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共働き世代パパでもできる!?エンジニアらしいアウトプット色々やってみよう!

Last updated at Posted at 2022-11-30

はじめに

この記事は、NTTテクノクロス Advent Calendar 2022 の1日目です。
NTTテクノクロスの渡邉です。

今回は業務の話というよりは、むしろ業務外での活動の話をしようと思います。

whoami

  • 33歳 大学卒業して10年目ですね。
    • 娘は2歳です。可愛いね。
  • 平日の生活スタイルはこちら。あくまで楽観値なので週2あれば嬉しい方ですが……
    • 0730-0930 起床~保育園通園
    • 0930‐2000 業務(分断勤務にて家事を消化したりもする)
    • 2000-2230 娘食事&風呂&睡眠
    • 2230‐0030 自由時間(本ブログに記載の内容)
  • 主なスキル
    • コアスキルはAWSでの設計・アーキテクト業(5~6年)。
      • お一人様PJもあるので普通に手は動かす
      • 他部署向けのトラブルシュートを20件/yearを3、4年
      • 社内インストラクター業も6年
    • サブセットとしてはコンテナ(Docker/Kubernetes), Python, 最近はTypeScriptに向き合いだした。

モチベーション

  • 給料は無限に上がって欲しいですが、少なくとも今は在宅中心の勤務形態で生活をコントロールできているし、育児の面でも恩恵を受けているので転職以外の方法を探り始めたのが今年の2月くらい。
  • 昨年度AWSの資格をかき集めて2022 APN ALL AWS Certifications Engineersを受賞しました。
  • で、次は何やる?となった時にAzureやGoogle Cloudの資格を全部取得する方向性もあったけど、現時点ではあまりモチベーションが湧かなかった。
    • 実際に触る目途が立てばまた変わるかもしれませんが。
  • どちらかというとJapan AWS Partner Ambassador/APN AWS Top Engineers方面やっていきたいなと思い、AWS周りを軸にしつつ、エンジニアとしてやれそうなことやってみよう。と10か月間進めてきた記録をご紹介します。前置きが長いね。

やったこと

業務

いろいろ割愛。クライアントワークはNDAがあるのです。

資格

  • 2022年4月にリリースされた"AWS Certified: SAP on AWS - Specialty"と3年ぶりの"AWS Certified Solutions Architect - Professional"を取得。これで今年度もAWS現行認定は全冠を維持できることに。
    • 前者は情報も少なく1回不合格の後に、1か月半くらい勉強し合格。
  • 情報安全確保支援士試験は結果としてサボった形。
    • 春試験は様々な理由で1日空けられず、午前免除の用件のみ満たした。
    • 秋試験は前日のJAWS DAYS(後述)で家を空ける分、見送り。

ブログ

  • Qiita 本記事含め2件Zenn.dev: 9件社のブログ:1件

  • Qiitaが特別悪いわけではないが、細かいレイアウトや使いやすさ、シンプルさが心地よく、zenn.devを選ぶことが増えた。

  • リリースコストを下げてアウトプットのサイクルを回した副産物として、今回のアドベントカレンダーは例年より執筆時間を短縮することができた。こなれてきたのだろう。

    • 会社用WordPressなどは、相対的に公開コストが大きいと感じている。
    • Qiitaにしても年一のアドベントカレンダーに向けて大きめの記事を志向しがちでリリースコストが大きい書き方ばかりしており、アウトプットのサイクルが停滞していたのかも。

外部登壇

  • グループ内の勉強会やイベントでは何度か登壇した経験がありましたが、外部でも喋ろうと思い立ち、2022年は計6回登壇しました。
No. 日時 イベント名 内容
1 2022/04/09 AWS CDK Conference Japan 2022 AWS Solutions Constructs で楽してシステム作りたいよ〜!
2 2022/06/01 JAWS-UG CDK支部 #1 〜初回拡大版〜 はじめてのプルリク - BLEA 編
3 2022/07/06 JAWS-UG 朝会 #35 AWS Config Custom Rule、ノーコードでできるかな?
4 2022/08/25 HashiTalks: Japan 2022 CDK使いがAWS Adapter for CDKTFでTerraformに入門した話
5 2022/10/08 JAWS DAYS 2022 - Satellites 持続可能な社内研修の運営に向けて
6 2022/10/08 JAWS DAYS 2022 - Satellites AWSにテストデータをかっこよく投入したいのでAWS SDK for pandasと向き合うことにした

