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グループ・組織のふりかえりの手法~タイムラインを使ったふりかえりの共有~

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この記事の趣旨

2019/04/14(日) #技術書典6 お34 プロジェクトマネージャ保護者会で発売するふりかえり読本 学び編~経験を力に変えるふりかえり~より、アクティビティを1つ紹介します。

書籍の概要は下記スライドをご参照ください。
thumbnail

タイムラインを使ったふりかえりの共有

このスライドの進行は下記リンクのスライド「グループ・組織のふりかえりワークショップ」をご利用ください。詳細な進め方を説明します。
[thumbnail]
(https://speakerdeck.com/viva_tweet_x/gurupuzu-zhi-falsehurikaeriwakusiyotupu)

出典

ありません。このアクティビティは、「YWT」「アクションプランの作成」「SMARTな目標(SMART Goals)」「1年のふりかえり」の複合です。基本的な考え方や進め方は1年のふりかえりに準じていますので、まずはそちらをご参照ください。

※書籍では下記手法についてそれぞれ詳細に載せています
※YWTはこちらのスライドをご参照ください
※1年のふりかえりの手法はこちらのスライドをご参照ください
※アクションプランの作成は、このふりかえりの中で手法を知ることができます
※SMARTな目標はスクラムマスダーさんの記事がわかりやすいです

目的・ねらい

このアクティビティでは、タイムラインを使って、グループ・組織の全員で、一定の期間に起こったことを共有します。それぞれが今までやってきたことをふりかえり、共有し、グループ・組織のために次に何をすべきかを話し合っていきます。
また、グループ・組織の管理職との距離感を縮めるための手法を織り交ぜています。コミュニケーションを活性化させる場としても有効活用できます。年度の終わりなどに活用いただき、是非グループ・組織を活性化させていってください。

所要時間

60分~90分

事前準備・道具

フリップチャート、ホワイトボードをたくさん用意しましょう。また、できるだけ大きな会場を準備して、参加者全員がいろんな人のボードを見渡せるようにしてください。

ステップ

以下の順でふりかえりを進めていきます。
以下は60分で行う場合の時間の例です。

  • タイムラインを描く+共有(25分)
  • つぎやることを考える(10分)
  • 共有(15分)
  • 上司へのフィードバック(5分)

1. タイムラインを描く+共有(25分)

「YWT」のやったこと、わかったことをタイムラインに書き出していきます。ふりかえりの対象期間にどんなことがあったか、どんなことに取り組んだか、という「やったこと」、そこからの学びや気付きなどを時系列順に書き出します。
同じ時系列の軸上に一人ひとつのタイムラインを作成していき、全員分のタイムラインが並んで見えるようにしておきましょう。
付箋で書き出していきますが、誰のタイムラインなのかがわかるように、レーンに名前を書いておきます。やったこととわかったことは、それぞれ別の色に書き出します。
思い出しに詰まったら周りを見てみて、インスピレーションを得てから自分の思い出しに戻りましょう。
自分のタイムラインの書き出しは15~20分程度で終えて、残りの時間はほかの人のタイムラインを眺めてみましょう。グループ・組織でどんなことがあったのか、を俯瞰して眺めてみることで、新たな発見があるはずです。

image.png
写真:タイムライン+共有。一人ひとり、自由に書きます

2. つぎやることを考える(10分)

体験・学びをどう活かしていくか、具体的なアクションを考えます。できるかぎりSMARTに考えていきます。グループ・組織のミッションやビジョンを自分なりにとらえたうえで、自分は今後どうしていきたいのか、グループとして今後どうしていきたいのか、を考えます。

3. 共有(15分)

ひとり1分程度でつぎやることを全員に共有していきます。15人以上いる場合は、ランダムにグループを分けて、グループ内で共有するか、時間をしっかりとって、全員分を共有してください。できるかぎり、時間をとって全員共有したほうが、グループ・組織としての一体感が高まります。批判や否定はせず、それぞれの目標を全員が受け止めます。コメントがあれば、別途時間をとってフィードバックしてください。

4. 上司へのフィードバック(5分)

普段一緒に働いている上司や管理職などへ、フィードバックをする時間を設けます。プラスのフィードバック、マイナスのフィードバック、上司への期待を書きます。このとき、参加者は無記名で付箋にコメントを書き、ホワイトボードに記載していきます。コメントの種類によって色を分けるとよいでしょう。2~3分でフィードバックのコメントを書き終えたら、上司はそのコメントを眺めます。筆跡や内容から誰のコメントかが分かってしまう場合もありますが、その部下への評価はせず、真摯に受け止めていきましょう。
こうした部下から上司へのフィードバックが普段あまり行われることのない職場であれば、上司へのフィードバックを全員ですると、グループ・組織の繋がりをより強められます。

ファシリテーションのポイント

普段フィードバックをしあう文化がないのであれば、最後の「フィードバック」のための時間を多めにとり、上司だけでなくいろんな人へのフィードバックをするようにしてもよいでしょう。その場合は、上司>チームメイト>その他といったように、コメントの優先順位を付けてから始めてください。優先順位を付けないまま始めると、普段からコミュニケーションをよくとっている人へのフィードバックが多くなってしまいます。本来この場でやりたい「組織・グループ全体のコミュニケーション活性化」に繋がる「普段しない人へのフィードバック」がおろそかになりがちになります。

image.png
写真:グループ・組織のふりかえりの様子

おわりに

今回はグループ・組織で行うふりかえりについて紹介しました。
今後も少しずつ、ふりかえりの手法を紹介していきます。
いろいろ試してみて、ぜひ楽しいふりかえりをはじめてみましょう。

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