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(レポート)NRIアジャイルハブ #13 スクラム開発入門~プロジェクトの事例を添えて~

Last updated at Posted at 2019-02-15

はじめに

こんにちは。森です。
普段は社内外でチームファシリテーターとして、チームビルディングやふりかえりなどの大切さを色んなところでお話させていただいてます。

今回は、社内アジャイルコミュニティ「NRIアジャイルハブ」の第13回目企画である スクラム開発入門~プロジェクトの事例を添えて~のレポートです。

NRIアジャイルハブとは

NRI社内でのアジャイルを実践する/したい人たちが集まり、とにかく色んなことを「やってみよう」という趣旨のコミュニティです。
毎回、手を変え品を変え、ワイワイやっています。
最近、社外の方のイベント参加も始めました。
詳しくはコチラをご参照ください。

イベントの概要

社内のアジャイルプロジェクト実践者である悦田さんに講演いただきました。社内限でしたが、生生しい話から、不明点・疑問点など、多くの質問にご回答いただき、満足度の高い会になったと思います。
今回は大手町GC(グランキューブ)の29Fカフェにて、Zoomによる遠隔開催にて行いました。
現地には4名+途中からの飛び入り聴講者2名、リモート16名の計22名にご参加いただきました。

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写真:ご講演いただいた悦田さん

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写真:29Fのカフェ。横浜を拠点にしている人が多く、東京での現地参加はちょっと寂しい…。(後ろでご飯食べてる人たちや、インターン生のランチ会もやってました)

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写真:Zoomにてチャットをしながら進めていきます。チャットも盛り上がっていました。

講演の内容/質疑応答について

内容は結構社内の内容がてんこ盛りだったので共有できないのですが、質疑応答の内容が密度が濃かったです。

Q. NRIの中でのPM(Project Manager)とSM(Scrum Master)で明らかに違うスキルは必要だったか。

A. リーダーシップのスタンスがPO,SMで違う。
PMは

  • 目標を掲げていく
  • 問題・課題を詰めていく
  • 問題に対して主体的に解決していく

SMは

  • サーバントリーダーシップ
  • チームが自主的に問題を解決できるよう気付きを促す
  • 自分のなかに答えはあるが、ぐっとこらえて、チームが自分で気づくように働きかけをする
  • 他人をどうモチベートするか

NRIでやるとSMがPMO(Project Management Office)になるという実態はあるか

A. PMOの側面もあるはず。あまり知見はない

Q. 内製化寄りのプロダクト開発じゃないとしんどいと思いますか?(お客さんの意思決定プロセスが変わらない限り)

A. 新規事業や、どの領域をやるかによって大きく変わる。
お客様もアジリティを求めているので、それに答えていくことは可能。
上をみるとハチャメチャなことはやっている人もいるが、ウォーターフォールよりもアジャイルでやったほうがいいのではないか。

