42
39

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

はじめに

チームで開発をしていると、誰かに質問をしたり、質問に答えたりすることがあると思います。対面やZoomで質問をすることもあれば、Slackやコードレビューなどテキスト上で質問することもあります。

あなたの質問は相手に伝わっていますか?

あなたの回答は相手の求める形式になっていますか?

この記事では、チーム開発を3年以上経験した僕が気づいた、エンジニアが意識すべき 「質問する」コツ「質問に答える」コツ を紹介します。

「質問する」コツ

コツは 「相手に何を求めているか」を伝える ことです。

エンジニアが質問する際にありがちなのは「始めに前提となる背景の共有を長々と行い、最後に質問する」というパターンです。この方法でも伝わることもありますが、答える側は「相手が何を求めているか」がわからない状態で長々と説明をされても、何に注意して聞けばいいかわかりません。

逆に、おすすめの質問方法は「最初に何を求めているかを話す」です。質問により相手に求めることの例として、以下が考えられます。

  • 「はい」 or 「いいえ」 で答えて欲しい
  • 自分の理解が正しいか確認してほしい
  • 設計について意見が聞きたい
  • 考えの整理・壁打ちがしたい
  • など

特にエンジニアがチーム開発で扱う要件は複雑で説明が難しいことも多いため、相手との前提をそろえるための説明を優先してしまいがちです。最初に何を求めているか伝え、相手への負担を減らしましょう。

「質問に答える」コツ

コツは 「相手が何を求めているか」を理解する ことです。

よくある例として、レビューで質問されたときに、勝手に修正したのち「修正しました」と答えてしまうパターンがあります。これは過去 X(Twitter) でも話題になりましたね。

「ここはどういう意味ですか?」と聞かれたら、「こういう意図でこう実装しました」のように答えるのが適切だと思います。(それに追加して、「考え直したら変だったので修正しました」とかはOK)

「質問する」コツで紹介した「質問により相手に求めることの例」に対する適切な答えは以下です。

  • 「はい」 or 「いいえ」 で答えて欲しい
    • 「はい」 or 「いいえ」 で答える
  • 自分の理解が正しいか確認してほしい
    • 正しい or 間違っているところを教える
  • 設計について意見が聞きたい
    • 意見を述べる
  • 考えの整理・壁打ちがしたい
    • アドバイス等があれば伝える

「相手が何を求めているか」がわからなかったり、「相手が何を求めているか」の認識があっているか自信がない場合は、それを確認してから答えましょう。

「質問する側」「回答する側」どちらも意識したほうがいいこと

上記で紹介した「質問する」コツ、「質問に答える」コツは、どちらも基礎的なことです。

ですが、レビューの質問の件しかり、できていない事例もよくあります。(少なくとも、僕の周囲ではよく発生するので、この記事を書いています。)

なぜ「レビューで質問しただけなのに、それに回答せず修正してしまう」が発生してしまうのでしょうか?

理由は事例ごとに様々だと思いますが、要因は 感情 だと思っています。

「レビューで質問しただけなのに、それに回答せず修正してしまう」のは、質問された側が「指摘されたので、直さないといけない」と感じてしまったからではないでしょうか?(僕も新卒入社してすぐの頃に、そう思ったことがあります)

個人差はあると思いますが、質問する側と回答する側に何らかの立場の差があると、感情が原因で深読みしてしまったり、反射的に回答してしまいます。立場の差の例は以下です。

  • 上司と部下
  • 社歴の差
  • 年の差
  • reviewer と reviewee

たとえ「ウチの会社はそんなこと誰も気していないよ!全員平等だよ!」と謳っていても、たとえ頭で理解していても、無意識のうちに忖度してしまうこともあります。感情とはそういうものです。

では、どうすればよいのでしょうか?感情をコントロールすることは難しいですが、できることはあると思います。それぞれの立場で可能な工夫の例として、以下が思いつきました。

  • 立場が上になりやすい人
    • 責めていないことを伝える
    • 声の大きさや言葉遣いを意識する
  • 立場が下になりやすい人
    • 質問している人は責めているわけではないことを理解する
    • 質問している人の機嫌を伺わず、素直に答える

特に、理路整然にきっぱり物事を言いがちな人は、意図せず相手を委縮させてしまうことがあります。また、論破 なんてものは百害あって一利なしです。論破された側は気分が悪いですし、他の人からも「この人と話すと論破される」と思われてしまいます。

また、こういった話題でよく出てくる単語として 心理的安全性 や、Qiita のガイドラインにも出てくる HRT (謙虚・尊敬・信頼)があります。

要するに、メンバーを信頼・尊敬して、誰でも安心して発言できる状態を作ろう、という話です。

おわりに

これは僕の経験ですが、質問をしないエンジニアよりも、たくさん質問をするエンジニアの方が成長は速い気がします。何もわからないときに「何もわからないです!」と気楽に聞ける状態が理想かもしれないですね。

42
39
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
42
39

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?