はじめに
Quittaでは初投稿です。
@warabanshi と申します。
日頃はweb屋をしてます。ラテン語とは全く縁の無い生活を送ってきました。
そんな自分ですが、 最近 @7shi さん主催の「初級ラテン語リーディング」なるものに参加させていただいてまして、
更になんか「ラテン語プログラミング Advent Calendar」までやるということで何か書いてみようかと。
とは言え他の方々の様ラテン語を題材とするようなプログラムを作ったことは無く・・・。
でもまぁ、「ラテン語"プログラミング" Advent Calendar」なので、なんかプログラミングに無理矢理絡めた内容にしてみます。
と、思って考えてたネタを、書き始める前に一応ググってみたら普通に出てきちゃったのでしょんぼり。
でも一応書いてみますよっとー
ラテン語はどんなところに残ってる?
バチカンではまだ使われてるという話はよく聞きますね。
さて、それでは他には一体どんなところにあるか?
多いのが学術用語。
中学生の頃、元素記号が出てきて覚えてみてはいたものの、何故「金」の元素記号が"G"とか"Go"とかじゃなくて"Au"なのさ?なんてのは誰もが疑問に思ったでしょう。出来のいい子はその時にちゃんと調べるんでしょうけど、自分はもう「そういうものだ」の精神で愚直に覚えてました。
このAuはラテン語の「金」 = aurum であることから来てます。同様に、「銀」 = argentum、「銅」 = cuprum からそれぞれの元素記号は来ています。
なんということでしょう!ラテン語をちょっとかじっただけで積年の疑問が雲散霧消ですよ!!
今はネットで調べればこんなのすぐ出てきますが、当時はそんなのなかったんで・・・。
プログラミングの話は?
ということで、無理矢理プログラミングに絡めてみましょう。
コードを書いているとき、または人の書いたコードを読んでいるとき、こんな変数に出会った事はないですか?
datas
ご存知のように、data
は元々複数形です。コードの規約的にリストなんかを入れた変数の末尾にはsを付けるとかって事もあるでしょうが、なんかこう、気持ち悪さは拭えないですね。他にも同様なパターンの単語としてはmedia
なんかも既に複数形ですね。
しかし、そもそも我々の習ってきた英語では複数形を作る場合、末尾にsを付けるのが基本だったはず。
どうしてこうなった・・・。
そこで奥さん、ラテン語ですよ。
dataの単数形がdatumということで、まずはdatumについて考えてみましょう。
datumはdare(与える)という語の過去分詞形で、「与えられたもの」というような意味になります。
ラテン語では過去分詞を名詞として用いることができます。つまり、datumを名詞として考える事ができます。
名詞には主格、属格、与格など、いくつかの格がありますが、主格について名詞を複数形にする時のパターンを見てみましょう。
男性名詞 | 女性名詞 | 中性名詞 | |
---|---|---|---|
単数形 | fluvius | insula | oppidum |
複数形 | fluvii | insulae | oppida |
あくまで一例ですが、このような変化をします。ちなみにfluvius = 川、insula = 島、oppidum = 都市です。
さて、この表を見ると datum が単数で data が複数というパターンに一致するものがありますね。中性名詞がそれになります。ちなみに、「公式」の意味の formula という単語も複数形にすると formulae となり、上の表での情勢名詞として変化している事がわかりますね。
ということで、このようなラテン語での変化の仕方が今もよく見る語に残っている事がわかります。
いやー これで例えば新入女子社員の野田さんが、datasなんてのをコードに書いていたら話しかける切っ掛けができましたね!