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「第III幕 Slack:エグゼクティブ」からの学びメモ(1)(リーダーの作法/マイケル・ロップ)

Last updated at Posted at 2024-04-10

マイケル・ロップ氏の「リーダーの作法 ささいなことをていねいに」を読み解きながら、メモを残しています。

各章ごとにまとめていますが、章の原題ではなく私にとってのまとめをタイトルにつけなおしています。

この本との出会いと、アウトプットしながら読み解く経緯はこちらの記事で。

本文で登場する「ランズ」は、ロップ氏のネット上のハンドルネームです。
「はじめに」で、自身を「ロップ」とも「ランズ」とも呼ぶと宣言しています。

第III幕 Slack:エグゼクティブ

「リーダーの作法 ささいなことをていねいに」は、大きくは3部構成になっています。

  • 第I幕 Netscape:マネージャー
  • 第II幕 Apple:ディレクター
  • 第III幕 Slack:エグゼクティブ

今回は3つ目の 「第III幕 Slack:エグゼクティブ」の19章~21章 について学びメモを残します。

火消しをしている? 確かに、しかし、私たちの主な仕事は防火です。

ロップ氏は、「火は山頂に近いほど燃えやすい」とエグゼクティブの物語をはじめます。

最も難しいのがこれです。「火災を未然に防ぐためには、どのような人、製品、プロセスを組合わせればよいだろうか?」

そして最後に、ロップ氏が定義するリーダーシップの原則が語られるとか。
まさに「刮目せよ!」とでもいうべき、第III幕が始まります。

第III幕 Slack:エグゼクティブ

19章 ゼロから作りたい病
    19.1 失敗の連鎖
    19.2 イノベーションを起こすべきときと、コツコツ改善すべきとき
    19.3 いちいち質問せずに行動する

20章 兵士
    20.1 問題対応ミーティング
    20.2 生産性の高いチームを作る
    20.3 学習性無力感
    20.4 みんなでトラストフォールを!
    20.5 問題を無駄にしない

21章 文化の流れ
    21.1 変わらない文化
    21.2 ストーリーを聞く
    21.3 文化の流れ

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19章 必殺技は急所のここぞに打ち、あとは弱パンチ連打

ロップ氏は革新の原動力は重要だが高い代償も伴う、と自身の失敗の連鎖からの教訓として、実感を持って伝えています。

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質問し、議論し、叫び声をあげ、考え抜き、合意形成してビジネスを進化させる。そんな素晴らしいイノベーションを起こすのは重要な一握りのみとする。すべてをその原動力でやろうとしない。

それ以外の部分は、適宜元々ある技術にも頼り、コツコツ迅速に実行し、まず70点でもたたき台をさっさと出して、改善することが大切だと。

そして最後に伝えます。

  • マネジャーは、あなたが何をしているかを教える
  • リーダーは、あなたがどこに向かっているかを教える

のだと。

20章 雨降って地固まる、信頼の醸成はしばしば痛みを伴う

ロップ氏は、信頼を築くことはしばしば痛みを伴うプロセスと語ります。

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問題が起きたとき、問題が起きた理由や、今後未然に防ぐ方法を見つけ出すための作業よりも、それを信頼を築く物語の始まりにすることが大切、ということです。

だからこそ、問題を無駄にするな、と。

もし、まだそのチームに信頼がなく、学習性無力感が漂っているのなら。
まずはテーブルを囲んで、自己紹介をすることから始めましょう。

自己紹介って、案外むずかしい?
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21章 「自分にとって大切なストーリー」たちが、文化に

ロップ氏は、書かれた言葉より、一人ひとりから語られるストーリーの方が重要であり、そのストーリーとはつまり文化である、と伝えています。

image.png

文化となるストーリーは、戦略によって意図的に組み立てられるようなものではなく、メンバーの一人ひとりが自分にとって大切なストーリー繰り返し語ることで文化が構築されます。

…ということのようです。

たとえそのストーリーが、すべての状況に当てはまる普遍的なものでないとしても。
語り続けることで大切なことを思い出し、個々人の「私」 が絆を深め 「私たち」 になってゆくのだと。

ここまでの雑感

結果的に、リーダー、マネジャーの基本的な考え方を伝えるものなのかもしれませんが…。

体験からのエピソードがスタートアップ独自のもの(切り出されているものは普遍的だとしても)なので、その観点でもイロイロと考えさせられるものがありました。

そして、問題が起きたとき、信頼を築く物語の始まりにするというのは。
枠だけ見れば「転んでもタダでは起きない」というとらえ方もできるのですが、実際にはもなにかこう、もっと…。

たとえるなら、火にくべられた枯草、炭になってゆく少し湿気た薪、そして土埃。
それらの織り交ざった空気のような、温度感を感じる提言でした。

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