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RSpecテストにおける build と create の使い分け

Last updated at Posted at 2024-07-25

はじめに

RSpecでテストを書く際、FactoryBotを使用してテストデータを生成することが一般的です。その際、buildcreate という2つのメソッドがよく使われますが、これらの使い分けは重要です。本記事では、これらのメソッドの違いと適切な使用場面について解説します。

buildcreate の基本的な違い

build

  • メモリ上にオブジェクトを作成するが、データベースには保存しない
  • 処理が高速
  • データベースに影響を与えない

create

  • オブジェクトを作成し、データベースに保存する
  • build より処理が遅い
  • データベースに実際にレコードが作成される

使い分けの指針

buildを使用する場合

  1. モデルの単純なバリデーションをテストする場合
  2. データベースへの保存が不要なテストの場合
  3. テストの実行速度を重視する場合

例:

RSpec.describe User, type: :model do
  let(:user) { build(:user) }

  it "有効なユーザーであること" do
    expect(user).to be_valid
  end

  it "名前がない場合は無効であること" do
    user.name = nil
    expect(user).to be_invalid
  end
end

createを使用する場合

  1. データベースレベルの制約(一意性など)をテストする場合
  2. 関連するモデルとの相互作用をテストする場合
  3. データベースに保存された後の挙動をテストする場合
  4. type: :request のテストなど、実際のアプリケーション動作に近い環境でテストする場合

例:

RSpec.describe "Users", type: :request do
  let(:user) { create(:user) }

  it "ユーザー情報を取得できること" do
    get user_path(user)
    expect(response).to have_http_status(:success)
  end
end

テストタイプ別の推奨使用方法

  1. Model Spec (type: :model)

    • 主に build を使用
    • データベースレベルの制約をテストする場合は create を使用
  2. Request Spec (type: :request)

    • 主に create を使用
    • 実際のHTTPリクエストをシミュレートするため、データベースにデータが存在する状態が望ましい
  3. Controller Spec (type: :controller)

    • 状況に応じて build と create を使い分ける
    • データベースとの相互作用が必要な場合は create を使用
  4. View Spec (type: :view)

    • 主に build を使用
    • ビューのレンダリングのみをテストする場合はデータベースへの保存は不要

まとめ

buildcreate の適切な使い分けは、テストの目的、対象となる機能、パフォーマンスの要件などを考慮することが必要だと思います。

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