この記事は AWS Community Builders Advent Calendar 2022 10 日目の記事です。
はじめに
NTTテクノクロスの渡邉です。AWSでワイワイやっていたらCommunity Buildersに選定された縁で、このアドベントカレンダーにお邪魔しています。
いきなりですが、カンファレンスやイベントで「AWS 〇〇です」(non-employee)と名乗っている方を見た経験はありませんか? よく分からない人のために、例を出します。
※ 私です
なんか凄そう……!?知らんけど!となりがちなこれらの称号、実は意外と情報がまとまってない気がします。まあ、こんな理由で受賞しましたって自分で説明するのは野暮ですからね。
かくいう、このアドベントカレンダーの「AWS Community Builders」ってなんなん?って思って読んでる人も実は居たりしませんかね。いてください。一人でもいると信じて、今回はまとめていきます。
お詫び
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タイトル、アチーブメントなど呼び方はいくらでもある気はしますが、今回は”称号”に統一します。
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今回紹介する称号を全部取得したわけではないので、Webで調べられる情報が中心です。嘘を書いていたらコメント欄などで教えてください。
用語のおさらい
前提知識なく読める内容にしたかったのですが、どうしても以下2つの概念は押さえる必要があるので軽めに紹介します。
JAWS(JAWS-UG)
JAWS-UG = AWS Users Group – Japan)の略ですね。
JAWS-UGとは、AWS (Amazon Web Services) が提供するクラウドコンピューティングを利用する人々の集まり(コミュニティ)です。
一人ではできない学びや交流を目的としてボランティアによる勉強会の開催や交流イベントなどを行なっています。
私たちは日本全国に「支部」の形でグループを持ち、それぞれのテーマに基づいて活動を行なっています。
このコミュニティーは、非営利目的で活動しています。
ということで、JAWS xx 支部運営と名乗っている方は、まさに上記ユーザグループ・コミュニティを運営をしている方です。
- コミュニティ活動含めピンと来ない、詳しい概要を知りたい場合はこの漫画が役に立つかも。
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上記ドメインでもわかる通り、JAWS-UGはユーザ主体の活動ですがAWSからの後援を受けています。公式ではないが準公式という理解が実態に即しているかと。
- 何を言いたいかというと、ウケ狙いでAWS disしてもウケる空間ではないのでやめときましょう。(じゃあどこでやっていいの?、という話ではない)
- 他ベンダーとの比較も、技術者倫理の範囲で適切な内容か意識することが大切です。
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ちなみにE-JAWSという団体もありますが、こちらは個人でなく企業向けで情報も少ないので割愛。
- 概要を把握したい人はこちらが良さそうです。
APN
APN = AWS Partner Networkの略です。
AWS パートナーネットワーク (APN) は、オファリングの構築、マーケティング、およびお客様への販売のためのプログラムとリソースを活用するパートナーのグローバルコミュニティです。
この多様なネットワークには、150 を超える国々から 100,000 パートナーが参加しています。AWS パートナーとして、そのユニークな立場から、お客様が AWS 提供のあらゆるサービスを最大限に活用してクラウドへの移行を迅速化するための支援を提供します。
パートナーと AWS は共に、革新的なソリューションを提供し、技術的な課題を解決して、案件を勝ち取り、共通のお客様に価値を提供します。
要はAWS Partner である企業(パートナー)のグローバルコミュニティであることがわかりますね。
これがわかるとAWS JAPAN APN ブログの意味もわかりますね!
あの称号
というわけで、いよいよ本題に入ります。大きく分けるとグローバル系と日本独自のものがあります。
※筆者独自の分け方です
Global
AWS Hero
AWS ヒーロープログラムでは、活気に満ちた世界規模の AWS エキスパートグループによる熱心なナレッジ共有が、コミュニティにとても大きな影響を与えていることを認識しています。ヒーローは、ソーシャルメディア、ブログ投稿、オープンソースプロジェクト、動画、フォーラムを介してオンラインで、または会議、ワークショップ、ユーザーグループイベントで直接会うなど、さまざまな方法で知識を共有します。
正確には Community, Container, Data, DevTools, Machine Learning, Serverless の6種類のHeroがいるようです。
選抜条件は正直あまりわからず、コミュニティ活動や、幅広い活躍をしたトップ層の方が選ばれている印象があります。グローバルで選抜されるってカッコいい!
AWS Community Builder
AWS コミュニティビルダーズプログラムは、知識の共有や技術コミュニティとの連携に熱心な AWS 技術愛好家や新興のソートリーダーに、技術リソース、教育、ネットワーキングの機会を提供するプログラムです。
まさに私がこのアドベントカレンダーを書くきっかけになった称号です。非公開の内容も多いのですが、AWS系のアウトプットをかなり強力に支援してくれるプログラムです。
- 応募制で年に二回受付のタイミングがある。
- 参考までに、今年の7月中旬の申請で8月末に認定されました。
- 応募フォームにはコミュニティ活動やアウトプットの履歴をアピールする欄がある。
応募条件の詳細は、このブログも参考になります。私も応募前に一読しました。
ちなみに裏話として、AWS Community Builders Directoryに各メンバの名前が載るはずなのですが、私の名前はありません。現在は各自でセルフアクティベートする仕組みなのですが、登録を忘れたまま受付期限が過ぎ、今に至ります。証拠がないので信じていただくしかないのですが……
Japan Only
AWS Samurai
注)AWS Samurai とは ?
