本記事では、Tableau認定資格『Tableau Desktop Certified Professional』の受験レポートを記していきます。
合格するとこんな証明書がもらえます。
Tableau資格試験の公式ガイド(https://www.tableau.com/ja-jp/learn/certification) から申し込みはできるので、申し込みの仕方は今回割愛します。
ですので、
-
①試験のアウトライン
-
②試験開始までの流れ
-
③本番注意するべき点
-
④試験対策と傾向
の4段構成でご紹介します。
試験のアウトライン
-
試験時間:3時間(回答時間)+5分(試験準備時間)+20分ほど(試験官とのやり取り)
-
試験問題:知識問題のみ。80問。
-
配点:定性採点なので不明。
-
言語:英語。日本語は未対応(2019/12/26時点)
-
試験環境:リモートでの受験ですが、リモートデスクトップで用意された環境下で受験。(OSはWindows)
-
技術環境:リモートデスクトップ環境にて。OSはWindows。
-
試験形式:全て問題に対してシートorダッシュボードを作成する実務形式。
試験開始までの流れ
①試験官にweb電話をかける
まずマイページから試験時間になったら試験官にweb電話をかけます。
繋がり次第、ガイダンスが始まりますが全て英語でのやり取りになります。
英語が苦手でも、「I'm not good at English(英語が苦手です)」や「Please speak slowly(ゆっくり話して下さい)」などと言えば、
チャットで会話してくれたり代わりに操作してくれます。最低限のフレーズは覚えておきましょう。
②本人確認と注意事項
web通話環境に問題ないことが確認されると、各確認事項に移ります。
-
本人確認:受ける試験が正しいか、パスポートをwebカメラに見せて欲しい
-
環境確認:PCは充電器に接続されているか、部屋に一人でいるか、机の上を見せて欲しい、途中退出はダメ
などの指示を受けます。私は英語が得意ではないのであまり聞き取れず慌てましたが、
ここは試験時間に含まれていないので落ち着いて対応しましょう。聞き取れなくても「One more,please(もっかいおなしゃす)」といえば察して下さいます。
③試験開始
準備が完了したら、リモートで指定されたPC環境にログインされ試験開始です。(ログインの処理は試験官がやってくれます)
ブラウザに問題が表示され、ポチポチしながら進めていく感じです。
試験内容
本試験の構成をご紹介します。公式サイト(https://mkt.tableau.com/files/DesktopCP_ExamGuide.pdf) にもある通り、試験は以下の3部構成になっています。
Module1:Visual Best Practices
既にシートが何枚か作られていて、それを修正していく設問。
用意されたシートはビジュアルアナリティクス的にイケていないビジュアライゼーションなので、それを適切な形に直していくことを求められる問題です。
↓解答イメージ(公式サイトのサンプル問題から日本語verを作成)
Module2:Advanced Technical Skills
表計算、LOD計算と言ったTableauの中で高度な計算式をビジュアライズすることを求められる設問。
集計ロジックや必要な計算の要件を問題文で提示されて、それに応えるようにシートを作ることが求められます。
↓解答イメージ(公式サイトのサンプル問題から日本語verを作成)
Module3:Storytelling
ダッシュボードとストーリーを0から作る設問。
ダッシュボードに必要な項目の要件が大量に設問に書いており、それらを満たすようにダッシュボードを作成していく地獄のような設問。
さらに、ダッシュボードを作成し終わったらそこを素材にストーリーを作り自分なりの示唆も述べなければなりません。
この設問が一番負荷が高く、時間がかかる箇所であると思います。
↓解答イメージ(公式サイトのサンプル問題からそのまま抜粋)
本番に向けての心構え
実際に試験を受けるうえで、念頭に入れておいた方が良いと思うことを示します。
①時間配分は意識する
試験は3時間と長く見えますが、とにかく時間が足りません。
ですので、大問ごとに時間配分を決めて守ることが重要になってきます。
本番の試験問題には目安の時間配分が設問ごとに記載されていました
(具体的な数値は忘れてしまったので割愛します・・)
記載された時間配分は、かなり参考になると思うので基本的には従うことをオススメします。