技術書のお手伝い

  • 『モノリスからマイクロサービスへ』、『Design It!』、『ソフトウェアアーキテクチャの基礎』など、多数の技術書を翻訳している島田浩二(@snoozer05)氏からのレビュー募集をTwitterで目撃しました。無謀にもその場で応募した結果、ご縁があってレビュアーとして参加させていただきました。
    • 余談ですが私は大学時代に小説を書くサークルに居たため、書籍のレビューには無駄な自信があった。打ち砕かれるまでもセットでしたが……
  • そんな経緯もあり先日出版された本が『ソフトウェアアーキテクチャ・ハードパーツ』
    https://www.oreilly.co.jp/books/images/picture_large978-4-8144-0006-5.jpeg
    • 私の貢献度はたかが知れているのですが、願わくは沢山の人に届いてほしいです。年末年始空いている方は、前作『ソフトウェアアーキテクチャの基礎』と一緒にいかがでしょう。

OSS Contribute

  • 業務でコーディングをする機会が年々少なくなる焦りは感じていた。AtCoderやLeetCodeでも良かったが、モダンな開発文化へ触れられることに魅力を感じ、OSSの世界へ入門した。

    • モチベーション管理のためには本業と近いものを選んだ方がいいと何かで読み、AWS周りのツールから着手した。
  • 関わったOSS

    • Baseline Environment on AWS(BLEA)
      上の登壇でも触れているがあった通り、5~6月にPRを2件出し、Mergeされた。プロダクトとしては元から完成していた、というよりこのBLEAは全部入りを志向していないため、自分のできることは一旦は完了したと思っています。
    • AWS Cloud Development Kit (AWS CDK)
      アクティブに参加しているプロジェクト。現在は23件のPRがマージされており隙あらば機能を追加しようと考えている。

結果

Pros

  • 今年は例外的にオンライン主体のイベントが多く、登壇にチャレンジするに救われた点も多かった。

    • 登壇時間+前後15分の1時間程度、娘の世話を見てもらえばよかった。(その他は最悪ワイアレスイヤホンなどでROMしながら家のこともできるので)
  • 副産物として以下のアチーブメントを取得、受賞できた。

    「CITP制度」とは、経済産業省が定めるITスキル標準*1のレベル4以上のIT人材(サービス開発や運用・販売を担う技術者やマーケター・営業など)を対象に、所定のレベルに相当する能力を有すると情報処理学会が判定した人材を「認定情報技術者」として認証する制度です。国際標準であるISO/IEC 24773に基づく資格認定です。

  • OSS Contributeの楽しさがかなりわかってきた

    • Hacktoberfest 2022の目標(4つのPull Requestの受理)も達成できた。
    • 次はどこを直すかずっと考えてる時期があって危ない。

Cons

  • イベント登壇、コミュニティ活動へ熱心な層をTwitterでフォローしていた影響だが、常に何かしら応募していないといけない焦燥感に駆られていた感はあり、人生全般的に余裕はなかった。
    • ので10月のJAWS DAYS後に予定が無いのをきっかけに、イベントへの応募を止めていた。そのうち再開したいと思っている。

余談

本記事の内容はこれで十分なのだけど、今の心境を書かないまま「みんなもやってみようよ」と無邪気に薦めるのはどうしてもフェアじゃないように思えるので、もう少しだけ続けます。

今回のチャレンジはどれも楽しく、成長もでき、キャリアへの不安に対して、少なくとも幾ばくかは向き合えるようになった。一方、この向き合えた感覚は本当にそうなのか、ただ生活を忙しくしたので気にならなくなっただけなのか、自身で判断するのは正直かなり難しい。

エンジニアとしてのアウトプットは仕事?遊び?

本ブログ執筆も含め、今回書いた活動は妻には仕事と説明している。実際に仕事として取り組んでいるのもあって嘘ではない。が、適切でもない気はする。でもどう説明すればいいんだろう?

