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5/18 エンジニアの成長を支える 1on1 ワークショップにいってきた #engineer_lt

Last updated at Posted at 2019-05-22

はじめに

 エンジニアの登壇を応援する会主催のエンジニアの成長を支える 1on1 ワークショップ(場所:東京は豊洲)に行ってきたので、自分の頭の整理をかねてふりかえります。
 先日 traditionalな企業でも 1on1の導入がはじまるという報道がありました 1
 本稿は、そんな 1on1の導入が始まった さるtraditionalな企業の あるエンジニアリングマネージャーが実際に体験したレポートになります。皆さんのお役にたてれば幸いです。

やったこと

1on1にたいするレクチャー

 最初に いきなり1on1で有名なnitt-sanさんから説明がありました。スライドはこちら。



わたしがとったメモはこちら。


相手の眉間をみる例では猫の写真を使っていて、猫好きなわたしにとっては とても好感がもてました。これからは相手を見る際には「猫の眉間」とおもってみてみようとおもいます(違)

実際にワークショップをやった

 4人1グループにわかれて、ワークショップを実施しました。4人の各々の役割は下記となります。

  • メンティ .. 1on1を受ける人
  • メンター .. 1on1をする人、1on1コーチ。
  • シャドーコーチ .. 1on1コーチの行動についてフィードバックを行う。
  • オブザーバー .. メンター・メンティに限らず この場全体についてフィードバックを行う。

 メンティーが話したいことは事前に簡単なアンケートに記入し、20~25分1セット、役割をローテンションしながら合計4セット実施しました(つまり、4人全員がすべての役割を経験することになります)。
 その他、運営メンバが必ず1人ついて、タイムキープとファシリテートをおこなってくれました。
 ワークショップの資料はこちら↓


ワークショップのふりかえり

 各グループから一人まとめて感想をのべ、各グループ間で共有しました。

  • 第3者の立場からフィードバックがくる場が貴重で、普段気づかないことを気づくことが多かった
  • メンバ各々1人、なにかしら持ち帰ることができた
  • ティーチング・コーティングの使い分けを実施することができた
  • 時間が限られているなか Next Actionまでもっていくのがむずかしい

といったことが共有されました。
 その他、業務に関係ないことでも 1on1での話題にあげてもよいかと挙手してもらったところ、大半が業務に関係ないことでも話題にあげてもよいのではという反応でした。

わかったこと・気づいたこと

 まずは各役割での気づき、すなわち、シャドーコーチ・オブザーバーになったときと、メンターになったとき、そしてメンティーになったとき 各々でわかったことを書き、つぎに全体で気づいたことをまとめ記します。

シャドーコーチ・オブザーバーになったときの気づき

 まったくの初めての方がいたのもあるのかもしれませんが、全体的にティーチングに偏っている傾向が観測されました。この傾向は、私の観測範囲だけではありますが、社内でも同様な傾向が観測がされています。
 機械学習でいうと、過学習(オーバーフィッティング)な現象に とてもよく似ていて興味深かったです。

メンターになったときの気づき

 自分がメンターのときに nitt-sanさんが見に来てくれ、終始ぶるぶる緊張しておりました。
 そんな中ですが、最近社内の1on1でとりいれているブリーフセラピーを社外な方でも通用するのか試してみました。



 相談内容は差しさわりがあるので ここでは控えますが、アプローチ自体はうまくいったとおもいます。タイムマシンクエスチョンにもう少し磨きをかけていけば もっとよくなると感じました。
 これで ブリーフセラピーでいうメンター3タイプのうち2つ、ビジタータイプとカスタマータイプ いずれもこなせる自信がようやくついてきました。あとは「誰誰がわるい~、誰誰がわるい~」と他人責なことをいうコンプレイナントタイプをどうするかですが、そこもブリーフセラピーのマニュアルを参考に まずは愚直にやってみようとおもっています。
 加えて、nitt-sanさんからも指摘をうけましたが、グラレコする・しないのメリハリをつけたほうがよかったですね。グラレコ自体のスキルも現状相当低いまま(=グラレコの本をぱらぱら読んだだけレベル)なので まずはやってはグラレコの本と照らし合わせてをしてみることにします。
 

