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Udonsharp覚書 (1)udonを導入してワールドのひな型を作るまで

Last updated at Posted at 2022-10-14

背景

最近Udonsharpについて触れるようになり、こんなワールドを作るようになりました。
https://vrchat.com/home/world/wrld_d5b2d4f4-d2ac-4be5-a356-c28c24e8072e

そろそろ覚書したいことも増えてきたため、このような形にQiitaに書き留めていきます。
まずははじめの一歩として、ワールドひな型の手順を簡潔に覚書。

2024/11/30 追記

2022年8月31日にVCC(VRChat Creator Companion)がリリースされ、今後はVCCによるワールド制作がデフォルト手法となりました。

これにより、別途にudonsharpをインストールをする必要が消え、VRCSDKと一緒に自動でインストールされるようになりました。このため、本記事の1章~3.2章までの工程は古い時代のものとなっています。
4章以降の工程は現在もそのままなぞることができます。
(不要な工程の部分は近いうちにきちんと改定します。)

本記事の前提

  • 自身がVRCユーザであり、TrustRunkがUser以上である
  • VRCでワールドを上げたことがない。ひな型を上げるまでの流れが知りたい
  • アバターを上げたことはあり、なんとなくUnityの操作を知っている

本記事の目的・概要

  • VRCSDKのダウンロード・インポート
  • VRC Worldのひな型系の作成
  • Udonsharpのダウンロード・インポート / 簡単なスクリプトの作成
  • ワールドひな型のアップロード

(想定作業時間) ~30分

記事について、記載していく内容について
誤り・改善等ありましたらコメントをお願いします

1. VRCSDKのダウンロード

https://vrchat.com/home/download
上記ページより、VRCSDKをダウンロード。
アバター・ワールドでそれぞれunitypackageが別れている。VRChat Worlds のものをダウンロード

image.png

2. UdonSharpのダウンロード

https://github.com/MerlinVR/UdonSharp/releases
上記リポジトリのページより、最新のunitypackageをダウンロードする。

udon/udonsharpについての概略については 下記ページなどを参考にするとよいと思います。

UdonSharp は、C# を Udon アセンブリにコンパイルするコンパイラです。UdonSharp は現在、C# 言語仕様のどのバージョンにも準拠していないため、実装されていないものや動作しないものが多数あります。

3. VRC Worldのひな型系の作成

3-1 VRCSDKのインポート

「VRCSDKのダウンロード」にてダウンロードしたunitypackageをダブルクリックし、AssetをImportする。
image.png

3-2 udonsharpのインポート

「Udonsharpのダウンロード」にてダウンロードしたunitypackageをダブルクリックし、AssetをImportする
image.png

これでごく最低限、必要なものが整いました

4. ワールドひな型のアップロード

ここでは、下記の要素を備えた最低限のワールドひな型としてのSceneを作成し、VRCSDKを用いてアップロードまですることを目的とします

足場の作成

足場を作成しなければ、永遠に落ち続けるため移動すらままならないため、まずはこれを作成します。
最初に、全てのオブジェクトを紐づけるためのEmpty(空オブジェクト)となるworldを、メニューバーの「Create Empty」より作成します。
この配下に同じくメニューバーの「GameObject」>「3D Object」から 「plane」を選択し配置します。
image.png

リスポーン地点の作成(VRCworld)

Assets/VRChat Examples/Prefabsを参照し、その中のVRCWorldをヒエラルキー上に配置します。
このアセットの位置・視点がそのままリスポーン時の情報となります。
(下記画像では、青(z)軸の向きに顔を向ける形でリスポーンするようになります)

image.png

また、このVRCWorldには pipeline managerと同様に、VRCSceneDiscripterというComponentが紐づいています。
AvatarのアップロードにおけるVRCAvatarDiscriperと同様で、ここにVRCへのアップロード対象となるワールドの情報・紐づくマテリアルの情報などが記載されます。
(ここ以外に複数のSceneDiscripterやpipeline managerを記載していると、アップロードに不具合がでることがありました。意図しない挙動を示した際は、この情報が手引きとなることがあるかもしれません)

このタイミングでは、Unity Versionとして2018の物が記載されていますが、手動で変更する必要はありません。
後述する VRChat Scene Setupにて 自動で今使用しているUnityのバージョン情報へ変換されます。
image.png

udon behaviorのテスト

ここでは、入室音として簡単なudonの挙動をテストします。
(参考: https://qiita.com/Milcia/items/242b240816a03fc9928e)

udon scriptの作成

Assets配下へまずは適当なフォルダを作成します
image.png

この配下に、Udon C# Program AssetをCreateします
image.png

次に、このAssetに紐づくudonsharpのソースファイルを作成します
assetファイルのInspectorより、Create Scriptを押下し、Scriptフォルダへcsファイルを作成します。
(ファイル名称はいいように変えておきましょう。今回はEnteringSoundとしました。)
image.png

そして実際に、このcsファイルにudonの挙動を記載していきます

using UdonSharp;
using UnityEngine;
using VRC.SDKBase;
using VRC.Udon;

public class EnteringSound : UdonSharpBehaviour
{
    //音声ファイル変数。
    public AudioSource audioSource;

    //「紐づけたアセットが読み込まれたとき」の動き
    void Start()
    {
        //unityから別途紐づけたAudioSourceファイルを読み込む
        audioSource = GetComponent<AudioSource>();
        audioSource.Play();
    }
}

最後に、このudon scriptをscene上のオブジェクトに紐づけ、実際に動きがもたせられるようにします。
今回は入室音としての動きなので、worldに対し、下記のようにudon behavior componentを紐づけます
image.png

紐づけると、Inspectorがこのような表示になります。
image.png

この「Program Source」の部分へ、先ほど作成した EnteringSound.assetファイルをD&Dし、紐づけてください
紐づけに成功すると、このような表示になります
image.png

ここまでのヒエラルキーの構造・Script配下の中身は 下記画像の通りです
image.png

AudioSourceファイルの作成

入室音となる音声素材を作成します。

mp3の入手

https://soundeffect-lab.info/sound/voice/line-girl1.html
こちらより、任意の好きなファイルをDLします。(筆者は「こんばんは」をDLしました)
とりあえずはどこにおいても良いですが、ひとまずはAssets/Scriptへ配置します
image.png

audioSourceファイルとして利用

worldのヒエラルキー上にCreate Emptyし、ここにAudio SourceComponentを紐づけます
image.png

この後、AudioClipの部分へ、先ほどの音声素材をD&Dしてください。
image.png

最後に、Worldのudon behaviorへこのAudio Sourceを紐づければOKです
image.png

VRChat Scene Setup

初回作成時、VRCSDKが下記のような表示を出すことがあります。
VRCに適したSceneの設定を自動で行ってくれるための表示で、特別な意図がなければこのままSetup Layers -> Do it!を押下してください
image.png

image.png

ローカルビルド + テスト

「とりあえず意図通り動いてるか確認したい」程度の目的であれば、ワールドをVRCに上げずとも、自身のローカル環境で挙動を確認することができます。
下記 Build & Testをクリックし、VRC Clientを起動してください
image.png

このように、VRChatで作成中のワールドを起動させることができます。
「こんばんは」と音がすれば 挙動はOK!
後はアバターと同じように アップロードしちゃいましょう
image.png

今後の予定

気が向けば、Udonsharpに関する他の記事(Canvasを使ったUIの作成 / 麻雀ワールドに関するもろもろなど)を記載していきます...!

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