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プロジェクトのふりかえりの進め方の例

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はじめに

はじめまして。森です。
普段、チームファシリテーターとして、ふりかえりやチームビルディングの話を色んなところでさせていただいています。

今回は、自身がアジャイルコーチ兼スクラムマスターを受け持ったチームが(残念ながら)解散となることがきっかけで、最後のふりかえりをすることになりました。
プロジェクト・プロダクトの総まとめのふりかえりとして、やり方を1つ作成しましたので、皆さんにも共有したいと思います。
もし参考になる部分がありましたら、取り入れていただければ幸いです。

今回のふりかえりの前提

今回、実際に行ったふりかえりの前提です。

  • チームに関する前提
    • プロジェクト・プロダクトのリリースが完了していること
    • プロダクトに関わるチームの半数以上が、保守フェーズに入り離散すること
    • チームはバラバラとなり、別々のプロジェクトで自身の道を歩んで行くこととなること
    • チームはこれまで毎週ふりかえりを行っており、ふりかえりの目的や基本的な進め方は理解していること
  • ふりかえりの内容に関する前提
    • 対象期間は6ヶ月分
    • 参加者はPO, SM, 開発メンバーを含めた8名
    • 時間は最大3時間

ふりかえりの目的

今回のふりかえりの目的は以下の3点。

  1. チームや自身の成長を実感し祝いあう
  2. 初のアジャイルプロダクト開発の経験における学びや教訓の共有
  3. 次のプロジェクト・プロダクトに、今回の学びをどう生かすか、具体的なアクションプランを立てる

ふりかえりの構成

ふりかえりの進め方は、以下のアクティビティをまぜこぜにして作ったものです。

  • Story of Story
  • Timeline
  • 喜怒哀
  • ORID
  • アクションプランの作成

以下のように進めていきます。

  1. ふりかえりの目的の共有
  2. グランドルール説明
  3. アイスブレイク
  4. 道のりをふりかえる
  5. 学び・成長を確かめる
  6. 教訓から得られたアクションアイデアを考える
  7. アクションプランを作る
  8. Celebration

1. ふりかえりの目的の共有(5分)

今回、なんのために集まってもらったのかをチーム全員に説明します。
また、目的とともに、何を持ち帰ってもらいたいかを説明します。

目的は以下のとおりです。

  1. チームや自身の成長を実感し祝いあう
  2. 初のアジャイルプロダクト開発の経験における学びや教訓の共有
  3. 次のプロジェクト・プロダクトに、今回の学びをどう生かすか、具体的なアクションプランを立てる

持ち帰ってもらいたいものは以下のとおりです。

  1. アクションプランを立て、次回以降のプロジェクト・プロダクトのコンテキストに合う形に変化させて試してみることができるようになっていること

2. グランドルールの説明(5分)

以下をグランドルールとします。

  1. この場の発言・内容は評価に一切関係しない
  2. 個人への攻撃・批判はしないこと。ただし、チームのためであるのであれば、事実や思ったことを真摯に記載し伝えること
  3. どんなにくだらないことでも、気兼ねなく自由に発言すること。そしてその発言を妨害しないこと
  4. 過去の失敗を恥じたり咎めるのではなく、失敗できたことを良しとし、祝いあうこと
  5. 未来の自分のため、未来のチームメンバーのために、全力でふりかえり、全力でアクションを考えること

上記グランドルールは張り出します。
IMG_2213.JPG
写真:グランドルール

3. アイスブレイク(10分)

「このプロダクトの経験のなかで、最高の瞬間はいつですか。また、それはなぜですか。」
3分で考えてもらい、7分で共有します。

4. 道のりをふりかえる(60分)

プロダクトの歴史をふりかえります。
黄色の付箋で、どんなことが起こったのかを書き出します。
まずは事前準備として、時系列順にタイムラインを引きます。
時系列は大体でOKです。

Story_of_Story.jpg

また、その起こったことに対して、自身はどう思ったのか・感じたのか、を付箋で記載します。
付箋の色は以下のとおりです。

  • 黄色(薄):起こったこと(事実)
  • 黄色(濃):どう思ったか・感じたか/嬉しい・楽しいという感情
  • 青色   :どう思ったか・感じたか/悲しい・つらいという感情
  • 緑色   :どう思ったか・感じたか/危ないと感じたとき