メンティーになったときの気づき

 自分がメンティーの場合は、当初メンター・メンティーとも当初やりずらい状況でした。自分はメタファーな発言が多く内省的な性格にくわえ 今回だれもメンタリングできない課題をとりあげてしまったので、とても難しかったのかなと。途中で メンターの方が 役割をかえ、共感をベースにともに悩みをわかちあうパートナーな関係性ですすめてくれたので、そのほうが俄然やりやすかったですし、話がすすみました。
 関係性にもよりますが、メンター・メンティーにあえてこだわらずパートナーシップを尊重し、フランクなアイデアだしですすめる そんな1on1があってもよい気がしました。
 また、シャドーコーチ・オブザーバーの方から「どの事実からそのメタファーがでたのか、事実を少し話したほうがよい」というフィードバックをもらいました。もっともなので、しばらくメタファーをだしたら何をもっての事実なのか 事実をしめすように習慣づけてみます。このように普段自分ではみつけにくい話のクセにたいしフィードバックもらえたのも、とてもありがたかったです。

全体をとおして、あらためて思ったこと 1on1は銀の弾丸ではない 

 1on1にて 多くの目的を同時に達成することは可能です。今まで実践した結果からみても、メンバーとの信頼性を高めメンバーのメンタルコンディションをあげる、視点をかえるように促すことでメンバーがハマりこんでいる思い込みから抜け出せるようにするといったことは効果的だと感じています。
 「やることによってより成長できる業務とはなんだろう?」のイメージあわせや、今までメンティが無意識のうちに自己規制していた行動を発見・後押しすることで隠れていた才能を解き放つことはひょっとしたらできるかもしれません。

 ただ、控えめにいっても 多目的なことを即時に解決できるものではなさそうです。
 実際、前述したように 今回のワークショップでも、メンター経験がすくないためか ティーチングによってしまっている傾向が観測されました。自分の観測では、時間がない つまり あせることにより その傾向は一層加速されたようです。
 本来はメンティの経験から内省をうながし自発的に次のチャレンジをうながすことが望ましいにもかかわらず、実際にはメンターのティーチングによりメンターの経験から次のアクションが決まってしまう。これでは指示待ちを習慣化させ逆効果です。

 つまり、1on1は銀の弾丸ではないのです。

 冒頭で nitt-sanさんが「1on1は戦術の一つ。目的が大事」と強調していましたが、自分も同感で、いつ何を習慣化するかから逆算して、そのためにはどのようなことを誰が何をやっていくかの戦略への落とし込み・見える化が必要だなと痛感しました。

つぎやること

 あくまでも自分のマネジメントがおよぶ周囲だけになってしまいますが、ざっくり戦略をたててみようとおもっています。今までも自分の頭の中ではなんとなくあるにはあったのですが、あくまでもなんとなくでした。
 これだと、周囲への働きかけがしずらいですし、自分と周囲のギャップが大きくなってひいては阻害要因になりかねません。戦略というと少し大袈裟な気がしますが一朝一夕でできるものではない以上、なにかしら形式知にまとめておくのがいいんじゃないかと思い至りました。
 具体的には下記のような進め方になるのではないかと予想しています。
- ここ1~2年でなっていたい組織状態を定義する(=理想状態)
- 現状の組織の認識まとめと、ギャップの程度の分析
- 理想状態への移行と、1on1による働きかけ箇所
- アクションプラン

 そのうえで自分以外の周囲でお願いしたいことをまとめます。おそらく以下のものが必要になってくるんじゃないかなとみています。
- コーチング・テーチング・メンタリングにかんするパターンランゲージ
- メンターがもやもやした悩みにたいし対処できる機構・仕組み

その他、懇親会で見聞きしたこと、謝辞

 まなみんさん と さっぴー川原さんと 1on1について詳しくお話をすることができ、まなみんさんから本を譲ってもらうことができました。



1on1のパターンランゲージの一つとして使えると思っています。読んだらまた感想かくか つぶやきます。
 ariakiさんには、貴重な運営の苦労話をお聞きすることができました。差しさわりがありそうなのでここで書くのは省きますが EM_NAGOYA での今後の運営の参考になりました。ありがとうございます。
 daisuke satoさんとは DDD の取り組みについて話をすることができました。とにかくやってみようぜというノリに感心しました。わかるところからやってみるスタイル、自分も好きです。いいチームお持ちなんだなぁとおもいました。

 さいごにちょっとだけnitt-sanさんにご挨拶することができました!素直にうれしかったです。

 どうもみなさんありがとうござました!またお会いしましょう。

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