毎年JAWS DAYSで前年のJAWS-UGの活動状況から、JAWS-UGのコミュニティの成長や支部運営、さらにはAWSクラウドの普及に大きく貢献または影響を与えた方々を「AWS Samurai」として表彰しておりました。
JAWS DAYSでは毎年 AWS Samurai の発表をしています。AWS Samuraiとは、JAWS-UGの活動への卓越した貢献、JAWS-UGやAWSクラウドの認知度の向上に寄与した人を表彰する制度です。
比較的よく目にしていたけれど調査が難しかったのが、このAWS Samuraiだったりします。上述の沼口さんのブログにもある通り、記録が一部消えるなどもあったせいかな……
一言でいうとJAWS-UGの中での精鋭と読むのが正しい気がします。すごい!当然ながらJAWSは日本のユーザコミュニティなので、この称号はJapan Onlyです。
APN ALL AWS Certifications Engineers
「2022 APN ALL AWS Certifications Engineers」とは、AWS Partner Network (APN) に参加している会社に所属している AWS エンジニアを対象にした日本独自の表彰プログラムです。「AWS 認定資格を全て保持している」AWS エンジニアの皆様が対象となっています。
- AWS 認定資格を全て保持している
- AWS Partner Network (APN) に参加している会社に所属している
の両方を満たしていることが申請の条件です。アクティブなAWS認定をすべて保有している人=AWS Certifications Engineerで単純な話でないのがポイントですね。
実はこれは私も昨年選ばれたことがあります。
ちなみに2022年度はこの枠組みが無くなって AWS Japan Certification Award という10種類の称号になるとのこと。何もわからない、なにも。私と一緒に以下を読んで備えましょう。
APN Top Engineers
「APN AWS Top Engineer Program」とは、AWS Partner Network (APN) に参加している会社に所属している AWS エンジニアを対象にした日本独自の表彰プログラムです。特定の AWS 認定資格を持ち、会社を超えてパブリックに技術力を発揮した活動を行っている、その他技術力を発揮した活動や成果がある方を、AWS Japan が審査し選出しています。
ということで、紹介にもある通り日本独自の表彰プログラムです。
- AWS Partner Network (APN) に参加している会社に所属している AWS エンジニア
- 特定の AWS 認定資格を持ち、会社を超えてパブリックに技術力を発揮した活動を行っている
- その他技術力を発揮した活動や成果がある
が肝ですね~。「パブリックに技術力を発揮した活動」、私も頑張っていきたいものです。
Japan APN Ambassador
APN Top Engineersと同じブログから引用。
AWS Partner Network (APN) の技術専門家を選出し、コミュニティを形成するためのグローバルプログラムです。AWS Partner Ambassador Program では、公開された場でのプレゼンテーション、オープンソースプロジェクト、ソーシャルメディア等を通じて、AWS の技術的専門知識を共有することで自身の技術スキル・クラウド知識を研鑽するプロフェッショナルを認定しています。AWS Partner Ambassador に認定された方は、特定の AWS 認定資格を持ち、AWS に関する詳細な知識も持っています。AWS Partner Ambassador は APN AWS Top Engineers の中から選出され、各パートナーから最大 2 名選出されます。
実はAmbassadorとTop Engineersの差分が今までわかっていなかったのですが(どちらも天上人なので)、
- AWS Partner Ambassador は APN AWS Top Engineers の中から選出され
- 各パートナーから最大 2 名選出されます。
がポイントだと思います。と書いていた時に、ちょうど2022年のAmbassadorが公開されました!
おお、確かにどんな規模の会社でもMAX2人であることがわかりますね。筆者の所属する会社は0人だからチャンスですな!(言い方)
AWS Authorized Instructor
AWS 認定インストラクター (AAI) プログラムは、AAI ステータスによって認定された AWS 社員、パートナー雇用のインストラクター、およびフリーランスインストラクターといった、AWS または AWS トレーニングパートナー (ATP) を通じて AWS の公式カリキュラムを実施する権限を持つすべてのインストラクターを対象としたグローバルプログラムです。
この領域は情報自体が少なく、本記事でも一番自信がないのですが、
- ATP (AWS Training Partner), AAI (AWS Authorized Instructor) はGlobalのプログラム
- 追記:AAIはAWSのオフィシャルトレーニングを実施できる資格とのことです。AWS社員や、AWSトレーニングを提供している企業(ATP)の方が取得し、認定トレーナーとして活躍されている様子。
- AWS Authorized Instructor Award(=称号)はJapan Only
と想定されます。国外のAAI情報を見つけられなかった…… 情報求む。
難しいと感じたところ
- Top Engineerは日本独自だが、グローバルのAWS Partner Ambassadorに日本人が選出される前提条件となっている。
- Partnerですからね。
- 上記☆印はAPNに紐づくので、「所属企業がAPN傘下であるか?」という前提を理解する。
- 例えば、全部資格を持っている=ALL certifiedではないということです。(所属企業がAPNパートナーであることも必要)
まとめ
結果としてちょっと薄い内容になりつつも、俯瞰して説明しやすくなったかなーと感じていただければ。これ以上は取得してみないとピンとこないところもあり、いろいろタイムアップ……
本記事には間に合いませんでしたが、2023年に向けてAPN系のクライテリアが公開されているので、年末年始に読んでみようと思います。
それでは引き続き、明日以降のAWS Community Builders Advent Calendar 2022もお楽しみください。