この記事は、Lancers(ランサーズ) Advent Calendar 2023 の11日目の記事です。
本記事では、1年間実施して自身の開発チームで実施していたKPTのフレームワークを使った振り返りについて記載します。
はじめに
- エンジニアのチームにメンバー参画があったりして2人から4人のチームになった
- コミュニケーションパスも増えたため、チームとして取り組んでいることや困りごとが共有できている状態が必要だった
- 朝会の場はあったが、定型的は振り返りは実施していなかった
何かしら仕組みとして振り返りの機構を取り入れるため、今回はKPTフォーマットでの振り返りを採用してみました。
KPTとは
Keep (K): 良かった点、継続すべき点
Problem (P): 問題点、改善が必要な点
Try (T): 次に試すべき新しいアクションや改善策KPTの目的
KPTの目的は、プロジェクトやタスクの振り返りを通じて、継続的な改善を促すことです。チームが過去の活動から学び、現状を分析し、将来の行動を計画するために使用されます。KPTのプロセス
Keep (継続するべきこと)
うまくいったことや効果的だった活動など、今後も継続していくべきポジティブな側面を挙げます。Problem (問題点)
困難や障害、効率化の余地がある点など、問題となった事柄を特定します。Try (試すべきこと)
Problemで挙げた問題を解決するための新しいアイデアや方法、次のステップとして試すべきことを提案します。
取り組み方
デザイナーの伊関さんの協力もあり、figjamでKPTフォーマットを作ってもらい運用してみました
2023年1月1週目実施しましたが、最初の頃は書き忘れなどがあったので、Slack通知のワークフローを設定し、仕組みとしての機能を強化しました。
月曜日に実施してみた回もありましたが、前週やったことを思い出す負荷が高くなってしまったので金曜日に実施することにしました。
辿り着いた形
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毎週金曜の朝会が終わった後に実施
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(4分間)各自が振り返りを記載する時間
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1枚のカードに1つの事案を書く
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(10-15分)各自の振り返りを発表、コメントの時間
カードの記載例
実際にカードに記載してあったことを抜粋してみます
KEEP
- XXリリースのフィードバックよさそう
- ストーリー設計〜振り返りのサイクル
PROBLEM
- 体調
- コードの解析コストが高すぎる
TRY
- できることできないこと早めに明らかにしていく気持ち
- notionに情報残るように仕組み
結果
スタンプを押したり朝会の場よりもフランクなコミュニケーションができました。
個人的には毎週のKEEPとPROBLEMのカードの量によって業務量だけでは見えない気持ち的な負荷が見えたのが良かったポイントでした。
ランキング
最もKEEPが多かった週
2023年4月1週目 20枚
カードの内容:
目標に対する目線合わせができた
キックオフに対するポジティブな感情
年度はじめはポジティブなアクションが多くなり、気持ちが上がっている様子が見られました
最もPROBREMが多かった週
2023年5月 2週目 17枚
カードの内容:
タスクのビハインド
解析に時間がかかっている
4月にたてた実行計画を回していく中で改善ポイントが浮かび上がってきたところ
最もTRYが多かった週
2023年5月 2週目 10枚
カードの内容:
同じ週のPROBREMに対する解消策
6月以降の動きに向けたアクションプラン
PROBREMが多かった反面TRYが多かったのは良いポイントでした
スタンプが最もついていた
東京行ったら飲みにいきましょう
X/Xおやすみいただきます
KEEPよりも業務に関係ない部分のカードにスタンプがたくさんついていました
副次的な効果
- figjamで1つのページとして作っていたので全体を俯瞰できるのでトレンドがわかりやすい
- ログとして残ってX月のこの頃何やってたっけとなった時に参照しやすかった
- figjamを触れるようになって苦手感がなくなった!
最後に
チームの規模や方針によって振り返りの方法は色々あると思いますが、このチーム内では1年総じてポジティブに機能していたと思います。
1年間エージェンシーチームでやってきた方法を振り返ってみました。