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(対談)RSGT2019登壇者の対談:二川隆浩+中村洋+森一樹

Last updated at Posted at 2019-01-30

はじめに

この記事は、RSGT2019の登壇者同士による対談のレポートです。
2019/01/09(水)~2019/01/11(金)の3日間にかけて行われた、Regional Scrum Gathering Tokyo 2019(略してRSGT2019)にて登壇した以下3名で、それぞれの発表内容やその他の話に関しての情報交換を行ってきました。

対談者プロフィール

きっかけ

2018年12月ごろ、二川さんより「ふりかえりの話を聞きたい!」と仰ってくれて、中村洋さんがつないでくれたのがきっかけです。私も1日目の二川さんの話は聞けなかったので、直接聞かせていただきたいなぁと思っていました。

対談内容

雑多に書いていきます。
スライドに載っているものもあれば、載っていない情報もあるかと思いますので、参考になれば幸いです。

Q. どういうキッカケで目的型組織から職能型組織へと変革していったのか。

(二川) 大きな組織改革があり、そのタイミングから。
もともと4つのスクラムチームがあり、目的型組織になっていた。そのそれぞれの組織で、バグやふんわりしたタスクが行われなかったり、事業部側から見てほしいバックログが実施されないなど、問題が起こっていた。

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(二川) そこで、中村洋さんから職能型組織への変革をしていく後押しをもらった。
スクラムチームを解体するタイミングで、スクラムも捨てることになったし、メンバーも変わっていった。そのなかで、せめて「カンバンを中心にチームを育てていきたい」という熱い思いを持つ人が二川含め3人おり、それがPICT(プロセス改善委員会)へつながっていった。

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Q. PICTの活動について教えてください。

(二川) 5~6人のプロセスに興味がある人たちがすぐに集まった。毎週継続的な活動として、何かしらのカイゼンをくりかえしていった。

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(二川) もともと4つのスクラムチームのうちのスクラムマスターだった人がPICTの中に入っているのもあり、やりやすさがあった。

Q. PICTの活動結果をチームに導入するときに抵抗勢力などの障壁はあったか?

(二川) プロセスカイゼンをしていくうえでの障壁はなかったように思う。
PICTで決めた内容をチームに展開するときにも、「やってみよう」という空気ですぐに取り組んでいくことが出来た。

Q. 抵抗勢力がいた場合はどう対抗していったか?

(二川) 「ダメじゃん」って言われても無視する。または、そのときはうなずいて分かったふりをして、強行してしまう。
(森) 過去の成功体験がジャマをし、人は変えられてしまうことに苦痛を覚える。その場合はどうするか
(中村) 抵抗勢力(上司)は、「何もしなくていいから」「あなたに被害は及ばないから、安全ですよ」ということを言ってあげればよい。

Q. カンバンの変革について教えてください。

(二川) カンバンv1は壁の裏に作った。このときはDONEの定義が多かったり、粒度がばらばらだったり、問題だらけ。ただ、「タスクがカンバンに載ってないじゃん!乗せよう!」「とにかくやってみよう」という感覚で始めただけだった。

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(二川) v1からv2への変革は二川が行ったが、v2以降は他の人がやってくれた。他の人がカンバンを変えるときにblogを書いてくれたり、非常にやる気のあるメンバーが多かった。

Q. 職能型組織にしたときの問題点は?

(二川) リードタイムを計っていなかった、ということにあとから気付いたこと。うまくリリースできていない、と思っていたが、今考えてみると毎日リリースできていたし、リードタイムが計れていなかっただけかもしれない。
(中村) ポストモーテム(死後分析)の手法を用いて、なぜリードタイムが長かったのか、というのを分析することを始めた。

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(二川) 分析には高橋陽太郎さん(@PoohSunny )のexcelシートを参考に、自分たちで使ってみた。チームの中にexcelに強い人がいて、いい感じのグラフをすぐに作ってきてくれた。状況に応じてグラフを自分たちにフィットする他価値に育てていった。

**Q. コーチの役目についてどう考えているか **

(中村) 死なないことを死なないようにやらせること。死なせてしまったらダメ。背中を押す存在であり、安心して一歩踏み出せる環境を作ること。

Q. ふりかえりでなかなかよい点が出てこない。問題ばかり出てくる。

(森) 問題を必ずしも解消する必要はない、というところから。ふりかえりに対しての価値観を変える必要があるかもしれない。てっとり早いのは、Good & Newのような前向きなことを考える場作りをしてから考え始めること。そうするだけでも、よい方向に目が向きやすくなる。

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(森) ふりかえりでは「人、関係」にも着目してほしい。関係性が出来ていない状態でふりかえりをしても、攻撃や批判につながってしまうこともある。ふりかえりの中でチームビルディングをしてもよい。

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(森) よいところを見つけるにはまずは自己承認から。それが他己承認につながり、よいところを見つけるのが上手になる。

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目的に忠誠を誓う、について

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(森) このスライド、何度も使わせてもらっている。ファシリテーターが上司から「なんで意見出さないの?」と言われたとき辛い思いをした、という話に対して、上司への返答として利用できる。意見を出さない=価値が出ていない、というわけではない、ということを理解してもらえるといいと思う。

おわりに

90分程度の座談会ですが、お互いの持っているコアな部分は聞き出せたように思います。ご協力いただいた二川さん、中村さん、ありがとうございました!

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