見落としがち、小賢しいsaveとsave!

はじめに

学習を進めていく中、頻繁に登場するようになってきたsaveとsave!。この!の有り無しだけで意味がだいぶ変わってくるなんて…。
アウトプットとしてそれぞれの違いと、簡単な例を挙げてみます。

saveメソッド

• Active Record モデルのインスタンスをデータベースに保存します
• 保存が成功した場合、true を返しますが、保存に失敗した場合は false を返します
• 保存に失敗した場合、エラーが発生することなく単に false を返すだけです

# Example with save
user = User.new(name: "John")
if user.save
  puts "User saved successfully!"
else
  puts "Failed to save user."
end

save!メソッド

• save メソッドと同様にインスタンスをデータベースに保存しますが、保存に失敗した場合には例外 ActiveRecord::RecordInvalid を発生させます
• つまり、save! メソッドは保存が成功するか、もしくは例外が発生するまで実行がブロックされます
• バリデーションに失敗する可能性がある場合や、データベース障害などの非常に稀なケースに対して、save!を使用することが推奨されます

# Example with save! and exception handling
# 通常の条件分岐でsave!を使用する場合例外処理を行う begin...rescue ブロックで囲む必要がある
begin
  if user.save!
    puts "User saved successfully!"
  else
    puts "Failed to save user."
  end
rescue ActiveRecord::RecordInvalid => e
  puts "Failed to save user: #{e.message}"
end

# Example with save!
begin
  user.save!
  puts "User saved successfully!"
rescue ActiveRecord::RecordInvalid => e
  puts "Failed to save user: #{e.message}"
end

似たような仕組み：create メソッド

• save メソッドと同様にインスタンスを保存しますが、新しいレコードを作成し保存します
• 保存に失敗した場合は、false を返します

# Example with create
user = User.create(name: "Alice")
if user.persisted?
  puts "User created successfully!"
else
  puts "Failed to create user."
end

トランザクションとの組み合わせ技

※トランザクション内で複数の save や save! を行い、それらが全て成功した場合にのみコミット（確定）、途中でどれか一つでも失敗した場合には全てをロールバック（取り消し）する、という使い方

save メソッドとトランザクションの例

ActiveRecord::Base.transaction do
  user = User.new(name: "Alice")
  if user.save
    address = Address.new(street: "123 Main St", city: "Anytown")
    if address.save
      puts "User and address saved successfully!"
    else
      raise ActiveRecord::Rollback, "Failed to save address."
    end
  else
    raise ActiveRecord::Rollback, "Failed to save user."
  end
end

• ユーザーが保存されなかった場合には、そのユーザーに関連付けられた他のデータも同時にロールバックされるため、データベース内で不整合が生じることを防ぐことができる
• このコードはアリスという名前で新たなユーザーを作っている。もしアリスがsaveされたら新しいアドレスを登録できる。そして新しいアドレスも無事登録出来たら成功。そうでなかったらアドレス失敗。前段階のユーザーの登録がちゃんと登録できなかったらユーザー登録失敗
• まとめると、トランザクション開始＞ユーザー保存＞アドレス保存＞アドレス保存失敗＞ユーザー保存失敗

save! メソッドとトランザクションの例

begin
  ActiveRecord::Base.transaction do
    user = User.new(name: "Bob")
    user.save!

    address = Address.new(street: "456 Elm St", city: "Othertown")
    address.save!

    puts "User and address saved successfully!"
  end
rescue ActiveRecord::RecordInvalid => e
  puts "Failed to save user or address: #{e.message}"
end

• ボブで登録してsaveする。アドレスを登録してsaveする。そしてユーザーとアドレス登録成功の文字。どちらかの登録でエラーが起きたらユーザーまたはアドレスの登録失敗という文字が発生
• つまり、ユーザー保存＞アドレス保存＞成功時メッセージ＞保存失敗時の処理

さいごに

saveとsave!のちがいを紹介しました。銀行なんかの引き落とし処理や重要なパスワードの処理など、厳しい基準を設けたいならトランザクションやsave!を使用したほうが安全なのかなと感じました。
少しでも参考になれば幸いです。