概要
「Rによる動的線形モデル」に載っている、一般周期成分モデルを試す。
あまり他の本に載っていないが、非常に便利。
通常の状態空間モデルで周期成分を表現する場合、周期成分の周期は外部から与えなければならない。つまり、観測行列を固定することで周期を表現する。
しかし、一般周期成分モデルでは周期を最尤推定することが可能であり、非常に柔軟な周期性の表現ができる。
また、異なる周期で構成される系列を合成することが可能っぽい。
詳細な数式は本を参照されたいが、いろいろ読んだけど、この本でしか見たことがないのは私だけでしょうか。
とりあえず、dlmパッケージに含まれるdlmModTrig関数を使うことで簡単に実装ができるので、感触だけでも見てみる。
実装
RPubbにあげた。
感触
今回は確率的トレンドモデルと一般周期成分を合わせて使って、トレンド成分と周期成分の分離を試みた。
使用データは米国の月次雇用統計データを使用した。
トレンド成分とレベル成分の分散は所与として、周期成分とその分散を最尤推定している。
トレンド成分の分散を小さくしていくことで、トレンド成分の値は定数に近くなるため、そのしわ寄せが周期成分に来て、観測値を周期成分だけで説明しようとするようになるっぽい。
これは便利なので、もう少し勉強する必要がありそう。