マイケル・ロップ氏の「リーダーの作法 ささいなことをていねいに」を読み解きながら、メモを残しています。
各章ごとにまとめていますが、章の原題ではなく私にとってのまとめをタイトルにつけなおしています。
この本との出会いと、アウトプットしながら読み解く経緯はこちらの記事で。
本文で登場する「ランズ」は、ロップ氏のネット上のハンドルネームです。
「はじめに」で、自身を「ロップ」とも「ランズ」とも呼ぶと宣言しています。
第II幕 Apple:ディレクター
「リーダーの作法 ささいなことをていねいに」は、大きくは3部構成になっています。
- 第I幕 Netscape:マネージャー
- 第II幕 Apple:ディレクター
- 第III幕 Slack:エグゼクティブ
今回は 「第II幕 Apple:ディレクター」の13章~15章 について学びメモを残します。
第II幕 Apple:ディレクター
13章 陰口・うわさ話・作り話
13.1 耐えがたく多い厄介事
13.2 悪気のないミーティング嫌い
13.3 3 点のアジェンダ
13.4 ミーティングは症状であって治療法ではない
14章 素敵なほめ言葉
14.1 過度な満足感が得られる瞬間
14.2 それはそう
14.3 ほめ言葉の分析
14.4 ほめ言葉によるキャリアの転向
15章 手厳しいことを言う
15.1 頭の中の声
15.2 手厳しいことを言う
15.3 手厳しいことを聞き出す
15.4 人生の目標
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13章 納得できないことこそ、オープンに
ロップ氏は、スタッフミーティングの必要性を語ることを通じて、チームや組織の腐敗を防ぐ健全さをどう実現するかを伝えている、そんな風に読めます。
章タイトルが 「陰口・うわさ話・作り話」 と一見ネガティブ。しかし、これらをあるはずのないもの、あってはいけないもののように取り扱ったらどうでしょう。完全な逆効果で、どんどんこじらせてしまします。
納得できないことこそオープンにできる。そんなスタッフミーティングをつくらなくては。
アジェンダにあえて 「陰口・うわさ話・作り話」 を盛り込み、そこに光を当てるのです。
「この場に価値がありますか」 と
邪心なく問う者あれば、
「勇気ある発言を
本当にありがとう」 と
心から歓迎し、いやな顔などしない。
情報の流れを健全にし、
脱線もいとわず。
重要な課題を、忖度や例外なしで
率直にチームで取り扱う。
そういうスタッフミーティングに、
私たちはなりたい。
14章 無欲で繊細なほめ言葉は、エレガントな持続性
ロップ氏は、ほめ言葉の重要性を語りつつも、よい効果をもたらすほめ言葉の背後にはいくつかの条件があることを示すことで、ほめ言葉を機能させる難しさも示しています。
つまりは、こういうことらしいですが…(たとえ話が私にはちょっと遠かった)。
楽しさとワクワクが最高潮の中で、すべてのピンに当ててゲームを完了すればエクストリームフィーバーを達成できるぞ。
細心の注意…無欲といった言葉が何回も繰り返されます。これは、ほめることが相手を支配することに結びつくリスクに、慎重にアプローチしている…ということかもしれません。あるいは 「ほめておけばいいんでしょ」のような思考停止もリスクでしょうか。
ただ、そんなほめ言葉の「暗黒面」 を乗り越える、まさに細心の注意さえ払えば。
受け手にとって、キャリアを左右するほど意味のあるリターンになることもある。
そしてそれは上品であり、持続的な、ある一つの冴えたやり方でもある…ようです。
現代的でもあり、同時に普遍的?
15章 手厳しいフィードバックは、相手を見ている証
ロップ氏は、手厳しいフィードバックについて、自分が言う場合と聞く場合について掘り下げています。そして言うと聞くはそもそもセットであり、双方向性がないままでは本当には機能しないということも示しています。
フィードバックはとても価値ある人間同士の取引です。あなたの一面をじっくりと観察してくれた人がいるということです。他にもやるべきことがあるのに、今日はあなたに時間を使っているのです。あなたは自分のことを理解しているつもりでも、そうではないのです。
ぐうの音も出ないです。へへへ(誰だ、変な笑い方をしているのは)。
言うのと聞くのと、どちらがつらいか……?
2つマルをつけてちょっぴりオトナになりたいです。
ここまでの雑感
よいことも悪いことも、よいのか悪いのかわからないことも。
あるいは誰かにとってはよくても、誰かにとって悪いことでも。
とにかくフラットに、痛みや副作用のリスクも受け入れて伝え合うチームをつくる。
ただただ、そのための行動を愚直に積み重ねるんだよということが書いてあるようですね。
まさに、ささいなことをていねいに。
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