Developers Summit 2021
この記事は、2021/02/18-19に開催されたDevelopers Summit 2021のレポートです。
チーム参加してきました
aslead Agile のチーム「オキザリス」にて参加してきました。
チーム5人中、4人で参加して、その場で実況しつつ、記事も作っています。
登壇者
平井則輔さん
- 東京都戦略政策情報推進本部 デジタルシフト推進担当課長
- JANOG Committee 会長(元)
世界をつなげる
全世界中の人が繋がるようにしたい。
安価で、広く、あまねく、世界を覆う。
第一歩として、日本をアジア太平洋のインターネット 真のハブに。
北米からアジアへの海底ケーブルの最短経路は東京!
アジアの通信の玄関である日本を、アジア太平洋のハブにしたい。これが私の夢。
挑戦者、求む
東京都のICT人材募集/任期2年。
- 「民間復帰の時にきっと引く手あまたなはず!」
- 「3年前なら私も応募してたかも!」
という周りの声を聴いて、興味を持って申し込んだ。
東京都がスマートシティ化して世界の都市間競争に勝っていくことは、自分のビジョンと合っていると感じた。
変化のスピード
時価総額ランキングでは…
平成元年では、NTT、日本興業銀行、住友銀行など、日本が世界を席巻していた。
平成30年では、もうその影もない。
都市全体のデジタル化では、ランク外。
他の都市と比べても、デジタル化が遅れている。
他都市よりもスピード感を持って、デジタル化を進めないといけない。
デジタル化の流れ
『我々が登るべき山は、未踏峰の山』
『長い職業人生の中の2年。自らの知識やスキルを次世代や公共のために使ってみたい、そんな人をお待ちしています。』
COVID-19への対応
デジタル空間は密に、リアル空間は疎に。
そんな中、東京都は『東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト』を立ち上げ。
非常に短期間でのサイト開設。
サイトを立ち上げる特別広報チームが2月の下旬に発足。
そして、3月3日の深夜にサイトオープン。
1週間という短期間。異例の出来事だった。
オープンデータ、オープンソース
サイトはオープンソース/GitHubの活用。
累計訪問者数は 16,605,444人(7/13時点)
公式・非公式あわせ、全国47都道府県約70サイトへ波及している。
『新型コロナは状況が日々変わる。それならば、アジャイルに情報発信していくのがいいだろう』
そういう意図で、アジャイルに情報発信をしていった。
完成していないけれど必要な情報は、β版でのサイト公開をしていく。
フィードバックをいただきながら、修正していく。
2040年の東京の姿『スマート東京』
『電波の未知』で、いつでも、だれでも、どこでも「つながる東京」を実現する
都市全体がスマート化され、すべてのものがIoTでつながる。
世界のデータが集まる「データセンター」になる。
スマートポール
全部をスマートシティ化するのは難しいので、重点設備エリアを決める。
西新宿では、『スマートポール』を設置して、街の見える化や、サイネージを活用した情報発信等を実現していっている。
『スマートポール』では、コロナ化でもあるため、マスクの装着率も分かるような仕組みを導入。
他にも
- 西新宿のあるべき姿と改善点と課題解決の取組
- noteでの発信
スマート東京の実現を阻む課題
他の目がシティと比較して、桁違いにICT人材が少ない。
東京都:職員32,000人中、ICT人材100人(0.3%)。
ニューヨーク市:職員125,200人中、ICT人材1,500人(1.2%)。
シンガポール:職員37,300人中、ICT人材2,600人(7.0%)。
世界水準を見据えた制度の整備が急務となっている。
現実的な都民サービスをしようとすると、制度の壁にぶつかってしまう。
デジタル社会の到来を見据えた動きをしていく必要がある。
シン・トセイ
- オープンガバメント。使いやすいデータを提供していく。
- シビックテックやスタートアップと協業し、官民で取り組んでいく。
行政は世の中の課題が凝縮されている
解決を待つ魅力的な問題でいっぱいだ。
エンジニアが興奮するフィールド。
…といってもやっぱりとっつきづらい、という人には
noteで発信しているから、見てね!
皆さんからの声もお待ちしております。
感想
都庁がどのような取り組みをしているのか、生々しさや熱量が伝わってくるセッションでした。
中で頑張っている人たちが、どういう想いで取り組んでいるのか。
また、世界とのギャップに悩んでいる姿や、2040年という未来の姿など、興味深く聞くことが出来ました。
ICT人材、もっと増えてほしいですし、興味を持つ人が広がってほしいですね。