FOSS4G ASIA 2023に来ています!
これは、FOSS4G Advent Calendar 2023、1日めの記事になります!
ということで、表記の通り11月28日から12月2日の日程で開催されているFOSS4G ASIA 2023 Seoulに参加中なので、簡単にレポートをば。
そもそもFOSS4Gとは?
FOSS4Gとは、"Free and Open Source Software for Geospatial"の頭文字を取ったものになります。オープンソースのソフトウェアそのものを指す場合と、FOSS4Gツールの開発や活用事例を紹介するイベントを指す場合があります。
今回のFOSS4Gは、イベントとしてのFOSS4Gになります。FOSS4Gインベントは、OSGeo Foundationと現地実行委員会が主催するGlobal Event、各地域(北米、ヨーロッパ、アジア)が主催するRegional Event、そして、各国内で開催されるLocal Eventと、色々な規模で開催されます。ローカルイベントとしては、日本でも、先日、FOSS4G 2023 JAPAN@FUKUIと、FOSS4G TOKAI 2023が開催されました。
今回は、ASIA地域を主体として開催されるFOSS4G ASIAです。会場は、Seoul Hall Of Urbanism & Architectureと隣接するSeoul Citizens Hallです。立派な会場でした!
みどころ!
写真とかをちゃんと取ってないので、テキストベースになりますが、ここまでの見どころについて
AI, UN, Digital Twin!!
基調講演を見ていただくとわかるように、AIや国連(UN)の関係、さらにはDigital Twinについての発表が多くありました。Geo全般でこれらのテーマの存在感が大きくなっていますが、FOSS4Gでもそうでした。日本からもPLATEAUチームがスポンサーとして参加し、発表もされてました。
ええ、何故か一般発表でPLATEAUについての質問があり、私が代わりに答えるということもありましたが(汗
General and Academic セッション
いわゆる、一般発表です。日本からは、MIERUNEさん、Eurkaryaさん、産総研さん、応用技術さん、朝日航洋さんのメンバーが発表されていました。私は、Academic Sessionに出ていたのですが、以下の発表が面白かったです。
-
Welcome to Geonetwork
- 老舗どころジオ関係のメタデータサーバ、GeoNetwork。地道ですが、しっかりとアップロードされているのがわかりました。
-
AIST 3DDB Client: an open-source web application for the 3D database
- 産総研さんの3Dデータベースクライアントのお話。日本の研究機関の成果がFOSS4Gで紹介されるのはなかなかないので、嬉しいですね。[12/5追記]発表資料も公開されていました!
-
skye-vision: An Open-Source Ensemble of Python Libraries for Forest Structure Analysis through Remote Sensing and Imagery
- 森林のGISデータを処理するためのツール群の紹介。360度カメラから天空率を計算するツールと、LiDAR等の点群から林冠関係の指標を計算するツールが紹介されていました。樹木密度が計算できるといいなーと思いました。なお、開発者の方は大阪に住んでいられるとのことでした(びっくり)
-
Automatic Cocoa fruit count using a mobile app and computer vision
- Cocoaの果実をCVの技術で判別するアプリについて。Geoっぽくはないけど、いやあ、その苦労わかるというか、なんというかw
-
State of GRASS GIS: 40 Years Strong and Counting
- 言わずとしれた、GRASSの開発についてです。プレゼンはこちら。強調していた所は、以下。
- QGISからGRASSの機能を使う人が多いけど、いや、GRASS使っちゃいなよ!
- Single Windowになったよ!
- この資料は、CC BY-SAなので、後で翻訳したいな。
- 言わずとしれた、GRASSの開発についてです。プレゼンはこちら。強調していた所は、以下。
個人的に気になったキーワード
Streamline。MLやAIがでてきたため、データの収集、分析を効率化する必要があります。また、toolについても、データの処理、分析等を複数のソフトウェアを渡り歩いて行う事が増えてきました。そのため、その効率化が必要になっていると感じています。
私自身も、その観点からData PNGタイルを使った分析を提案しているのですが、いくつかの発表で、Streamlineという単語で、こうしたプロセスの効率化が必要だと言及されていました。
今後も、この方向について、もうちょっと考えていきたいと改めて思いました。
おわりに
とういことで、実はまだ会議は終わっておらず、今日の残りの発表とClosing Celemony, 明日のCode Sprintが残っています。残り期間も、楽しみたいと思います!