こんにちは、東京科学大学(東工大) 奥村・船越研究室の修士2年生、呂博軒です。
今回、YANS2024に初めて参加させていただきましたので、その体験をお伝えしたいと思います!
YANSとは
YANSは「言語処理若手の会」の略で、自然言語処理分野の若手研究者や技術者の交流と成長を目的としたシンポジウムです。今年は大阪の梅田スカイビルで開催され、数百人もの参加者が集まる大規模なイベントでした。
構想段階の研究発表(自分の発表)
私は「なぜ機械翻訳モデルの推定確率と人手評価の相関係数が低いのか?:原因分析と改善策の検討」というテーマで発表しました。正直なところ、これは完全に構想段階の研究で、実験結果もない「机上の空論」でした...
しかし、YANSの素晴らしいところは、このような初期段階の研究アイデアでも発表の機会が与えられることです!!!
様々な方々と議論を交わし、今後の実験計画に非常に有用なアドバイスをいただけました。
(特に、この分野の著名な先生からもご意見をいただけたのは大変光栄でした!)
このような経験は、YANSならではのものだと感じています。アイデアを育て、実験へと繋げていく貴重な機会となりました。
チュートリアルとポスターセッション
YANSは、研究のポスター発表だけでなく、様々なチュートリアルも用意されています。
特に印象に残ったのは、佐藤竜馬さんによる「ニューラルネットワークの損失地形」というチュートリアル講演でした。
(スライドは以下の通りです)
https://speakerdeck.com/joisino/landscape
内容が非常に興味深いだけでなく、発表自体もわかりやすく構成されていて、大変勉強になりました。お恥ずかしながら、普段から指導教員に「発表のやり方をもう少し勉強したほうがいい」と言われている身としては、良い手本を見ることができました。
ポスターセッションでは、自分の専門分野である機械翻訳関連の発表や、最近注目を集めているLLM(大規模言語モデル)の研究など、幅広いトピックの発表を聞くことができました。最新の研究動向を知り、自分の研究のヒントを得る絶好の機会となりました。
旅費補助!
YANSの素晴らしさは、研究発表の場を提供するだけでなく、若手研究者をサポートする姿勢にも表れています。私は幸運にも、YANSの委員会から旅費補助をいただくことができました!!!
研究室の状況によっては旅費の補助が難しい場合もあると思います。そのような中で、YANSがこうしたサポートを提供してくれることは、学生にとって大変ありがたいことです。これにより、より多くの若手研究者が参加し、貴重な経験を積む機会を得ることができるのだと感じました。
終わりに
YANSへの参加は、私にとって非常に刺激的で有意義な経験となりました。構想段階の研究アイデアを発表し、フィードバックを得られたこと、最新の研究動向に触れられたこと、そして多くの研究者と交流できたことは、今後の研究生活に大きな影響を与えてくれると確信しています。
YANSの運営委員の皆様、参加者の皆様、そして素晴らしい機会を提供してくださった全ての方々に心から感謝申し上げます。来年もぜひ参加したいと思います!