家庭にバランスを置きたいのに、仕事・キャリア・研鑽の比重を減らすのは大きな間違いに見える。だから上述の活動をするが睡眠時間とプライベートの比重は減り、妻との口げんかの回数が増える。わたしは何を間違えていて、何を正すべきなのだろう。

”イクメン”たちをめぐる状況

雑談で育児の話をすると「おっイクメンじゃん」と呼ばれた経験がある。少なくとも一度ではない。2022年時点で30~40代共働き育児中の男性陣はどうですか? ”イクメン”という単語は育児の役割を強いられてきた女性へのリスペクトが足りない、など賛否ある言葉だけど、ロールモデルがないまま育児を両立する男性のカテゴライズとしては分かりやすい。

で、この「イクメン」×「エンジニア活動」の状況の中で、自分が抱える課題・不安をある程度は言語化することができた。

  • 男性向けのキャリア論が「フルタイム・長時間労働前提」ばかりだ。
    • 「定時で帰ろう」と銘打った記事は日常の細やかな作業は効率化できるが、本質的な課題検討には役立たない。また日に数時間の打ち合わせや突発的な庶務雑務を短縮する術でもなさそうだ。
  • 同世代の配偶者からは家事の均等な分担が前提とされている。
    • 当たり前の話だが本人が半分だな、と感じる量では不十分だ。6割は取れただろう、と自己採点した期末考査で何度単位を落としたか。
  • 昨今のエンジニア市場を鑑みるに常に実績をLinkedInしつつ、転職予定の有無にかかわらず学習しアウトプットし続けなくてはならない。
    • 念のため言及すると、この類の忙しさはテック業界固有のものではない。非テック系の自己啓発、週末の付き合いゴルフ・飲み会、etc...と比べて偉そうにしてはいけないことは自分に言い聞かせる必要がある。

上の3点についてそれぞれ異論はないが、すべてを真として取り組むと、

  • 業務時間は業務をやろう
  • 業務がない時間は家事・育児をやろう
  • 家事・育児をしない時間はエンジニアとして手を動かそう

という結論に落ち着く。すべて組み合わさると雑に並べても仕事8時間強+家事育児数時間+エンジニア活動1~2時間が生活の前提として置かれる。バッファはないし、これでも少なく見積もった方かもしれない。

仕事でも遊びでも適切でない、ならどうする?

「働き方改革」以後の我々は、働く時間は少なくていいし、余った時間はすべて家庭に割いていい。本当に?

子育てとフルタイム勤務の両立を志す女性が、家庭での役割を押し付けられて昇進や昇給の機会を失う問題はマミートラックと呼ばれている。
ロールモデルの居ない″イクメン″たちのトラックはどうだろうか。職場での役割を果たしながら、タイムカードを切ったら家庭での役割が始まる。昇進や昇給などのキャリア設計を常に視野に入れながら、専門分野に限らず常に第一線の知見を保ち続ける(実現できてるかはとにかく目指していく)。私はこれがどのくらい実現できていて、いつまで持続し向上し続けられるのだろうか。今後はもう少しペースを緩めて、生活を立て直したい自分もいる。

とはいえ、今から10年後のどこかで「ここ10年間は育児・家事をバランスよく勤めてきました。仕事は可能な範囲で勤めてきたしスキルは昔の焼き直しです」と宣言したとき、私は笑顔で受け入れられるのか? と考えた時、結局はいまと同等、あるいはそれ以上で走り続けるしかないのだろう。メンタルヘルス率の少なくないテック業界で、このリスクをどこまで取っていいのだろうか。すべての観点はトレードオフで、銀の弾丸はない。

結論(はない)

10月の登壇が終わってから考え続けていたこのテーマへの、それらしいオチのつけ方はいくつか思いつく。
「本当のエンジニアなら/父親なら/ベテランなら」
「世の中には3人、4人と育ててたり、激務だったり、私よりずっと色々頑張っている人もいる」
「行動を見直して少しずつ改善していこう」etc......

でも今回は結論を出さないことにした。とりあえず考えるより行動!という風潮が好まれる昨今だが、人生の大切なことは安易に矮小化せずに、一度大きな問題として受け止めるべきだと信じているからです。問題解決志向が強いテックコミュニティで受け入れられないかもしれないが、当面の間、今の考えは変わらないだろう。「本当にすごいエンジニアは業務時間外に呼吸とおなじように技術に触れている」という話があるが、自分にとっての今後10年はその神話とどの位の距離感で付き合うべきか、というステージになりそうだ。

もっともこの”余談”は多少の脚色は含めているので、後半のテンションほど実際は疲れていません。フィクションだと受け止めていただいて良いです。良いのですが、こういったテーマを喋れる人は何時でも募集しています。よろしくね。

さいごに

ポジティブでない話をしたのだから、要はアウトプットはやめようということだろう?という安易な話ではないのは念押ししておきたい。証拠というわけでもないけど、以下のAdvent Calendarでも書くので、機会があったらこちらもよろしく。

というわけで、明日は@yuitomoが機械学習の記事を書いてくれるようです。引き続きご覧ください。

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