にはメリットがあるかもしれません。
- 難易度が高くて利益が少ない仕事よりも、難易度が低くても利益が大きい仕事を達成した方が評価されやすい。
対策
1. 優秀な人はグループ化した企業に入らない
今後優秀になるエンジニアのキャリアのために、入らないで下さい