tl;dr

template.jsonにpostActionsとprimaryOutputsの項目を追加することで、カスタムテンプレートがdotnet restoreを自動実行するよう設定できる。

環境

$ dotnet --version
2.1.402
$ nuget help
NuGet Version: 4.8.1.5435

背景

dotnet-template-samples/16-nuget-packageをそのままnuget pack, dotnet new -i, dotnet new garciaconsoleして使ってみると、VSCodeでは次の内容のポップアップダイアログが立ち上がります。またコードには赤線が引かれ、IntelliSenseも効かない状態なってしまいます。

There are unresolved dependencies'. Please execute the restore command to continue.

ここでRestoreボタンを押すか、dotnet restoreを実行すると適切なファイルが生成され、正常な状態に戻ります。

（暗黙的dotnet restoreなるものがあるらしいけど、これがうまく働かない理由は未調査）

Restoreの自動実行

既存のconsoleテンプレートの出力を見ると、確かにdotnet restoreが実行されているようです。そこでdotnet restoreを自動実行させるため、今度はdotnet-template-samples/08-restore-on-createを参考にして以下の内容をtemplate.jsonに追加してみます。

"postActions": [
    {
        "manualInstructions": [
            {
                "text": "Run 'dotnet restore'"
            }
        ],
        "actionId": "210D431B-A78B-4D2F-B762-4ED3E3EA9025",
        "continueOnError": true
    }
]

しかし、このテンプレートを使ってもやはりrestoreが上手くいきません。次のようなメッセージが表示されるでしょう。

作成後のアクションを処理しています...
復元するプライマリ出力がありません。

csprojの指定

実はrestoreするためには*projファイルを指定してやる必要があります。そこで次の内容をtemplate.jsonに追加します。

"primaryOutputs": [
    {
       "path": "content.csproj"
    }
]

これによりdotnet restoreが正しく実行されるようになります。

参考リンク

dotnet new のカスタムテンプレート | Microsoft Docs
Post Action Registry · dotnet/templating Wiki
Restore fails with "No Primary Outputs to restore" · Issue #1324 · dotnet/templating