時間を超えてしまったら、次の問題に行くといったテンポ感が重要です。
②Module1、2は瞬殺する
Module1・2は1設問に対し1シートを作成する、いわゆる作業ゲーム的な要素が強いです。
ですので、設問を見た瞬間に回答を思いつき直ぐに手を動かせるような瞬発力が必要です。
①にも書きましたが、この試験はとにかく時間との勝負です。
その為にもとりわけ負荷が大きいModule3以外の設問である、Module1・2はサクサク解いていかなければなりません。
この瞬発力を鍛えるのは次の3つが挙げられると考えています。
公式ガイドのサンプル問題集を解く
公式からサンプルの問題と解答が出ています。(https://mkt.tableau.com/files/DesktopCP_ExamGuide.pdf)
本番よりはレベルが少し下がるようなイメージですが、感覚を掴むためにも一度解いておくことを推奨します。私は本番の直前に解きました。
クラスルームトレーニング「ビジュアル分析」を受講する
Tableauの公式クラスルームトレーニングにある「ビジュアル分析」で「ビジュアル分析のいろは」を叩き込むのも有効かと思います。
公式サイトより(https://www.tableau.com/ja-jp/learn/classroom/in-person?course=2259)
私も受けてきましたが、実践ありきの座学と分厚い教科書をゲットできるのでスキルは間違いなく身につくと思います。
しかし受講料が16万と、安いとは言えないので要相談ですね・・・
ビジュアライゼーションのベストプラクティスを常に意識する
どちらかと言えば心構えに近いところがありますが、Tableauでシートやダッシュボードを作成するときは常にベストプラクティスを意識することが有効です。
ただチャートを作るだけでなく、「どうしたら人に伝わりやすいビジュアライゼーションになるだろうか」を絶えず考え試行錯誤することは良い訓練になると思います。
③細部にこだわる
本試験は「データを人に分かりやすく伝えるために、ビジュアルアナリティクスを正しく行えるか」 を見る試験です。
試験ガイドにも次のような記述があります。
This exam is intended for those who have advanced knowledge and skills in Tableau Desktop and the ability to
apply visual analytics methodologies to help people see and understand data.
ですので、見かけのチャートをただ作っていれば良いという訳ではなく、
- ツールヒントも作成する
- タイトルも作りこむ
- 色を使用する場合は意味のある配色にする
など、細部まで作りこむ必要があります。
なお、細部にこだわるとは、凝ったチャートを作る、芸術的なビジュアライゼーションを作るというわけではありません。
私は、実は最後まで問題が解き終わりませんでした。ですが終始細部まで作りこんでいたので、そこが加点されて合格できたのではと推測しています。
具体的に本番中使ったテクニックを以下に纏めているので、活用してみてください。
Tableau Publicより「美は細部に宿る!~少しの工夫でVizを格段に見やすくする小技集~」(https://public.tableau.com/profile/.14716601#!/vizhome/Viz_15809699062660/sheet0)
④英語の読解力&記述力を鍛える
この試験は日本語verのものはなく全て英語になります。(2019/12/26時点)
長い設問、複雑な要件がいくつもあるので英語の読解力はある程度必要になります。
さらに、シートのタイトルやダッシュボードの説明などで自分で英語を記述する必要もあるので、英語の記述力も大切です。
どの英語レベルが十分かは中々判断が難しいですが、公式サイトにあるサンプル問題(https://mkt.tableau.com/files/DesktopCP_ExamGuide.pdf) の文章が不自由なく読めれば十分かと思います。
まとめ
以上、「Tableau Desktop Certified Professional」の受験レポートでした。
ザックリまとめると、
- 秘訣は細部にこだわること
- 簡単な問題は解答が直ぐに思いつくレベルではないと、時間が足りない
- 全て英語なので、ある程度の英語の読み書き能力は必要
です。