LoginSignup
364
298
記事投稿キャンペーン 「2024年!初アウトプットをしよう」

非デザイナーのための、ちょっと得する「色」のこと

Last updated at Posted at 2024-01-30

はじめに

数年前から「デザインの民主化」「非デザイナー向けの〇〇」といったワードをよく見るようになりました。それに伴い、デザイナー不在でも制作ができる便利なツールも増えてきましたね。

ReactなどのUI制作に便利なライブラリが広く使われたり、Canvasを使ってのバナー制作を行う人も増えてきた印象があります。

一方で「たくさんあるテンプレートから何を基準に選べば良いのか分からない」「アレンジしたけど、なんだか上手くいかない」という人もいるのではないでしょうか。

「非デザイナー~」シリーズでは「知っているとちょっと得するデザインTIPS」や「話のネタになるデザイン豆知識」をお伝えしていこうと思います。

今回のテーマ「色」

デザインの構成要素にはいくつかの考え方がありますが、非デザイナーがUIやバナー制作で特に意識する必要があるのは以下の4つだと思います。

  • フォント
  • オブジェクト(写真・図形)
  • レイアウト(構成)

今回はこの中の「色」をテーマに記事を書いていきたいと思います。

伝えたい相手

  • UIも担当するエンジニア
  • デザイン制作をする非デザイナー
  • 初心者UI・Webデザイナー
  • UI・Webデザイナーを目指す人

黒はNG

Webデザイナーの有名なセオリーとして「黒(#000)はNG」というものがあります。ここでは、その理由をご紹介します。
まずはこちらの画像をご覧ください。

Qitta1-1.png

Qitta1-2.png

比較してみると黒(♯000)を使った上の画像は、目がチカチカして少し読みにくいと思いませんか?
その理由は単純で「明度」の位置が真逆なんです。

明度?となると思うので、まずは「色の三属性」の説明をしますね。
色を構成する要素は「色相」「彩度」「明度」に分けられます。

  • 色相:赤、青、黄などの「色の違い」のこと
  • 彩度:「鮮やかさ」の度合いのこと
  • 明暗:色の「明るさ」のこと

Qitta1-3.png

先ほどの画像で使われていた「♯000」は最も黒い色、白は「#FFF」で最も白い色。つまり、最も暗い色と最も明るい色の組み合わせなのです。

人間の目には、見える光の量やピントを調整する機能があります。
極端に明暗が強いものを見ると、入ってくる光の量の調整が難しくなり、目への負担も大きく、結果的に読みにくい文字となるんですね。

もちろん、明暗を対極にすれば極端に目立ちます。一方で目への負担の高いチカチカした見た目になってしまうので、適度な範囲に押さえてあげましょう。

デザインの現場では黒(#000)を避けて、グレーを使うことが多いです。白(♯FFF)は使われることも多いですが、目の負荷が高いことは確かなので、少しだけ色をいれて、避けてあげた方が無難でしょう。

純色は避けよう

「白と黒の注意点は分かったけど他の色は?」となると思いますが、こちらも極端な色は避けた方が無難です。特に彩度と明度が100%になる「純色」には注意が必要です。純色は目への負担が高く、チカチカしてしまいますし、デザインで一番重要な「伝えたい内容」が伝わらなくなってしまいます。

色数は少なく

「明度や彩度は下げたけど、なんだか見えにくい気がする…」そんな場合もあると思います。そんな時は、色数を減らしてみましょう。

Qitta1-4.png

「3色にしぼる」こちらもデザインのセオリーとして良く使われる言葉です。
伝えたいメッセージ、演出したい雰囲気に合わせて3色を選び「70% : 20~25% : 10~5%」くらいののバランスで使うと、きれいにまとまりやすいと思います。

Qitta1-5.png

モノクロにしてみよう

「まだ、なんかイマイチだな...」というときはモノクロにしてみましょう。
良いデザインは明度のメリハリが効いているものです。

Qitta1-6.png

一度グレースケールにして確認することで、目立たせたい場所が目立っているか、見えにくい場所はないかなどを確認することができます。少し珍しい手段ですが、一度モノクロで作ってから色を載せるという手もあったりします。
(Chromeの拡張機能を使ってカラーの画像を白黒にして確認することができます)

最後に

以上、ちょっと得する「色」のことでした。
このテーマは本当に奥が深いので、もっとたくさんのTIPSがありますが、一度にたくさんご紹介するとお腹一杯になってしまうと思うので、次の機会とさせてください。

プロのデザイナーも頭を悩ませながら色を決めています。避けるべき強い色を、意図的に使う場合もありますし、印刷とWebでも色の扱いに違いが出てきます。

世の中にある制作物で使われている色を「これはどういう意図でやってるのだろ?」と考えたりすることで、新たな発見も多いと思いますので、ぜひやってみてください。

364
298
2

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
364
298