Q. 見える化しても見てくれない。「見せる化」(まぶたこじ開けてでも)に関するプラクティスが知りたい。

A. (妨害が入る場合もあるため)見せたくなるまでは見せない。

Q. マネージャがいつでも部屋に来て状況把握できるレベルに透明性が上がってるのが理想ですよね

A. NRIの中でもリーダーが変わって、それから一気にやりやすさが増えた。
マネージャーが部屋に来てくれるかが鍵。

Q. 実装したフィーチャー(ユーザーストーリー)が妥当だったかどうか、「価値ある機能」かどうかは定量的に図れていましたか?それとも、強いステークホルダーやエンドユーザの声が重視されていましたか?

A. ユーザ部門が受け入れてくれればOKとしていた。
案件(要求)がどんどん無くなってきていて、提案型へとシフトした。
ユーザーの困っていることの先まで訴求していく形に切り替えていっている。

Q. 品質のメトリクスは取っていましたか?(特に、ベロシティの予実とかバックログ管理とかの管理系指標以外で、テクニカルな指標)取っていた場合、チームにとってメリデメはありましたか?

A. 品質はとってない。ベロシティは取っていたものの、途中から測定をやめた。
カンバン方式に近い。ここまでできそうです、というスコープを調整するようにした。

Q. ビジネスパートナーがSMだと限界を感じる事が多々ある。このプロジェクトではどうしていたか?

A. 組織の壁を越えていくことは難しい。
週1で勉強会を開催して、直近の課題だけでなく、本などの新しい情報をSMにインプットして視野を広げてもらうようにしている。

Q. スクラム開発するときにも長期の製品計画(ロードマップ)はありますか?もしそれがある場合のウォーターフォールとの違いはどこから生まれてきますか?

A. ロードマップがあるものもあれば、PoCなどの期間の短いものなどもある。
ウォーターフォール、アジャイルというよりも、お客様がロードマップを持っていて、どちらがウォーターフォール/アジャイルに適しているかを考えるところから。
企画・システムとつなぐ場合はウォーターフォール(半年に1回リリースするなど)。

Q. 別会社と共同で「もの」を作ることもあるのですが、例えばうちがスクラムをやっても別会社がウォーターフォール型開発をしている場合、どのように進めたらよいか何か対応案はありますか?

A. PO補佐が調整するようにしていた。別会社とうまく交渉できる人が必要になる。
(WFとアジャイルの)時間軸の違いや技術の差をどう埋めていくのかの戦略が必要となる。
外との連携の部分にはいっそう技術力が必要となる。
NRIの中でアーキテクトオーナーがいるといい。

Q. NRIでどうアジャイル開発を始めるのかを教えてほしいです。新規案件が上がったときに、開発手法込みで顧客提案するのか。エンハンスでやっているWFからアジャイルへあとから変えることができるのか。

A. アジャイル開発をやってる人とつながって、スキあらば相談する。
アジャイルが適切だと思われるプロジェクトにおいても、PMなど審議を通す人にアジャイル経験がないと、「リスクがある、だめだ」といわれてしまう。
アジャイルに詳しい人など第三者にアドバイスをもらったり、事例を持った人(コーチ)などに話を聞くとよい。
エンハンスのほうが差分が少ないので、一部アジャイルなどでやっていくといいかもしれない。
大き目のテーマはウォーターフォール、小さいテーマはアジャイルで、というプロジェクトも現実的にあるはず。

コメントなど

遠隔開催のおかげか、かなりの数のコメントをいただけました。
最後に5分程度講演のふりかえりも行い、持ち帰っていただける事項も多かったようです。

途中のコメントから抜粋

  • 歪んだPM像がはびこっているのかも
  • 本当に世の中の優秀なPMは、サーバントだと思う
  • 短期のマーケットイン的な活動の場合はロードマップは要らない気もする
  • (アジャイルは)哲学というか宗教みたいなもんだから、技術がどんどんアップデートしていく感じは、開発手法(WF・Scrum)の世界にはあまりない=実践している場数がものをいうイメージ
  • 勇気の出る講演でした
  • パートナーさんとの週1勉強会はいいな

みんなのふりかえりコメント

  • ScMに人間力求められるというのは、なるほど
  • 外部との調整のためにPO補佐を立てるというのを検討してみる
  • 開発パートナーが枯渇している問題が気になる
    • というかどこもエンジニア枯渇か
    • エンジニア枯渇まじやばいです
    • エンジニア枯渇半端ないっす
    • これがいちばんの問題かな
  • 開発をスクラムでやる!と宣言したときもたしかにスクラムコーチを外部から呼ぶとか、色々立ち上げの努力をしたし、色々同じ悩みを抱えながらやってるんだなーと思いました。勇気が出る。
  • アジャイルの中の人と外の人(顧客、NRIの偉い人)とのコミュニケーション、めちゃ大変そうだし、体力使いそうだなと思いました。実践されてるのは本当にすごいなと思いました。
  • 自分のスクラムプロジェクトでやってるプラクティスとも通じるものがありました。(遠隔の)参加者16人という数字も勇気づけられましたー
  • アジャイルではなく、反復型開発になっちゃうのかなぁ。ほんとうにお客様が求めてるのはこれではない気もしてきた。ただ、WFでもエッセンス(精神)は持ち込みたい。
  • ウォーターフォールも本当は反復型開発だったんですよねえ

今後の予定

しばらく毎週水金でのイベント開催です。

太字はZoom開催で、社外の方も参加可能です!

興味のある方は、ぜひご参加ください!
また、社外の方も、生暖かく応援のほどよろしくお願いいたします。

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