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Unity5.3のAssetBundleパフォーマンス計測

Last updated at Posted at 2016-02-28

Unity5.3になり、AssetBundleの性能が改善されました。
実際どれぐらいの差があるのか簡単ですけどパフォーマンス計測してみました。

参考にした公式のAssetBundleのサイト
Asset Bundle Compression
Asset Bundle Internal Structure

LZ4形式

Unity5.3になり、一番大きな所としては、「チャンクベース」のLZ4形式をサポートした所。
どういう事かというと、今まではLZMA形式で、ひとまとまりのAssetBundleが合った時に、全体を解凍する必要があったのですが、特定のAssetのみを圧縮した状態でも解凍できることにより、圧縮したまま保存ができ、読み込み時の負荷が減りメモリ使用量が良くなるというものです。ただし、ディスク上のファイルサイズはLZMAより1.5~2倍ぐらいに膨れ上がります。

ただ、LZMA形式に関してですが、公式の説明を見ると、ダウンロード後にLZ4形式に再圧縮しているみたいな記述があるので、ダウンロード後に関してはさほど差はないかも知れません。

LZ4形式への変換方法

AssetBundleを作成する際に指定する、BuildoptionにBuildAssetBundleOptions.ChunkBasedCompressionのフラグを追加します。

計測条件

しっかりと計測したわけではなく、手元の環境でにあるものを使用したので、
計測として足りない部分はあるのですが、以下の様な条件で実行しました。
・LoadFromCacheOrDownloadを使用
・compressionEnabledはtrue
・AssetBundleにするデータはFBXとテクスチャを1000ファイル程使用し、一つのAssetBundleを作成
・AssetBundleにする前の全ファイル数のサイズは300MB程
・iPhone5とXCodeを使用し計測
・ダウンロード後は、GetAllAssetNamesとLoadAssetを使用し全ファイルの読み込み

計測結果

圧縮形式 Unity4-LZMA Unity5-LZMA Unity5-LZ4
ディスク上のファイルサイズ 23MB 24MB 36MB
キャッシュ後のサイズ 66MB 43MB 38MB
ダウンロード時間 8.3秒 9.7秒 5.2秒
ダウンロード時のメモリ使用量 60.5MB 51.7MB 60.84MB
Load時間 Load関数が違うため未計測 23.6秒 25.3秒
Load時のメモリ使用量 Load関数が違うため未計測 45MB 47MB

結果としては上記のようになりました。
LZ4形式のAssetBundleがキャッシュ後のサイズ、ダウンロード速度ともに優秀でした。
メモリ使用量に関しては、LZMAの方が優れていました。Load後の数値に関しては、誤差な部分ではあると思います。

※ここに記載している数値は、AssetBundleの内容、通信環境、実行環境により変動するものであり、絶対的なものではないので、各環境上で計測していただき、参考程度に捉えて頂ければと思います。

まとめ

LZ4形式はファイルサイズが膨れ上がりますが、パフォーマンスの向上が見込まれます。
利用するにも、AssetBundle作成時にBuildoptionを設定するだけで、既存のプログラムを変更する事なく動作しますので、移行コストはかかりません。
ですので、Unity5.3以降では、LZ4形式のAssetBundleを利用していこうと考えています。

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