60分のうち、最初の20~30分はひたすら事実を貼り出し続けます。
思い出したものから片っ端から貼っていき、ほかの人の出した意見を見ながら、思い出しを広げていきます。
思い出しができなくなったら、PCを開いて情報を拾ってもOK、という話はしましたが、今回は誰もPCから情報を拾うことはせず、ずっと情報を貼り続けていました。
もし書いた内容がわからないものがあれば、すぐに共有して補足をするように促します。
事実の貼り出しが落ちつい着たら、感情を書いていきます。この感情を書く際には、事実の近くに貼りだしていきます。

5. 学び・成長を確かめる(40分)

道のりの中で感じたことから、個人とチームにとっての気づき・学び・教訓を引き出します。
気づき・学び・教訓も付箋で記載します。
付箋の色は以下のとおりです。

  • ピンク色 :個人にとっての気づき・学び・教訓
  • 薄緑色  :チームにとっての気づき・学び・教訓

20分程度は各々が道のりを眺めながら、貼りたいように貼っていきます。
意見を出すのが落ち着いてきたら、全員で貼った意見を眺めて、意見を深めていきます。

6. アクションアイデアを考える(40分)

学びのなかから、次のプロジェクト・プロダクトで活かしたり、チャレンジしたり、改善したいものをピックアップし、アイデアを出していきます。
アイデアはどんなとっぴなものでもかまわない、ということを伝えたうえで、付箋にアイデアを書き出していきます。
付箋の色は以下のとおりです。

  • オレンジ色 :アイデア

こちらも20分程度、各々アイデアを出していき、残りはアイデアを共有しながら深めていきます。

IMG_2204.JPG
写真:アイデアを共有しているときの様子

7. アクションプランを作る(10分)

次の業務や、自身にとって活かしたいアクションをできるだけ具体的に(SMARTに)記載します。
アクションの数は多くても5個、優先順位をつけることを制約として伝えます。
これは付箋に書いてもいいですし、A4用紙や自身のよく使うメモ帳などでもよいでしょう。
今回は付箋で記載して、全員で共有していただきたかったため、大き目の付箋で記載しました。

8. Celebration(15分)

全員で1人ずつアクションを共有します。
共有する際には議論やコメントは控えて、お互いのプランの共有に集中します。
そして、1人の共有が終わったら、その人のこれまでの成長と、今後の成長を祝い、全員で拍手します。
そうして全員が1人ずつ共有を済ませていき、全員分が終了したら、ふりかえり終了です。お疲れ様でした。

all_small.jpg
写真:ふりかえりの結果の全体像です。内容はボカしてあります。

ふりかえりをふりかえる

全員から忌憚のない意見をたくさん引き出し、良質なアイデア・アクションも出てきたよいふりかえりだったと思います。最初のアイスブレイクで「最高の瞬間」というプラス面のことを考えたのもよい効果を発揮しているかと思います。
全員が毎週ふりかえりを続けてきたからこそ、説明もスムーズにいきましたし、チームビルディングがうまくいっていたからこそ、年次の高低を気にせず、全員からまんべんなく意見を引き出すことができたのだと思います。

ふりかえりのやり方自体に関しては、1点改善点があります。
今回、道のりを中央において、その道のり(事実)に関連する感情やアイデアを回りにおいていったのですが、後続のアクティビティになるにつれ、前のフェーズのアイデアが分散し、見づらくなるといった不便さが生まれました。
今後、このようなアクティビティをやる場合には、付箋を上下に広げていく形でフェーズを段階を踏んで進めていくようにできればと思います。
ワークを検討する際には、最終系をイメージしたうえで、付箋の配置の部分まで気を配れるようにならなければなぁ、というのが今回の私の気づきでした。

このような、プロジェクト総まとめのふりかえりをする機会は、アドバイザー活動をしていても、そうはありません。また、自身がプロジェクトのはじめから最後の解散まで立ち会え、最後のふりかえりまでできる、というのは、1年に一度あるかないか、です。非常にいい機会に恵まれたと思います。

最後に

IMG_2210.JPG
ふりかえりの全体像を取るために、パノラマモードのカメラを構えて、椅子で横にスライドしながら写真を撮るの図。外から見ているとなかなかシュールです

viva_tweet_x
チームファシリテーター。 ふりかえり・カンバンなど、チームをよりよくするための活動を推進しています。 社内外でのイベントレポートも行います。 twitter: https://twitter.com/viva_tweet_x speakerdeck: https://speakerdeck.com/viva_tweet_x
nri
NRIは「コンサルティング」「金融 ITソリューション」「産業 ITソリューション」「IT 基盤サービス」の4事業でお客様のビジネスや快適な社会、暮らしを支えています。※各記事の内容は個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません。
https://www.nri.com/jp/
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