はじめに
- 都知事選の安野陣営の活躍でブロードリスニングを知った
- ブロードリスニングの持つ力に大きな可能性を感じた
- 私自身は、かねてより福祉、恵まれない環境の子どもを支援したいと思っている
- ブロードリスニングを福祉にも適用することでこれまでできなかった事ができるようになる可能性を感じた
- この記事は第一歩としてブロードリスニングをざっくり知ることを目的とする
- 私自身のモチベが福祉にあるので、福祉への適用というバイアスがかかった解釈をするかもしれないがご容赦を
ブロードリスニングとはなにか
サイボウズ西尾さんのnoteや、Cosense(旧Scrapbox)にとても詳しく書かれている
※西尾さんは都知事選の安野陣営の技術チームの人でもある
西尾さんのページにとても詳しく書かれているのでここではざっくり私の理解だけを記す
ブロードリスニング
- AI技術を用いて多様な意見や声を広範囲に収集し、分析・可視化する手法
- 大勢の人の声をまんべんなく聞くことができるようになる手法
従来はできなかったの?
- これまでも、大勢の人の声をまんべんなく集めることはできた
- SNSに代表されるように、情報通信技術の発達によって大勢の人が発信できるようになっていた
- 集められるが、適切に広くまんべんなく解釈できるかというと難しかった
- 情報多すぎ問題
- 解釈に偏りが生じることにもつながる
- 選択バイアス、エコーチェンバー現象、フィルターバブル
なぜできるようになった
- 技術の進歩によってコンピューターが人間の言葉を理解する度合いが高まってきた
- LLMの登場で飛躍的に高まった
具体的な技術
調べると、Polis
とTalk to the city
という2つの手法に出くわす。他にもあるかもしれないがとりあえずこの2つをとりあげる
Polis
平たく言えば、Polisはデータサイエンスを活用した調査研究のためのオープンソーステクノロジーである。(DeepL)
高度な統計と機械学習によって、大勢の人々が自分の言葉で何を考えているかを収集、分析、理解するためのリアルタイム・システムである。(DeepL)
西尾さんのページも大変参考になる
Polis(ポリス)とは、多数の人々の意見や感情を収集し、リアルタイムに分析するシステム
文章に対する「賛成(+1)」「反対(-1)」「わからない/中立(0)」が意見ベクトルとなる
このベクトルがクラスタリングされ、クラスタを分ける要因になった文章などが表示される
Talk to the city
@n_kats_ さんが NGK2025S の LT 大会で発表していた手法でもある
公式
Talk to the City(T3C)は、個人の意見の多様性とニュアンスを維持しながら、民主的なインプットを分析することにより、集団的意思決定を強化するオープンソースのAIツールです。意思決定者が公衆の懸念を正確に理解し、それに基づいて行動できるようにします。(DeepL)
T3Cは、表現されたビューの多様性を維持しながら、大規模なパブリックインプットを蒸留する能力で際立っています。 各回答者の特定の主張が確実に認識されるようにしながら、公衆の懸念を分析します。(DeepL)
Polis と Talk to the city の違い
ざっくりした解釈
- どちらも、大勢の人の声を収集し分析するシステムでありそう
- 大規模に集めて、次元削減して、クラスタリングすることで人間の解釈を助ける
- Polis は、短文のコメント、それに対する賛成、反対、未投票という意思表示をデータとし、クラスタリング・可視化
- Talk to the city は広く集めたテキスト情報や、なんなら Polis の結果でさえも取り込んでクラスタリング・可視化してくれそう
- 目的や、用途に応じて適切な選択をすればよさそう
Plurality
ブロードリスニングを調べていて Plurality
という概念に出会った
Plurality という単語は、その最も基本的な意味では「多数」や「多様性】を指します
多様な視点や考え方を認めることを強調します
Plurality では、社会的及び文化的な多様性を超えた協働を志向します
社会的な違いや文化的な違いを認識し、尊重し、力を与えるテクノロジーの追求
民主主義をサポートする概念であると同時に福祉にも適用できる考え方
Plurality, ブロードリスニングといったテクノロジーで福祉をもっと支えることができそうな予感
Talk to the city と Polis と動かしてみよう(次回)