1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Androidセキュリティガイド:アプリ開発者が押さえるべき7つの分野

Last updated at Posted at 2025-07-25

はじめに

最近、Androidのセキュリティ知識を見直して整理したいと思い、ChatGPTと相談しながら体系的にまとめました。
本記事では、アプリ開発者・モバイルエンジニアを対象に、Androidアプリをより安全に構築・配信するための知識を7つのカテゴリに分けて紹介します。

「何から意識すればよいか分からない」「セキュリティチェックリストがほしい」という方に特におすすめです。

一、アプリ開発段階におけるセキュリティ

1. データ保存の安全性

  • パスワード・トークン・クレジットカード番号などの平文保存を避ける

  • EncryptedSharedPreferences や EncryptedFile を使用する

  • データベースは暗号化(例:SQLCipher)を行う

  • 外部ストレージ(SDカード)に機微情報を保存しない

2. コードセキュリティ

  • APIキー、トークン、秘密鍵などをハードコーディングしない

  • ProGuard / R8 によるコード難読化で逆コンパイルを防ぐ

  • WebViewで信頼できないコンテンツを読み込まない/JavaScriptを安易に有効にしない

3. 権限管理

  • Android 6.0以降、必要時のみ動的に権限をリクエスト

  • 権限は「通常」「危険」「特別」レベルに分けて扱う

  • checkSelfPermission + requestPermissions による権限チェックを実装する

4. リバースエンジニアリング対策

  • コアロジックは JNI や NDK でネイティブ実装(逆解析対策)

  • root / デバッガ / エミュレータの検出

  • アプリ署名チェックや改ざん検知(SHA256など)

二、ネットワーク通信のセキュリティ

1. データ通信の安全性

  • HTTPS通信を強制(HTTPを使用しない)

  • OkHttp + 証明書ピンニング(Certificate Pinning)による中間者攻撃の防止

  • TLS1.2 / 1.3 を使用し、旧式(例:TLS1.0)を無効化する

2. ネットワーク設定

  • network_security_config.xml で信頼できるCAやホストのみ許可

  • 明文通信を禁止:android:usesCleartextTraffic="false"

三、ユーザーデータとプライバシー保護

1. 最小権限の原則

  • 必要最低限の権限のみをリクエスト

  • 位置情報・カメラ・連絡先など機微なデータには明確な目的表示

2. データ収集の透明性

  • 利用目的を明示(プライバシーポリシー・権限説明)

  • GDPR・CCPA・中国PIPLなど地域法規への対応

3. データ漏洩防止

  • Logに機密情報を出力しない

  • Debugビルドで本番データに接続しない

  • USBデバッグやADBアクセスを本番環境で無効化

四、Androidシステムレベルのセキュリティ

1. サンドボックス機構

  • 各アプリは独立したUIDで実行され、他と隔離される

2. SELinuxによる強制アクセス制御

  • Android 4.4以降、コンポーネント間の動作制限を強化

3. アプリ署名機構

  • 同一開発者署名のアプリ間でsharedUserIdによるデータ共有が可能

4. セキュアブート(Verified Boot)

  • システムの完全性をチェック、悪意あるROMを防止

五、アプリ配信と保護

1. Google Playのセキュリティ要件

  • App Bundle形式の採用が必須(署名保護・動的配信対応)

  • Play Integrity API の利用が必須(SafetyNet の後継)

  • Target API Level要件を順守することで古い脆弱性を回避

2. 不正利用・不正端末の対策

  • Google Play Servicesの存在チェック

  • GSF ID・端末フィンガープリント・エミュレータの検出

六、セキュリティテストと監査

1. 動的解析(ランタイムテスト)

  • Frida・Xposed による実行時動作の監視と検出

  • Burp Suite や Fiddler を使ったネットワークプロキシ解析

2. 静的解析(コード解析)

  • MobSF・QARK 等によるAPK構造の静的解析

  • ソフトウェアコンポジション解析(SCA)で依存ライブラリの脆弱性を検出

3. ペネトレーションテスト(侵入テスト)

  • 攻撃者視点から模擬的にセキュリティホールを検出

  • ロジック欠陥・認可回避・権限昇格の検証

七、サードパーティライブラリと依存関係管理

  • 信頼できるリポジトリ(Maven Central、Google)から取得

  • 脆弱な古いライブラリを使用しないよう定期的にアップデート

  • dependency-check などの自動検出ツールを使用

推奨ツール/技術スタック一覧

分類 ツール/ライブラリ名
暗号化ストレージ EncryptedSharedPreferences, SQLCipher
難読化/保護 ProGuard, R8
セキュリティテスト MobSF, Frida, Burp Suite
通信設定 network_security_config
認証/トークン管理 JWT, OAuth2.0
セキュリティ監査ツール AppSweep, AppScan, Checkmarx

おわりに

Android開発ではセキュリティ対策を“後から追加”するのではなく、“設計段階から意識”することが重要です。

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?